
TECLっていうレバレッジETFが爆上がりしてる!!!これって、長期投資したら儲かる?
今回は、こんな疑問にお答えします。
▼本記事の内容
・TECLとは?
・TECLの長期投資は危険な理由
・TECLの長期投資もありな理由
賛否両論がありながらも手を出したくなるのがハイリスク、ハイリターンのレバレッジ型ETF。
普通のETFにしておけばいいのに、株式投資をしていると爆上がりのニュースが目に入ってくることも多く、ちょっと気になりますよね。笑
別にハイリスク、ハイリターンのレバレッジ型ETFが悪いわけではありません。
むしろ、投資で目指す目標が高くて、高いリスクをあえて取りたい人にとっては、最適解である可能性ももちろんあります。
しかし、長期投資となると…コツコツ投資派のわたしとしては少し心配になるのが本音。
今回はTECLの長期投資は危険なのか、TECLの長期投資は危険だと思っている人・逆に1つの投資方法としてありだと思っている人など、いろんな意見をまるっとまとめて、整理してお伝えしてみたいと思います。
TECLとは?
TECLは、レバレッジをかけて大きく増やすことを目指す人向けのレバレッジ型のETFです。
テクノロジー・セレクト・セクター指数に連動し、その運用実績の3倍(300%)の投資成果を目指しています。
その概要は以下のとおり。
ティッカー | TECL |
名称 | ディレクションデイリー・テクノロジーブル3Xシェアーズ |
運用方針 | テクノロジー・セレクト・セクター指数の運用実績の3倍(300%)の投資成果を目指す。 |
運用会社 | Direxion Shares |
設立日 | 2008/12/17 |
経費率 | 0.95% |
配当金 | – |
3年トータルリターン | 90.61% |
5年トータルリターン | 66.34% |
取扱証券会社 | 楽天証券、SBI証券 |

3倍で増やそうとしているところがリスクが高いって言われる理由です。…ただでさえテクノロジー系ってボラティリティが高めだから、上がったり下がったりが多くなるのは容易に想像できますよね。(*´▽`*)
テクノロジー・セレクト・セクター指数とは?
テクノロジー・セレクト・セクター指数は、S&P500指数におけるテクノロジー・セクターのパフォーマンスを計測する指標です。
コンピュータ・周辺機器、ソフトウェア、通信機器、半導体・半導体製造装置、情報技術サービス、電子装置・機器・部品の業種に属する企業から構成されています。

いわゆるハイテク株って言われるやつがたくさん入っているようなイメージですね。(´▽`) 市場が元気な時は伸びやすい銘柄が多い…かなぁ…。
TECLは、どんな企業に投資されているのでしょうか?
TECLでは、AppleやMicrosoftなどの大型株銘柄の割合が大きめです。また、人気の半導体銘柄NVidiaも上位銘柄のひとつになっていて、旬な銘柄も入っているようにも見えます。全体的には、大型ハイテク株が多い印象です。
インデックスの組入上位10銘柄
名称 | ファンドの割合 |
Dreyfus Government Cash Mana | 6.44 |
アップル | 4.73 |
マイクロソフト | 4.06 |
ゴールドマン・サックス | 3.13 |
ドレファス・トレジャリー・セキュリティース | 1.99 |
エヌビディア | 0.77 |
ビザ | 0.71 |
マスターカード | 0.62 |
アドビ | 0.46 |
ブロードコム | 0.45 |
TECLが注目されている理由は、以下の2つの特徴があるからです。
特徴① レバレッジ型ETF
特徴② 10年で約70倍に急成長

これだけでも、なんだかちょっとイケイケなにおいがするよね(*´▽`*)w
ひとつずつ一緒に見ていきましょう。
特徴① レバレッジ型ETF
TECLの特徴の1つ目は、「レバレッジ型のETF」であることです。
てこの原理を生かした「レバレッジ」をかけた投資になるので、少ない金額で大きなリターンを目指すことができますが、その分リスクも高くなります。
レバレッジ
=「てこの原理」のこと
=金融の世界では、借り入れを利用してリターンを高めること全般をさす
=大きなリターンが狙える半面、大きなリスクがともなうしくみ
レバレッジ型ETF
=もとの指標(TOPIXや日経平均など)の日々の変動率に一定の倍率を乗じて算出されるレバレッジ型指標に連動する運用をする商品のこと
TECLの場合は、ベンチマークしているS&Pテクノロジー・セレクト・セクター指数の運用実績の3倍を目指しています。
例えばTECLで10万円を投資した場合、実際は30万円分の投資をしていることになります。(それだけリターンもリスクも伴うということです。)

