
企業型確定拠出年金、会社から入れって言われたんだけど…ネットで検索すると「ひどい」「デメリットしかない」って出てくるんです。その理由はなんで?コワいから入りたくないなぁ…。
今回は、こんな疑問にお答えします。
▼本記事の内容
・企業型確定拠出年金は「ひどい」「デメリットしかない」と言われる6つの理由
・企業型確定拠出年金を「メリット多め」に変える方法
毎月、企業が従業員の年金口座に勝手に掛金を積み立てしてくれる「企業型確定拠出年金制度」。
従業員は、その掛金を自分で運用して将来の年金の足しにする…というのが本来の目的です。
退職金のかわりとして、または企業の福利厚生のひとつとして導入されることが多い制度ですが、実はネット検索すると、「ひどい」「デメリットしかない」と、かなりの言われようなんですよ。

本来ならば、自分で全額の掛金を出さないといけないのに、企業が代わりに積み立ててくれるなんてメリットしかなさそうにも見えるんだけど…さてはて、それはどうかな?笑
今回は、企業型確定拠出年金自分が「ひどい」と言われる理由について、詳しく解説していきます。
企業型確定拠出年金は「ひどい」と言われる6つの理由

企業型確定拠出年金はメリットもたくさんあるのに、検索結果を見るとひどいなぁ…「企業型確定拠出年金 デメリットしかない」「企業型確定拠出年金 ひどい」ですって…。
確定拠出年金は、もともとわたしたちの健康的な老後の暮らしを守るためにできた、資産を作るための制度です。
その中でも企業型確定拠出年金(DC)と呼ばれる、企業が従業員の代わりに従業員の確定拠出年金用の口座にお金を入れてくれる制度があります。
企業型確定拠出年金(DC)
=企業が従業員ひとりひとりのDC専用口座に掛金を積み立てし、そのお金で従業員が資産運用を行う
=原則としては途中でお金をおろすことはできず、60歳以降に一時金や年金という形で受け取ることができる

これだけ聞くと、「ひどい」「デメリットしかない」って言われる意味がわからないよね。むしろ、会社ありがとー!じゃない?
ここからは、企業型確定拠出年金が「ひどい」「デメリットしかない」と言われる6つの理由を見ていきましょう。
理由① 企業型確定拠出年金は制度が複雑すぎてひどい
企業型確定拠出年金が「ひどい」「デメリットしかない」と言われる6つの理由のひとつめは、「制度が複雑すぎてひどい」です。
とにかく企業型確定拠出年金という制度自体が複雑で、1度概要やルールを聞いただけでは、さっぱり内容がわかりません。
それに加えて、なんと!勤務先の会社によってかなり制度が異なるんです。

転職とかしようもんなら、もう一度勉強しなおしです…つ…つらいww
そもそも会社員の場合、企業型確定拠出年金があるかないか、iDeCo(個人型)と併用できるかどうかは勤め先のルールによって異なります。
①会社に企業型確定拠出年金がない
②会社に企業型確定拠出年金がある
③iDeCo(個人型)との併用が認められている
④iDeCo(個人型)との併用が認められていない

自分の会社がどれだかわかります?意外と難しいよね…
そしてその会社の方針によって、いくら掛金にできるかは限度額が異なります。
もし、企業型確定拠出年金が導入されている企業にお勤めの場合は、さらに4つの導入方法があります。
①選択制DC
=今支払われている給料の一部を掛金にする
=任意加入の制度
②上乗せ支給
=今支払われている給料とは別に掛金を追加する
=全員加入の制度
③選択制DC+上乗せ支給
=今支払われている給料の一部を従業員が掛金にするが、今支払われている給料とは別に企業が掛金を追加する
=選択制DC分は任意加入だが、上乗せ支給分は全員加入の制度
④マッチング拠出
=会社から支給される掛金の額を上限として、従業員が掛金を追加する
=会社支給分は全員加入、追加分は任意加入
=マッチング拠出による掛金は、社会保険料算定の対象だが全額所得控除されるので税金はかからない

自分の会社がどれだかわかります?…なんだか複雑になってきましたね…お腹痛くなっちゃうw
フィデリティ投信がまとめた「確定拠出年金(DC)加入者意識調査」によると、企業型確定拠出年金の加入者が、「自分の企業型確定拠出年金ではどれくらい会社がお金を積み立ててくれているか?」を聞いたところ、43%がその金額を知らなかったそうです。

