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シェールオイル&ガスとは?アメリカで話題の石油関連企業の今後をわかりやすく解説!注目の関連株(銘柄)3選

株式投資
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困ってる人
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『原油価格の高騰がヤバイ!次はシェールオイルだ。関連株を今から仕込んでおくぞ』って、投資家の先輩が言ってたんだけど…そもそもシェールオイルってなに?

って思っている方のために、今回はシェールオイルや石油・原油について、大解説!

いきなり「シェールオイル」って言われても、よくわかんないですよねw

2021年10月、原油先物価格は7年ぶりに1バレル=84ドルをつけ、高騰中。特にアメリカでは、原油の在庫が減っていて、今後も原油価格は上昇し続けるのではないかと言われています。

そうなると注目されるのが新しい技術によって、生産が拡大しているシェールオイルの存在。

どんどん生産すればいいんじゃない?と思ってしまいますが、そんなに単純な話ではないみたい。笑

今回は

・シェールオイル&ガスとは?
・シェールオイル&ガスの今後

・シェールオイル&ガス関連のアメリカ企業&関連株(銘柄)3選

についてまとめてみたいと思います。

本記事の執筆者_枝豆

ご紹介内容はあくまで個人の見解と運用実績であり、正確性や安全性を保障するものではありません。また情報提供のみを目的としており、投資、法務、税務その他のアドバイスを意図しているわけでもありません。当サイトに掲載された内容によって生じた損害等の一切の責任を負いかねますのでご了承ください。詳細はこちら

シェールオイル&ガスとは?

シェールオイルの「シェール(shale)」とは、英語で「頁岩(けつがん)」という岩石のことをさしています。

シェールオイルは、その「頁岩(けつがん)」から採掘できるオイルのことです。

シェールオイル
=頁岩(けつがん)と呼ばれる岩石から採れるオイル

またシェールガスは、その「頁岩(けつがん)」の隙間に存在するガスのことを言います。

シェールガス
=頁岩(けつがん)の隙間に存在するガス

頁岩(けつがん)とは?

岩石には、2つの種類があります。

堆積岩(たいせきがん)
=砂や泥などが積もってできた岩石

火成岩(かせいがん)
=溶岩やマグマが固まってできた岩石

シェールオイルの元である頁岩(けつがん)は、堆積岩(たいせきがん)の一種で、特に粒が細かい砂や泥からできています。粒が細かいから、ぎゅっと固まると硬いという特徴があります。

頁岩の「頁」は「ページ」をあらわす漢字ですが、その名のとおりノートの1ページのように板状に薄く割れるんだって。

板状に割れた頁岩を書道の「硯(すずり)」の原料として使うこともあります。

枝豆
枝豆

長崎県の伝統的工芸品「若田石硯(わかたいしすずり)」は、対馬市厳原町若田地区で採掘される「頁岩(シェール)」から作られているそうです。

シェールオイルと石油の違い

シェールオイルと石油は、岩石から作られるという点では同じです。

しかし、取り出す岩石の層が違います。

石油=浅い位置にある層
シェールオイル=深い位置にある層(シェール層)

石油は、浅い層にありますし、岩石のかたまりが大きいので、ストローのような管だけ指せば石油を取り出すことができます。

しかし、深い位置にある層(シェール層)は深いだけでなく、岩石が細かいので、ストロー自体を指すのが難しかったり、採掘するためのコストが高く、かんたんには取り出せません。

技術の進歩によってシェールオイルやシェールガスが採掘できるようになったのは、2000年代になってから。シェールオイルが量産できるようになったのは、比較的最近のことなんです。

細かい砂で作られた硬くて深いシェール層にも亀裂をいれることができる「高圧破砕」と呼ぶ採掘技術が生まれ、アメリカやカナダでシェールオイルが採掘されるようになりました。

この技術改革は、「シェール革命」と呼ばれています。

原油価格のシェールオイルへの影響

シェールオイルの採掘は、従来の石油の採掘と比べると、費用がたくさんかかります。

そのためシェールオイルが高く売れない時期(=原油価格が安い時期)には採掘ができません。

①シェールオイルの採掘ができる時期
原油価格が高い=シェールオイル価格が高い=採掘コストが払える

②シェールオイルの採掘ができない時期
原油価格が低い=シェールオイル価格が低い=採掘コストが払えない

原油価格が安くなると、シェールオイルの採掘ができなくなるので、稼働がストップします。

そして、再稼働させるためには、多大なお金がかかることになります。

原油価格アップ

シェールオイルの採掘可能

原油価格ダウン

シェールオイルの採掘不可

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シェールオイル&ガスの今後はどうなる?