うん、やっぱりちょっとイケイケだぁ…笑 好きな人は好きなやつです(*´▽`*)
ここでTECLと構成銘柄が似ているノンレバレッジETF(=レバレッジがないETF)「VGT」とTECLの5年間の長期投資の価格推移を比べてみましょう。


わーーーーww かなり違いますね~!コロナショックでガクっと下がってしまった時はTECLのほうがアンダーパフォームして、VGTより下がっているけど、右肩上がりで上がり始めるとやはりレバレッジ3倍は強い…!
レバレッジ型のETFの特徴として、株価が右肩上がりの時はより大きく値上がりし、逆に右肩下がりの時はより大きく値下がる傾向にあります。
特徴② 10年で約70倍に急成長
TECLの特徴の2つ目は、「10年で約70倍に急成長」していることです。
これは他の指数と比べてもかなりの高パフォーマンスで、そのせいでTECLに注目が集まったと言っても過言ではありません。

一般的に長期投資の対象にされやすい、S&P500やナスダックなどと比べるとかなりの上昇率です。

ナスダックもすごく増えているはずなのに…。TECLと比べちゃうと、なんだか横ばいになっているように見えちゃうのが不思議…笑。
参考にナスダックと日経平均を並べてみました。ほら、ナスダックって本来すごい上昇率のハズなんです。笑

このナスダックを横ばいに見せてしまうTECLの上昇率はすごいですよね。
これだけ大きく伸びているTECL。せっかくだから投資してみたくなりました。
TECLに長期投資するのはありなのでしょうか?
もちろん70倍も増えているのだから、ありはあり。しかし、TECLの長期投資は危険だと考える投資家がとても多いのです。
TECLの長期投資が危険な理由
TECLの長期投資は危険だと言われる理由は3つあります。
長期投資が危険な理由① TECLは暴落に弱いから
長期投資が危険な理由② TECLはボックス相場(レンジ相場)に弱いから
長期投資が危険な理由③ TECLは経費率が高いから
ひとつずつ見ていきましょう。
長期投資が危険な理由① TECLは暴落に弱いから
長期投資は危険な理由の1つ目は、「TECLは暴落に弱いから」です。
TECLだけに関わらず、レバレッジ型ETF全体の弱みなのですが、レバレッジを活かすとどうしても暴落相場に弱くなります。
例えばノンレバレッジのETF(=レバレッジをかけずに運用するETF)が20%下落すると、TECLはその3倍の60%程度下落することになります。

コロナショックの時なんか、TECLも1/4ぐらいまで減っちゃいましたからね…。TECLが高リスクなのは間違いないです。
市場全体が暴落した過去の例をみてみましょう。例えば、「ITバブルの崩壊時(2000年)」や「リーマンショック(2009年)は、投資額の90%以上が瞬時に消えてしまっています。
①ITバブル崩壊の下落率:99.88%
最高値の58729$(2000年3月27日)→最安値73$(2002年10月9日)に暴落
②リーマンショックの下落率:94.53%
最高値は618$(2007年10月31日)→最安値33.8$(2009年3月9日)に暴落

これが、TECLの怖さであり、長期投資のほったらかしは危険なのではとみんなが恐れる理由です。もしTECLに長期投資するなら、もう捨ててしまったお金だと思って、忘れておかないと何かあった時にキツイかも…笑
長期投資が危険な理由② TECLはボックス相場(レンジ相場)に弱いから
長期投資は危険な理由の2つ目は、「TECLはボックス相場(レンジ相場)に弱いから」です。
TECLは暴落と同じくらいボックス相場(レンジ相場)にも弱いです。
ボックス相場とは、株価がずーーーーっと長期的にヨコヨコしている状態のこと。
ボックス相場(レンジ相場)
=トレンド相場の反対
=ある程度上限と下限の価格が決まった範囲の中で、株価が上下している横ばい状態のこと
こちらはAmazonのチャートですが、横ばいになっているところを「ボックス相場」といい、上昇しているところを「トレンド相場」と言います。


