NISAのつみたて投資枠の銘柄を「楽天VTI」にしようか迷ってます。
すごく人気みたいだけど、デメリットってないの?
本家VTI(ETF)に投資するのと何が違うの?
今回は、こんな疑問にお答えします。
▼本記事の内容
・そもそも楽天VTIとは?
・楽天VTIのメリットとデメリット
・楽天VTIがおすすめなのはこんな人
ご紹介内容はあくまで個人の見解と運用実績であり、正確性や安全性を保障するものではありません。また情報提供のみを目的としており、投資、法務、税務その他のアドバイスを意図しているわけでもありません。当サイトに掲載された内容によって生じた損害等の一切の責任を負いかねますのでご了承ください。詳細はこちら
2024年からの新NISAで人気の、楽天VTI(楽天・全米株式インデックス・ファンド)。
特に、長期的にコツコツ積み立てる「つみたて投資枠」や、老後資金を構築する目的で運用するiDeCo(イデコ)の非課税&税制優遇制度を使って投資しようとしている人が多いみたい。
実は、この記事を書いている枝豆も、2020年から楽天VTIを運用している、楽天VTIホルダーです!(*´▽`*)
そこで今回は、人気の楽天VTIを大特集!
そもそも楽天VTIはどんな投資信託なのか、その特徴やメリット、デメリットをわたしなりにわかりやすく整理しながら、実際の運用成績も公開してみたいと思います。
楽天VTI(楽天・全米株式インデックスファンド)とは?
楽天VTI(楽天・全米株式インデックスファンド)は、アメリカの約4,000社に分散投資できる投資信託です。
世界的に活躍している大企業から、これから伸びてくる中小企業まで、まるっと米国企業全般に投資できるのが大きな特徴!
概要をざっとまとめてみると、以下のとおり。
商品名 | 楽天VTI (楽天・全米株式インデックスファンド) |
---|---|
運用会社 | 楽天投信投資顧問 |
設定日 | 2017年9月29日 |
商品分類 | インデックス型 |
連動指数 | CRSP USトータル・マーケット・インデックス |
信託報酬率 | 0.162% |
基準価額 | 24,748円 |
純資産総額 | 1,193,285百万円 |
純資産総額もかなり大きく、まだまだ伸びてます?!笑
途中償還リスクも小さく、信頼性の高い投資信託だと言えそう!
米国株式上場の約4,000銘柄をカバーする投資信託
投資対象はVTI(バンガード・トータル・ストック・マーケットETF)
長期利回りが右肩上がり!今後の期待値も高い
一つずつ見ていきましょう。
米国株式上場の約4,000銘柄をカバーする投資信託
楽天VTIの最大のポイントは、米国株式上場の約4,000銘柄をカバーする投資信託であること。
米国市場への投資100%の投資信託は全般的に人気がありますが、約4,000銘柄が投資対象になっている銘柄は多くありません。
商品名 | 組み入れ企業数 |
---|---|
楽天VTI | 約4,000社 |
eMAXIS Slim 米国株式(S&P500) | 500社 |
iFreeNEXT NASDAQ100インデックス | 100社 |
iFreeNEXT FANG+インデックス | 10社 |
例えば、楽天VTIと同じく人気のS&P500に連動する「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」は、その名の通り500社への投資です。
S&P500は、大型企業のみに投資したい人向けの商品ですが、楽天VTIなら大型企業からベンチャーや中小企業銘柄までを網羅できます。
楽天VTIに投資する=米国に投資すると言っても過言ではありません。
楽天VTIの上位組み入れ銘柄は、以下のとおり。
社名 | 組み入れ割合 |
---|---|
アップル | 6.05% |
マイクロソフト | 5.58% |
アマゾンドットコム | 2.81% |
エヌビディア | 2.43% |
アルファベット クラスA | 1.85% |
テスラ | 1.61% |
メタプラットフォームズ | 1.59% |
アルファベット クラスC | 1.55% |
バークシャーハサウェイ | 1.48% |
エクソンモービル | 1.12% |
時価総額加重平均型なのもあって、上位銘柄はS&P500とそっくり!
せっかくだから、セクター割合も見てみましょう…!
