
区分マンションって儲からないって言われるよね?
やっぱり、1棟ものがいいのかなぁ…
不動産投資をはじめる時に、脳をよぎる疑問のひとつが、この区分マンションVS一棟ものに関するモノ。

わたしも、不動産投資を始める前はかなり迷いました…。
その結果、今日は区分マンション専門の不動産会社、明日は一棟もの専門の不動産会社と、いろんな不動産業者さんやすでに不動産投資をされている先輩の話を聴きに行きました。
そして、わたしの場合は、「よし、区分マンション投資にする!」という結論に至りました。
今回は
・区分マンション投資とは?
・区分マンションが儲からないと言われる理由と3つの注意点
・それでもわたしが区分マンション投資を始め、続ける理由
についてまとめてみたいと思います。
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区分マンション投資とは?
まずは、区分マンション投資について、整理しておきましょう。
区分マンション投資とは、マンションの1室のみ購入してオーナーになり、入居希望者へ貸し出して家賃収入を得る投資方法のことです。
区分マンション投資
=1室単位で所有し、家賃収入を得る
例えば、マンション1棟の戸数が30戸だったとしましょう。
区分マンションを購入したい人は、1戸ずつ購入することができます。
30戸がそれぞれバラバラに売られているので、戸ごとに投資している不動産オーナーが違い、合計で30人いるわけです。
一方、各戸の管理は、一般的に1つの管理会社が一括で行います。区分マンション投資では、戸ごとに管理会社が異なることは少ないです。管理については不動産オーナーがひとつひとつ決めて実行していくわけではないため、時間を節約することができます。
そのため区分マンション投資は、不動産管理に費やす時間がないサラリーマン大家さんなどの兼業大家に好まれる傾向にあります。
一棟マンション投資とは?
1戸ずつ所有する区分マンション投資に対して、1棟まるごと所有するのが一棟マンション投資です。
一棟マンション投資
=一棟まるごと所有し、家賃収入を得る
一棟まるごと所有するので、通常は土地も保有することになります。1戸だけの区分マンションと違うのは、担保としての価値が認めてもらえるところです。具体的には、銀行などから融資を受けやすくなります。
※もちろん物件の価値は、その物件に収益性があるかどうかなど、別の条件も見られているのであくまで個々の物件によります。