分からない(全体):43%
分からない(男性):39%
分からない(女性):51%

女性は特に「お金のことはよくわからない」と思いがちなのか、わからない人が半数を超えちゃいました。笑
企業型確定拠出年金の複雑さはわたしたち一般人だけでなく、専門家の間でも問題提起されていて、専門家の間でも「企業型確定拠出年金は制度が複雑すぎてひどい」という意見が珍しくありません。
せめてもう少しわかりやすい制度にできたら、企業型確定拠出年金が身近になっていくかもしれませんね。
理由② 企業型確定拠出年金について企業が従業員に教育しなくてひどい
企業型確定拠出年金が「ひどい」「デメリットしかない」と言われる6つの理由のふたつめは、「企業が従業員に教育しなくてひどい」です。
これだけ複雑な企業型確定拠出年金なので、もちろん企業が従業員に教育しなければ、なかなか有益な利用をしてもらえません。
運用に失敗したら、退職金がどんどん減ってしまうわけですから、企業としてもお金をばらまくだけばらまいて、ばらまき損です…。泣
そもそも従業員のお金の知識には、人によって幅があり、説明を聞かなくてもわかる人もいるかもしれませんが、説明がなければ当たり前のように「ほったらかし」にする従業員もいるでしょう。
2018(平成30)年度決算 確定拠出年金実態調査結果 (概要)によると、継続投資教育の実施率は78.7%で、この3年間に1度も実施していない企業も8%はいました。


「自分の退職金は、自分で運用してね。ということで…がんばれ!」…ってまじかっ!w ほったらかしはさすがに冷たい…。笑
また、転職する際のサポートも十分ではないというのも企業型確定拠出年金に関する口コミでよく上がってくる意見のひとつですね。
理由③ 従業員も企業型確定拠出年金を学ぶ気がなくてひどい
企業型確定拠出年金が「ひどい」「デメリットしかない」と言われる6つの理由のみっつめは、「従業員も企業型確定拠出年金を学ぶ気がなくてひどい」です。

企業のせいにしている場合じゃなかった…笑
2021年10月に行われた確定拠出年金1万2000人意識調査によると、これまでに企業型確定拠出年金の運用先変更したことがない人(=加入後ほったらかしの人)は、54%もいることがわかりました。

変更したことがない(全体):54%
変更したことがない(男性):51%
変更したことがない(女性):63%

またしても、女性が低い…。女性はやっぱり企業型確定拠出年金への意識が低くなりがちみたいです。お金の勉強しないとね!
そして、目立つのは運用先の変更頻度と「運用が好調と感じるか」の関係です。

ちゃんと運用先の変更を定期的に行っている人のほうが、運用が好調だと答えています。

この結果をみると、年に3~5回は見直すぐらいお金への意識が高い人のほうが、企業型確定拠出年金の運用はうまくいきそうですね。わたしも実はそのくらい見ているかも…。実際に運用は比較的好調です。
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理由④ 買える商品のラインナップが少なくてひどい
企業型確定拠出年金が「ひどい」「デメリットしかない」と言われる6つの理由の4つめは、「買える商品のラインナップが少なくてひどい」です。
企業型確定拠出年金は、証券会社に口座を開いて、自分で購入するように自由に銘柄を選ぶことができません。
すでに30~40銘柄が決まっていて、その中で自分が買いたい銘柄を選ぶ仕組みになっています。
大きく分けると、その種類は以下の2種類です。
逆に自分でお金の自己管理ができる人は、「高い」「あまり意味がない」「知っていることだった」などの口コミもあるので、資産形成中級者以上の方にはおすすめしません。
①元本確保型商品
=ローリターン・ローリスク
=損害保険・生命保険・定期預金などで、利率実績は0.001%など低いのが特徴
②元本確保型以外の商品
=ミドルリターン・ミドルリスク
=上記以外の国内株式・外国株式・国内債券・外国債券・それらすべてを組み合わせたバランスファンドなどで、利率は元本確保型商品より高い

証券会社の投資信託に慣れている人は、普段数千種類から選んでいるわけなので、残念な気持ちになりますよね…。わたしも仕方なく、自分が買いたい銘柄にちょっと似ているのを買ったりしています。
理由⑤ 公的年金額が減る可能性があってひどい
企業型確定拠出年金が「ひどい」「デメリットしかない」と言われる6つの理由の5つめは、「公的年金額が減る可能性があってひどい」です。
企業型確定拠出年金は、将来の年金づくりとして優秀な制度ではありますが、自分の選択によっては公的年金額が減る可能性もゼロではありません。
勤め先によっては掛金を給料として受け取るか、企業型確定拠出年金として受け取るか、従業員が選ぶことができます。
企業型確定拠出年金として受け取った場合、所得税が控除されたり、健康保険料が安くなるというメリットはありますが、将来支払われる厚生年金の金額が少なくなる可能性も否めません。(もちろん運用結果が良ければ受給額はもらえるはずだった金額を上回ります)
【確定拠出年金掛金として受取るメリット】
・所得税が控除される
・健康保険料が安くなる
【確定拠出年金掛金として受取るデメリット】
・将来の厚生年金の受給金額が減る可能性もある