組入業種 | 楽天VTI | S&P500 |
---|---|---|
情報技術 | 29.80% | 28.1% |
一般消費財 | 14.40% | 10.6% |
資本財 | 12.80% | 8.3% |
ヘルスケア | 12.70% | 13.1% |
金融 | 10.50% | 12.8% |
生活必需品 | 5.10% | 6.6% |
エネルギー | 4.90% | 4.5% |
不動産 | 2.90% | 2.4% |
公共事業 | 2.70% | 2.5% |
通信 | 2.20% | 8.7% |
引用:S&P 500| S&P ダウ・ジョーンズ・インデックス(2023年11月)
ベンチャーや中小企業が含まれる楽天VTIは、一般消費財や資本財関連企業の割合がかなり増えるんだなぁ…!
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投資対象はVTI(バンガード・トータル・ストック・マーケットETF)
楽天VTIは、指数に連動することを目標にした、インデックスファンドの一種です。
インデックスファンド=指数連動型の投資信託のこと
指数が上がると、楽天VTIの株価も上がります。
逆に指数が下がれば、楽天VTIの株価も下がるよ。
指数連動型のインデックスファンドのメリットは、低コストであることです。
運用方針はとてもシンプルで、指数に連動させること。
そのため、プロの投資家の目利きが必要なアクティブファンドに比べると、コストがかかりません。
楽天VTIが連動しているのは、アメリカの有名な指数「CRSP USトータル・マーケット・インデックス」です。
CRSP USトータル・マーケット・インデックス
=米国株式市場の大型株から小型株までを網羅し、投資可能銘柄のほぼ100%をカバーした時価総額加重平均型の株価指数
楽天VTIでは、このCRSP USトータル・マーケット・インデックスに日々の為替レートを乗じて算出した、円換算ベースの指数に連動させています。
アメリカの本家VTIに投資したければ、本来は米ドルに両替してからしか買うことができません。
でも、楽天VTIなら米ドルに両替しなくても、日本円で手軽に購入することができます。
「日本人投資家に最適化した、アメリカのVTI(ETF)」みたいな感じ?
日本円で、為替手数料については考えず、気軽にアメリカ全体に投資したい人におすすめの銘柄です。
長期利回りが右肩上がり!今後の期待値も高い
楽天VTIのトータルリターンは、以下の通り。
期間 | トータルリターン |
---|---|
1ヶ月 | -3.60% |
3ヶ月 | -4.05% |
6ヶ月 | +12.56% |
1年 | +7.52% |
2年 | +8.12% |
3年 | +21.61% |
5年 | +16.08% |
ここ半年は、米国の金融引き締めや利上げの影響で、軟調に推移しています。
しかし、長期では右肩上がりに成長し、純資産額も順調に増えているため、安定的な運用ができています。
長期的に育っていくことに期待している人が多いから、NISAのつみたて投資枠やiDeCoで買う人が多いんだなぁ~♪
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楽天VTIに投資するメリット
楽天VTIに投資するメリットは、以下のとおり。
最強と名高い米国市場全体に投資できる
つみたてNISA枠やiDeCoにも対応
信託報酬が安い
支払い方法によってはポイント還元がある
一つずつ見ていきましょう。
最強と名高い米国市場全体に投資できる
楽天VTIは、米国市場にまるっと投資できる銘柄です。
米国市場への投資割合が100%の投資信託は他にもたくさんありますが、中でも約4000社に分散投資できる銘柄は多くありません。
これからも米国は強いと思う!ベンチャー企業にも期待したい!
そんなことを考えている個人投資家さんなら、楽天VTIへの投資をおすすめします。
同じく人気のS&P500は、大型株への投資に限定されるし、ナスダック100はハイテク銘柄の割合が多くなるから、まるっと全体に投資したい人は、楽天VTIがいいかも!
つみたてNISA枠やiDeCoにも対応
楽天VTIの大きなメリットは、新NISAのつみたてNISA枠やiDeCoにも対応していることです。
これは大きなメリット!
本家VTIはETFだから、新NISAのつみたてNISA枠では投資できません…。
新NISAのつみたてNISA枠やiDeCoの投資可能銘柄に選ばれているということは、それだけ長期安定的に成長することを期待している人が多いことの表れでもあります。
長期的に着実に利益を積み上げていきたいと考える人にとって、楽天VTIはコアサテライト戦略のコア銘柄としても候補銘柄になりえるでしょう。
コアサテライト戦略
=ポートフォリオをリスクが低いコアの部分とリスクが高いサテライトの部分に分けて管理する運用方法
=コア:サテライトの割合は状況によって異なるが、一般的には2:8程度がよいとされている
新NISAのコアを何にするかは、個性がでますよね!
私は、現状はS&P500の予定…いや、まだ変えるかも?笑
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つみたてNISA、積立日のおすすめは毎月何日?