上場企業のサラリーマン会社員などが、1棟ものの購入金額である約1億円をローンでさらっと借りてしまうことがあるのは、担保評価がつきやすいのも理由のひとつです。…わたしは小心者なのでいきなり最初から1億円は借りれなかったけどね…笑
区分マンションが儲からないと言われる理由と3つの注意点
区分マンション投資がいいか、一棟マンションORアパート投資がいいかは、昔から意見が分かれるところです。
個人の不動産投資家、特にサラリーマン大家さんは、まずは区分マンションからはじめて、慣れてきたら1棟ものを狙いましょう!
という内容の不動産投資本や参考書が多いように思いますが、実際に不動産投資家さんにお話を聞くと、本当に大きく意見が分かれるポイントだと思います。
たしかに不動産を購入し、運用がはじまってからの手間や検討事項は、区分マンション投資のほうが圧倒的に少ないです。そのため、勉強しながら物件を運営できるという意味で、最初は区分マンション投資からという考え方が王道です。
しかし、一方で「区分マンションは儲からない」という意見もとても根強いです。ここからは、「区分マンションは儲からない」と言われる理由を見ていきましょう。
理由&注意点① 高利回りは狙えない
区分マンションは、一棟マンションと比べると、かなり利回りが低くなります。
投資用不動産のポータルサイト「健美家」が発表したマンスリーレポートによると、不動産タイプ別の平均表面利回りは以下のとおり。
① 区分マンション
平均利回り 7.63%(前期比-0.12ポイント)
平均価格 1,502万円(同-0.92%)
② 一棟アパート
平均利回り 8.73%(同±0.00ポイント)
平均価格 6,676万円(同+0.95%)
③ 一棟マンション
平均利回り 8.05%(同-0.18ポイント)
平均価格 16,346万円(同+11.13%)
参考:健美家に登録された収益(投資用)不動産の表面利回りと価格(平均)
マンスリーレポート2021年1月期
https://www.kenbiya.com/img/press/pre2021-02-01.pdf
ここからさらに経費(管理費、修繕積立金、固定資産税などの)がかかるのですが、一般的に経費は一棟マンションやアパートよりも区分マンションのほうが高価格になります。
よって、区分マンション投資は家賃の下落によって、キャッシュフローがマイナスに転じてしまうことも多く、持っているだけで損をしている初心者オーナーさんのケースも少なくありません。
理由&注意点② 管理費が高い
区分マンション投資では、一棟所有に比べて管理費が高くなりがちです。
先ほど説明したように、区分マンションはひとつのマンションを複数人で所有しています。そのため、共通の管理会社が管理を行い、管理費用を支払います。どんなに利回りが悪くても、1戸だけ区分マンションを所有している不動産オーナーが清掃費、管理費、修繕費等の専門業者を安い業者に変更したり、自分で調整するなどの節約することは困難です。
多くのオーナーが共同所有する区分マンションでは、管理会社が管理を行い、みんなでその費用について相談します。
清掃や日常点検、大規模な改修に備えた修繕積立金などは必要コストであり、節約できないと思ったほうがよいでしょう。金額変更は難しいですが、管理会社がきちんと管理してくれることは悪いことではなく、運営が行き届いている証拠だともいえます。
理由&注意点③ コントロールできる部分が少ない
所有する物件の利回りが悪くなってきたら、まずは運営コストの削減が効果的です。
しかし、区分マンションでは管理会社も決められていますし、区分マンションの1戸を保有する不動産オーナーが独自に決める所はほとんどありません。そのため、いざとなった時にできることが少なく、結果的に撤退するしか方法がないということがあり得ます。
1棟まるごと所有している不動産オーナーは、自分でできることは自分でやり、安い業者に変更するなど、自分で工夫することができます。
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それでもわたしが区分マンション投資を続ける理由
このように、区分マンションは利益をもっと上げたいと思ったときに、自分でコントロールできる部分がとても少ないのが残念なところです。しかし、専業不動産オーナーではなく副業的に経営しようとする人、サラリーマン大家さんなどの中には、区分マンション投資だから不動産に参入できるという人もいらっしゃいます。
わたしも1戸目を購入した時に、区分所有の不動産オーナーなら、サラリーマンとして兼業大家をしようとしている自分にもできるかもと感じました。ここからはその理由を整理してみたいと思います。
理由① 空室リスクが低い好立地物件を運用できる
区分マンションは、素人でも駅近の好立地物件に出会えます。
不動産を購入する時、とても大事な条件のひとつに「空室リスク」があります。
不動産は長期投資なので、購入時から将来に向けて空室になりにくい物件を選ぶ必要があります。
区分マンションと一棟マンション、どちらが空室リスクが低いのでしょうか?これも実は意見が分かれるところです。
①区分マンションの方が、空室リスクは低い→エリアの分散投資ができる
区分マンションはエリアの分散投資ができます。5戸の不動産を所有する際、5戸すべて違うエリアに保有することができます。そのうち1か所が人口減少が大きくなっても、ほかの4戸の空室リスクまで上がることはありません。
②一棟マンションの方が、空室リスクは低い→戸数の分散ができる
一棟マンションの方が融資を受けやすく、戸数自体は多く保有できるケースが多いので、戸数の分散ができます。区分マンションを3室所有している場合に、そのうちの1室が空室になってしまったら、収益は約66%に減少します。しかし、10室分の一棟マンションを保有している場合は、そのうちの1室が空室になっても、収益は約90%です。一棟マンションやアパートのほうがリスクを抑えられるという考え方です。

あなたはどっちが納得できますか?たぶん個々の融資可能額によっても、納得できる説は変わってきますよね?笑
空室リスク自体には、いろいろな考え方があるので、どっちがいいかは難しいところです。
しかし、あくまで専業ではなく、副業として不動産投資をする場合、空室になりにくいと思える立地条件のよい物件に出会える確率が高いのは、区分マンションです。
自信を持って、ここなら空室にならない(なりにくい)と思える一棟マンションを買おうとすると、それこそ個人では出せないレベルのお金が必要になります。融資額や所持している金額を考えると、現実的に難しくなってくるケースも少なくありません。
そこで都心から離れた格安の一棟マンションや一棟アパートを探すのですが、良い物件はその土地に詳しい地元の専業不動産業者さんがすでに買い占めているケースも多く、素人がパッと見ただけでも、空室リスクが高そうな赤字運用を覚悟しなくてはいけない物件が多くなります。
区分マンションはある意味専業大家さんは興味がないので(もっと利回りがいい物件が手に入るパイプをすでに持っているので)、サラリーマン大家さんや1戸目の購入を検討している初心者投資家にとっては、区分マンションのほうがとっつきやすいと考えられます。
理由② 管理コストが低い/手間がかからない
区分マンションのよいところは、とにかく管理コストが低く、手間がかからないことです。