こういうヨコヨコしている時のTECLは悪夢でしかありません…(´;ω;`)
なぜTECLは、ボックス相場に弱いのでしょうか?
例えば、今TECLの株価が60ドルだったとします。そして30%下落し、18ドル分下がって42ドルになったとします。
60ドル→42ドル(30%減)
そのあと、60ドルに回復しようとするならば、また30%上がればいいと思うかもしれませんが、そう上手くはいきません。42ドルから30%をリカバリーしても54.6ドルにしかならないのです。60ドルに届きません。
60ドル→42ドル(30%減)
42ドル(30%増)→54.6ドル←60ドルに届かない
このように何回か下落と上昇を繰り返すボックス相場の場合、少しずつ微減を繰り返し、ボックス相場が終わるころには、もう後戻りができないところまで価値が下がってしまうのです。
長期投資をするということは、必ず暴落やボックス相場に当たります。
本来ならそこを乗り越えないといけないのですが、TECLは乗り越えやすい仕組みを持たないだけでなく、逆に不利な仕組みを持っているので、一般的には長期投資には向いていないと言われやすくなります。
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長期投資が危険な理由③ TECLは経費率が高いから
長期投資は危険な理由の3つ目は、「TECLは経費率が高いから」です。
TECLの経費率は0.95%です。これは決して小さな数字ではありません。
例えば、S&P500に連動するインデックスファンド「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」の信託報酬信託報酬率(年率・税込)は、純資産総額に対して 0.0968%程度で、なんとTECLと比べると10分の1です。

10倍の手数料を払ってTECLをするなら、S&P500に連動するインデックスファンドでいっか~ってなる人も多そうですよね。わたしもそのタイプかも。笑
特に長期投資を考えるなら、経費率も考慮する必要があります。
TECLの長期投資もありな理由
長期投資は危険と言われることが多いTECL。その理由はお話しました。
しかし、必ずしもTECLの長期投資がNGというわけではありません。未来の相場が確実に予想できる人なんてこの世にいないのです。
「大きな暴落はしばらく来る可能性が低い」「ボックス相場が長期的に続く可能性は低い」、そして「この予想に自信があるから経費率が高くても絶対儲かる!」と思う方は投資するのも全然ありです。

ちゃんと自分なりの未来の図を頭に描いて、それを元に投資をするのがいちばん楽しいし、負けても買っても納得感あって、満足できます。「あのスゴイ投資家さんが暴落しないって言ってるから買おう」…じゃなくて、自分のアタマで考えましょう。自分のアタマで考えるにはお勉強も必要ですが、絶対そのほうが楽しいよ(*´▽`*)
実際に、リスクの大きさを理解しながら投資するなら、TECLの長期投資もありなのです。
何も考えずに全資産を突っ込むのではなく、適切量でリスクをとっていくと10年後におもしろい結果が待っているかもしれません。

そういう結論が自分で出せるようになるまで、マネーリテラシーを鍛えるのが先決!(*´▽`*)
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まとめ ~TECLの長期投資は危険ってほんと?~
TECLは、レバレッジをかけて大きく増やすことを目指す人向けのレバレッジ型のETFです。
テクノロジーセレクト・セクター指数に連動し、その運用実績の3倍(300%)の投資成果を目指しています。
TECLの特徴は以下のとおり。
特徴① レバレッジ型ETF
特徴② 10年で約70倍に急成長
レバレッジ型ETFであるTECLの長期投資は危険だと言われることが多くなっています。なぜなら…
長期投資は危険な理由① TECLは暴落に弱いから
長期投資は危険な理由② TECLはボックス相場(レンジ相場)に弱いから
長期投資は危険な理由③ 経費率が高いから
もちろんこれらは事実ですが、それを知った上で、適切なリスクをとるべくTECLを長期投資ポートフォリオに組み込むのはありだと思います。
参考にしてみてね。
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