信託報酬が安い
楽天VTIの大きなメリットは、信託報酬が安いことです。
他の人気投資信託と比較すると、楽天VTIの信託報酬は、0.162%と比較的低めに設定されています。
商品名 | 信託報酬 |
---|---|
楽天VTI | 0.162% |
楽天VT | 0.192% |
楽天VYM | 0.192% |
楽天VXUS | 0.202% |
USA360 | 0.4945% |
楽天系の投資信託の中では、いちばん安い!!
支払い方法によってはポイント還元がある
楽天VTIだけではありませんが、積立購入をする場合にクレカ積立にすれば、ポイント還元を受けることができます。
本家VTIではできないことです。
証券会社やカード会社ごとに還元率が変わるので、自分の状況に合わせてお得な組み合わせは異なりますが、積立購入を検討する場合は、ポイントについても1度調べてみることをおすすめします。
わたしはたまったポイントでビットコインを買って、さらに仮想通貨投資をするようにしてます。笑
楽天VTIに投資するデメリット
楽天VTIは、メリットも多くて、かなり人気があるみたいだけど、デメリットってないの?
もちろんどんなに人気の投資信託だって、デメリットはあるよ。
楽天VTIに投資するデメリットは、以下のとおり。
米国企業にしか投資ができない
短期で大きなリターンは見込めない
キャッシュとして分配金をもらえない
SBI・V・全米株式より信託報酬が高い
本家VTIより実質コストが高い
一つずつ見ていきましょう。
米国企業にしか投資ができない
あたりまえですが、楽天VTIは米国企業にしか投資ができません。
だって、「米国企業全体に投資できる」のがウリだもんw
そのため、アメリカ一国集中という「カントリーリスク」があります。
米国企業の成長が鈍化したり、米国の景気が悪化すれば、楽天VTIの成長も一緒に鈍化するっていうこと。
米国はこれまでにも、ブラックマンデー、リーマンショック、コロナショックなどの大きな暴落を経験しています。
この規模の暴落は、今後もどこかのタイミングで起きることが予想され、その場合に株価が半値近くに下がることも想定しておかないといけません。
世界全体に投資するオルカンなどであれば、多少は下落率を下げることができます。
でも、楽天VTIは真っ向からアメリカの打撃を100%受ける覚悟が必要です。
楽天VTIに投資する時は、自分のポートフォリオ全体の地域分散性を高めて、デメリットをできるだけ小さくすることを検討しましょう。
【考えられる分散投資先一覧】
・全世界に投資する投資信託・ETFを組み入れる
・新興国に投資する投資信託・ETFを組み入れる
・日本に投資する投資信託を組み入れる
・資産分散(債券・リートなど)が効く投資信託・ETFを組み入れる
・積立投資による時間分散を意識する など
「楽天VTI一択!!これだけでいいんだ!!」…っていう考えは、どんなにアメリカが好きでもちょっとリスキーです。笑
分散投資の基本は、時間分散・地域分散・資産分散の3つです。
楽天VTIに投資する場合は、アメリカへの一国集中であることを意識した投資をしましょう。
単一市場への投資がもたらすメリットとリスクをバランスよく考え、多様な投資先とのバランスを取りながら、適切な資産管理を進めていくことが重要です。
以上の点を理解し、全米株式インデックスファンド投資の際には、それぞれのメリット・デメリットを総合的に判断した上で決定することが賢明でしょう。
短期で大きなリターンは見込めない
楽天VTIは、アメリカへの一国集中投資でありながら、アメリカ国内では大企業から中小企業まで分散が効いています。
そのため、個別株のように短期間で莫大な利益を生むことは難しく、長期投資が前提です。
短期で大きなリターンは見込めないという意味では、これはデメリットになりえます。
楽天VTIは、短期的に一攫千金を狙うための銘柄ではありません。
コツコツ長期的に積み上げるのに利用しやすい銘柄です。
もし「リスクが高くてもイイから、短期的に大きなリターンを狙いたい」という人がいたら、組み入れ企業が少ないETFや個別銘柄を買うのがおすすめです。
楽天VTIの騰落率は、以下のとおり。
期間 | 騰落率 |
---|---|
1ヶ月 | -3.60% |
3ヶ月 | -4.05% |
6ヶ月 | +12.56% |
1年 | +7.52% |
2年 | +16.91% |
3年 | +79.86% |
5年 | +110.74% |
設定来(年率) | +20.63% |
設定来 | +125.70% |
5年後には100%以上の成長を遂げていますが、最初の数か月はむしろマイナスです。
未来のことは誰にもわかりません。