最近よくアメリカの株式市場で話題になっているシェールオイル&ガス。

「シェール革命」によってシェールオイルをたくさん作れるようになったことが関係しています。そして、この「シェール革命」によって原油価格も大きく変動するようになりました。

ここからは、「シェール革命」 後のシェールオイル&ガス市場と今後の予想動向をみてみましょう。

2010年~ 「シェール革命」による原油生産量拡大&価格下落

「シェール革命」によって、アメリカの原油生産量は大幅に増加しました。

アメリカ合衆国の原油生産統計
枝豆
枝豆

こりゃすごい。2020年の若干の落ち込みはコロナショックかなー。

しかし、それと同時に原油価格も大きく変動するようになります。

原油価格の推移

原油価格下落の最大の原因は、シェールオイルの生産量の増大です。

特にアメリカのシェールオイル企業は原油の価格に合わせて生産量を変化させていく傾向があるため、ますます原油価格不安定になっていきました。

枝豆
枝豆

急にがったがたw シェールオイルがたくさんとれるようになっちゃうと、原油価格が暴落しちゃうのね。困ったなぁ。

2020年~ 新型コロナウイルスの感染拡大による生産量減少

そんな中、2020年春に新型コロナウイルスの感染拡大によって、シェールオイルの生産が一時、ストップします。

一度ストップさせてしまった採掘を再稼働させるのはかんたんなことではなく、また今後コロナがどうなるかわからない状態のため、なかなか回復が難しい状態が続き…赤字転落したアメリカの石油会社も多く現れました。

4月:米国のエネルギー企業「ホワイティング・ペトロリアムが経営破綻

そして、2020年秋ごろからシェールオイル・ガス関連企業のM&A(合併・買収)が相次ぐようになりました。

7月:米国のエネルギー企業「シェブロン」が、アメリカのシェールオイル生産企業の「ノーブル・エナジー」を買収

9月:米国のエネルギー企業「デボン・エナジー」と同じく米国のエネルギー企業「WPXエナジー」が合併

10月:米国のエネルギー企業「コノコフィリップス」が、アメリカのシェールオイル生産企業の「コンチョ・リソーシズ」を買収

枝豆
枝豆

なかなか険しいシェールオイル企業ですが、新型コロナウイルスの感染拡大の影響だけではなく、環境汚染の向かい風も…なかなかきびしそうです。

シェールオイルの今後 環境汚染との戦いがはじまる?

シェールオイルの採掘のためには、シェール層に水圧をかけて、人工的に割れ目を作る必要があります。この作業をフラクチャリングと言います。

フラクチャリング
=シェール層に水圧をかけて人工的に割れ目をつくること

この作業をする際に、さまざまな環境破壊・環境汚染が心配されています。

①水質汚染
フラクチャリングに使用した水が排水として地下に残留する恐れがある。

アメリカでは地下水を飲料水にしている場所も多いので、周辺地域の水資源が枯渇したり、飲料水への汚染がされている。

②大気汚染
採掘する際にメタンガスが空気中に拡散するため、メタンガスによる健康被害や温暖化リスクが指摘されている。

これらの環境汚染に関して、国単位で変革を起こそうとしているのがエストニアです。

エストニアはCO2の排出を減らし、廃棄物を発生させないオイルシェール技術の開発に力を入れています。

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注目のシェールオイル&ガス関連アメリカ企業

シェールオイル&ガス関連アメリカ企業にとって、向かい風となる事件や事実が注目される昨今ですが、今後少しずつシェールオイル&ガス関連のアメリカ企業が元気になっていくことが予想されています。

2021年12月には、新型コロナウイルスの世界的な流行によって延期されていた世界石油会議が開催!

アメリカのエネルギー省のデイビッド・ターク副長官は、世界石油会議の中で「石油・ガス業界の利益水準は回復しているのに、生産が回復していない」と述べ、これからの復活が期待される状況になっています。

ここからは注目のシェールオイル&ガス関連アメリカ企業をいくつかご紹介したいと思います。

関連株銘柄① エクソン・モービル (XOM)

エクソン・モービルは、アメリカテキサス州に本社がある世界的な石油会社です。

世界石油会議でダレン・ウッズCEOは、「人口の増加でエネルギー需要は増えていく。安価で安定供給するにはバランスのとれたアプローチが大事だ」と述べています。

枝豆
枝豆

この「バランスのとれたアプローチ」というのが、今後のエクソン・モービル社の大きな方針のひとつになりそうです。

バランスのとれたシェールオイル&ガスの採掘・生産のためのアプローチのひとつとして、環境問題についても取り組み、以下の環境対策を行うことも発表しています。

・2030年までに、シェールオイル&ガス生産地であるアメリカ南部パーミアン地区の温暖化ガスをゼロにする
・余剰のガスの燃焼をやめる
・設備の電動化も進めて再生可能エネルギーで動力を賄うなど

枝豆
枝豆

エネルギーと環境問題は切っても切り離せないからなぁ。さすが、世界的な石油会社ですね! エクソン・モービルは、今後のシェールオイル&ガス生産を応援しやすい企業のひとつです。

注目のシェールオイル&ガス関連アメリカ企業関連株:エクソンモービルの株価推移

関連株銘柄② シェブロン (CVX)