本当に、確定申告以外はほぼなにもしてません。ちゃんと報告してもらえるから安心だし、管理会社の方に感謝です。
区分マンションの多くは、そのマンションに居住している住人による管理組合を経由して、管理会社にマンションの管理を委託しています。定期的に管理組合の会議がひらかれ、そこで決まった内容に応じて、管理会社がマンションの管理を実行してくれるしくみです。
その管理のしくみがあらかじめきちんとできているのが、区分マンションです。
もちろんその管理費用は別途支払いが必要ですが、毎日の掃除や点検、修理や今後の方針変更による大規模修繕など、すべてのマンション管理において、1戸を所有する不動産投資家が物理的に実行する必要はありません。
これが、兼業不動産投資家でも区分マンションを購入できる理由です。
実は一棟マンションやアパートの場合、管理周りがちゃんと仕組み化されておらず、不動産投資家の実働が必要になるケースがあります。自主管理にするか、どこかの管理会社に管理を委任するか…。委任するにしても選定作業が必要です。

この負担を予定せずに地方の一棟アパートを買ってしまって、負担が大きすぎたのですぐに売ってしまったという方にお会いしたことがあります。特に地方だと、管理会社にお願いするにもなかなか見つからなかったりして、結構大変みたいです。
理由③ 急な出費が多くない/あっても少ない
区分マンションのよいところは、急な出費が多くないことです。
不動産に何か問題があった時に、その不動産を修繕するのは不動産オーナーです。
区分マンションの場合は、管理費用のほかに急な故障やトラブルなどの解決費として修繕積立費を支払います。この修繕積立費は、他の不動産オーナー達が支払っている金額と合計して、緊急事態の時、また大規模な修繕工事が必要になった時に使われます。
それぞれの不動産オーナーがコツコツ毎月積立ているので、何か急な事件があったとしてもすぐに対応することができます。ひとりの不動産オーナーが毎回お金を支払う必要はありません。
一棟マンションの場合ももちろん不動産オーナーがコツコツ積立ているので条件は一緒ですが、自分で計画を建ててやりくりしていく必要があります。
理由④ 金利上昇リスクに耐えやすい
不動産投資は、他人のお金で投資ができるレバレッジ効果の高い投資です。
投資用不動産はローンで買うことではじめてうまみが高まる投資なので、金利の上昇はいつも注意しておかないといけません。
金利は、融資を受けた金額にかかる%(パーセンテージ)で表しますが、当然融資を受けた額が大きい場合と小さい場合では、大きい場合のほうが影響額が大きくなります。
区分マンションは一棟マンションやアパートに比べて、融資額が少ないという特徴があります。融資額が少なければ、金利が徐々に上がっていく局面でも、耐えられる期間が長くなります。
不動産投資をするなら金利上昇リスクをどこまで許容できるのか、購入時からきちんとシミュレーションしておくことが必要です。この見積もりが甘く、ローン支払いが辛くなり、不利な条件で売却せざるを得ない状況に陥るサラリーマン不動産投資家がメディアで取り上げられていますね。
理由⑤ 小回りが効く(いざとなったら売却できる)
不動産は、株や投資信託と比べると売却しにくい流動性の低い資産です。
特にマンション1棟となると、一度購入したらなかなか売れません。しかし、区分マンションであれば、この不動産の流動性のデメリットを少し軽減できます。

「売ってほしい」という営業電話もかなりかかってくるので、コンパクトな区分マンションは売却しようとすれば、すぐに決まりそうな印象があります。まぁ、時期によるとは思うのだけど。
不動産投資は、外部環境によってかなり需要が変化しやすく、特に一棟マンションを購入してしまったら赤字が続いていても身動きがとれない可能性が少なくありません。しかし、区分マンションであれば、赤字が続いてしまうなどの何かしらの予定外の出来事があった場合に損切りしやすく、手を出しやすいというメリットがあります。
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まとめ ~区分マンション投資は儲からない?~
今回は区分マンション投資は、儲からないと言われる理由&注意点と、それでもわたしが区分マンション投資を続ける理由を整理してみました。
儲からないと言われる理由&注意点は以下のとおり。
理由&注意点① 高利回りは狙えない
理由&注意点② 管理費が高い
理由&注意点③ コントロールできる部分が少ない
専業の不動産投資家の方にとっては、「利益率が微妙だなぁ」と思われやすい区分マンション投資ですが、サラリーマン投資家や初心者にとっては、確かに若干利回りは劣るものの、管理運営上のメリットは大きいです。
私が区分マンションを選んだ理由は以下のとおり。
理由① 空室リスクが低い好立地物件を運用できる
理由② 管理コストが低い/手間がかからない
理由③ 急な出費が多くない/あっても少ない
理由④ 金利上昇リスクに耐えやすい
理由⑤ 小回りが効く(いざとなったら売却できる)
状況や環境によって、選んだほうがよい不動産は大きく変わります。儲からないかどうかという視点だけでなく、将来性や管理コストの問題など、広い視点を持って、自分にとって良い投資用不動産を探してみてください。
参考にしてみてね。
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