もちろん今払うべき社会保険料の負担が減るんだけど、その代わりに将来的に受け取る公的年金額が減るってことだから、ちゃんと考える必要があります。もちろん運用がうまくいけばそんなことは大したことじゃないんだけど…。
そういう意味でも企業が責任をもって、従業員に制度の内容を説明し、投資教育を行っていただけるとありがたいのだけど…これからは投資がもっと一般的になると思うので、もうちょっと理解しやすくはなるんじゃないかな…と期待しています。
理由⑥ 60才まで引き出せなくてひどい
企業型確定拠出年金が「ひどい」「デメリットしかない」と言われる6つの理由の6つめは、「60才まで引き出せなくてひどい」です。
企業型確定拠出年金は、ほぼ解約できません。一度始めたらノンストップで60歳まで運用を続けることになります。
それまでに借金がどんなに膨らんでも、企業型確定拠出年金からは一切、お金を引き出すことができません。
これが従業員が企業型確定拠出年金に追加で自分のお金を積立するか迷う大きな理由のひとつです。
・借金ができて払えないと大変なことになる
・子どもの教育資金が急にかかることになったけど、お金が足りなくて行かせられない
・今投資するとめちゃくちゃ良いタイミングだが、原資がない など
人生で起こるいろんなアクシデント。お金が必要になっても、企業型確定拠出年金として積み立てているお金は絶対に使えないのです。何があっても。

であれば…積み増しするんじゃなくて、自分で証券口座を開いてそっちで運用しようかしらとか思うよね…。笑
2021年10月に行われた確定拠出年金1万2000人意識調査によると、企業確定拠出年金制度の詳細を知っているのに加入しない理由の第1位が「60歳まで引き出しできないから」でした。

その構成比は、以下の通りです。
若者:63%
中堅:31%
高齢:6%
若い人ほどライフイベントとして何が起こるかわからないという心配が多いので、「60歳まで引き出しができない」ことをデメリットに感じることもうなずけます。
アメリカでは、401k(確定拠出年金)の加入者を対象とした確定拠出年金を担保にしたローン制度も一般的だと言います。

緊急時の支出に備える仕組みが整えられているので、401k(確定拠出年金)は導入率が高いんだなぁ。日本でも近いうちにそのような制度ができる可能性もありそうですね。
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企業型確定拠出年金を「メリットだらけ」に変える2つの方法
企業型確定拠出年金が「ひどい」「デメリットしかない」と言われる理由がわかったところで、企業型確定拠出年金を「メリットだらけ」に変える方法はあるのでしょうか?
企業型確定拠出年金を「メリットだらけ」にする方法はひとつだけ、自分の資産運用に興味を持つことです。
方法① 自分の資産運用に興味を持つ
企業型確定拠出年金は、私たち従業員の老後を支える素晴らしい制度です。
しかし、なにも勉強せずに、なんとなく入ったままほったらかしにしておくと、あまり意味がありません。
「ひどい」「デメリットしかない」と言われる6つの理由だって、人によっては大したデメリットではない可能性もありますし、逆にこのデメリットがあるのであれば、むしろやらないほうがいいという価値観の人もいるはずです。
自分の場合は「企業型確定拠出年金」をどう活用するか-。
これをきちんと時間をとって考えるのが、企業型確定拠出年金を「メリットだらけ」にするたった一つの方法です。
方法② 興味を持った上で時代を読む
企業型確定拠出年金は、投資先をどこにするかによって、老後の資産が大きく変わります。
なるべく多くの資産を作るためには、時代を常に観察する必要があります。その上で企業型確定拠出年金は60歳まで崩すことができない「長期投資」であることを忘れないでください。
明日の利益だけを考えるなら、アクティブ運用のほうが増えやすいですが、20年~30年の長期運用であればパッシブ運用のほうが増えやすいことがわかっています。
パッシブ運用
=日経平均などのインデックスに連動する投資
=長期投資に向いている
アクティブ運用
=パッシブ運用より高い成績を狙う投資
=短期投資に向いている
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まとめ ~企業型確定拠出年金は「ひどい」理由~
企業型確定拠出年金は「ひどい」と言われる6つの理由は、以下の通りです。
理由① 制度が複雑すぎてひどい
理由② 企業が従業員に教育しなくてひどい
理由③ 従業員も企業型確定拠出年金を学ぶ気がなくてひどい
理由④ 買える商品のラインナップが少なくてひどい
理由⑤ 公的年金額が減る可能性があってひどい
理由⑥ 60才まで引き出せなくてひどい
企業型確定拠出年金は、制度が複雑だったり、勤め先の教育が不十分だったりと、「ひどい」「デメリットしかない」とあきれられてしまう理由は多いです。
しかし、制度や勤め先のせいにして、自分の資産運用をサボるのは決して得策ではありません。
まずは、自分の理想的なライフスタイルを描いた時に企業型確定拠出年金が力になってくれるか、自分で考えられるお金の知識が必要です。
特に女性は、やっぱりお金について考えることを後回しにしてしまいがちな調査結果が多かったので、ぜひこの機会にまずはお金の基礎知識を学ぶことを検討してみてください。
参考にしてみてね。
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