シェブロンは、アメリカカリフォルニア州に本社があるアメリカ大手の石油会社です。

世界石油会議では、マイケル・ワースCEOもやはり環境問題に関しては、以下のように述べています。

「石油・ガスはエネルギー需要を満たす役割を演じ続ける。我々は低炭素化で貢献できるし、我々の製品が世界を動かし続ける」

シェブロンは、脱炭素化の取り組みに向けて、以下の環境対策を行うことを発表しています。

・温室効果ガスを2028年までに2016年レベルで35%削減する
・低炭素エネルギー事業に100億ドル超を投資する

注目のシェールオイル&ガス関連アメリカ企業関連株:シェブロンの株価推移

投資信託③ DIAMシェール株ファンド/世界シェールガス株ファンド

シェールオイル&ガス関連への投資を検討する場合、エクソン・モービル (XOM)やシェブロン (CVX)をはじめとするのアメリカの大手石油会社の個別株を買うこともできますが、シェール関連株の投資信託を買うこともできます。

シェール関連株の投資信託としては、いくつかありますので、自分の投資方針に合ったものを探してみると面白いかもしれません。

①DIAMシェール株ファンド
純資産総額:7.32 億円
基準価額:8,601 円
リターン(1年):44.94%

・北米(米国・カナダ)のシェールエネルギー関連株式への投資する
・中長期的な成長が目的/積極的な運用を行う

(2021/12/24現在)

②世界シェールガス株ファンド
純資産総額:5.04億円
基準価額:10,078円
リターン(1年):34.55%

・「シェールガス関連株マザーファンド」を通じて、シェールガスを中心とする非在来型天然ガスの探査、開発、生産など、シェールガスビジネスを行う企業もしくは関連企業へ投資する
・比較的流動性の高い株式等に投資する

(2021/12/24現在)

枝豆
枝豆

同じシェール株ファンドでも構成銘柄みてみると、全く投資方針が違うのがわかるよね。DIAMシェール株ファンドのほうが中長期的で分散されている印象で、シェールエネルギーの開発・採掘・運搬、シェールエネルギーの利用などシェールガスに特化しています。一方の世界シェールガス株ファンドのほうは、シェールガスを中心とする非在来型天然ガスすべてに関わるので、ちょっと範囲が広く流動性が重視されています。

DIAMシェール株ファンドの構成銘柄 世界シェールガス株ファンドの構成銘柄
1位シェニエール エナジー
(エネルギー) 
6.15%
ユニオン パシフィック
(鉄道) 
8.90%
2位エクソン モービル
(エネルギー) 
5.79%
バレロ・エナジー
(エネルギー)   
7.60%
3位パイオニア ナチュラル リソーシーズ
(エネルギー) 
5.74%
デボン エナジー6
(エネルギー) 
7.50%
4位シェブロン
(エネルギー) 
5.57%
EOG リソーシズ
(エネルギー) 
7.20%
5位カナディアン ナショナル レイルウェイ
(鉄道) 
5.02%
カナディアン パシフィック レイルウェイ
(鉄道) 
7.20%
6位OG リソーシズ
(エネルギー) 
4.93%
メタネックス
(化学)
6.60%
7位ユニオン パシフィック
(鉄道) 
4.81%
ダイヤモンドバック エナジー
(エネルギー) 
6.50%
8位ダウ
(化学)
4.55%
シェブロン
(エネルギー) 
5.20%
9位ライオンデルバセル・インダストリーズ
(化学)  
4.33%
コンチネンタル リソーシズ
(エネルギー)   
5.00%
10位CSX
(鉄道)
4.29%
ハネウェル インターナショナル
(複合企業) 
4.60%

まとめ ~シェールオイルの今後と企業関連株~

技術の進歩によって2000年代から採掘可能になったシェールオイルやシェールガス。

シェールオイル
=頁岩(けつがん)と呼ばれる岩石から採れるオイル

シェールガス
=頁岩(けつがん)の隙間に存在するガス

新しいエネルギー源のひとつとして、今後がますます注目されています。
ひとつ心配なのは環境汚染。エネルギー採掘のためにはどうしても全く影響なしというわけにはいきません。

これらの環境汚染の問題に立ち向かい、バランスのよいシェールオイル&ガスの採掘を継続できたアメリカ企業が今後伸びていくでしょう。

関連株① エクソン・モービル (XOM)
・2030年までに、シェールオイル&ガス生産地であるアメリカ南部パーミアン地区の温暖化ガスをゼロにする
・余剰のガスの燃焼をやめる
・設備の電動化も進めて再生可能エネルギーで動力を賄うなど

関連株② シェブロン (CVX)
・温室効果ガスを2028年までに2016年レベルで35%削減する
・低炭素エネルギー事業に100億ドル超を投資する

エクソン・モービル (XOM)やシェブロン (CVX)は、注目されている大手石油会社ですが、それらがいくつか集まったシェール株ファンド、DIAMシェール株ファンド/世界シェールガス株ファンド(投資信託)も注目されています。

参考にしてみてね。


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