この5年後の成長も、これから同じことが起きるかどうかわかりません。
楽天VTIは、アメリカの経済成長がこれからも続くと考える人向きの投資先です。
短期はもちろん長期もアメリカってどうだろう…?と疑問が浮かぶ人は、カントリーリスクをなるべく低くするオールカントリーのほうがおすすめです。
キャッシュとして分配金をもらえない
楽天VTIは、分配金・配当金はもらえません。
分配金や配当金を期待する方にとって、これは大きなデメリットです。
でも一方で、分配金がもらえないことは、大きなメリットでもあるんです。
分配金が自動で振り出されてしまう投資信託やETFは、その都度、利益の20%分が課税されてしまいます。
さらに、その利益の分を再投資しようと思ったら、自分で再購入しなければならず、自動で再投資することはできません。
しかし、楽天VTIは分配金がないので、なにもしなくても勝手に再投資され、無駄なく効率的な資産運用ができます。
早く資産を増やしたいという目標がある人にとって、分配金がもらえないことはデメリットにはなりません。むしろ大きなメリットです。
SBI・V・全米株式より信託報酬が高い
楽天VTIの競合としてよく名前が挙がるのが、SBI・V・全米株式インデックス・ファンドです。
この2つのファンドは、同じ指数に連動するため、とてもよく似ています。
しかし、楽天VTIのデメリットとして、信託報酬や実質コストがSBI・V・全米株式インデックス・ファンドに劣っている点が挙げられます。
項目 | 楽天VTI | SBI・V・全米株式 |
---|---|---|
信託報酬 | 0.162% | 0.0938% |
総経費率 | 0.17% | 0.11% |
純資産総額 | 1,193,285百万円 | 201,852百万円 |
設定日 | 2017/09/29 | 2021/06/29 |
引用:運用報告書|楽天VTI
SBI・V・全米株式は、2021年に設定されたばかりの比較的新しい投資信託です。
今後、純資産がどのくらい安定的に成長できるかはまだ未知数ですが、コスト面は楽天VTIと比べるとかなり優秀です。
本家VTIより経費率が高い
楽天VTIは、決してコストが高い投資信託ではありませんが、本家VTIに比べると経費率が高いというデメリットがあります。
一般的に考えて、投資信託よりETFのほうが経費率は低くなりがちです。
本家VTIの経費率は、0.03%です。
楽天VTIは、この本家VTIの経費率(0.03%)に、運営会社に支払う信託報酬(0.132%)が上乗せされるため、合計で0.162%になります。
項目 | 楽天VTI | 本家VTI |
---|---|---|
商品分類 | 投資信託 | ETF |
手数料 | 0.162% | 0.03%+為替手数料 |
最低投資金額 | 100円 | 1口(約33,000円) |
分配金 | なし(自動で再投資) | あり |
しかし、楽天VTIは売買手数料が無料だったり、為替手数料がかからないなどのメリットがあり、さらに為替の影響も受けるため、一概に本家VTIがよいとも言えません。
この辺は時期にもよるし、かなりフクザツ…。個人的には、分配金が再投資できる&最低投資金額が固定されないだけでも、楽天VTIのメリットは大きいと思うなぁ。
競合比較➀ 本家VTI(ETF)との違い
楽天VTIに投資しようと思うんだけど、どうしても本家VTIとの違いがよくわかんない…
わかる!わたしもかなり調べたもん…本家VTIとの違いも整理しましょ。
楽天VTIと本家VTIの違いは、以下のとおりです。
項目 | 楽天VTI | 本家VTI |
---|---|---|
商品分類 | 投資信託 | ETF |
手数料 | 0.162% | 0.03%+為替手数料 |
最低投資金額 | 100円 | 1口(約33,000円) |
分配金 | なし(自動で再投資) | あり |
リアルタイム取引 | できない | できる |
つみたてNISA | できる | できない |
iDeCo | できる | できない |
同じ指数に連動していても、全然違うのがおもしろいところ。結構大きな違いがあるでしょ?
少額から購入できる
為替手数料がいらない
分配金がない=自動再投資が可能
非課税枠で投資できる
一つずつ見ていきましょう。
少額から購入できる
楽天VTIは、本家VTI(ETF)に比べて少額投資が可能で買いやすいという特徴があります。
楽天VTIは投資信託なので、いつでも自分の好きな金額で購入することができます。
積立設定も可能なので、毎月1万円ずつなどの定期積立もかんたんです。
一方、本家VTIはETFなので、1株単位でしか買うことができません。
2023年11月現在の1株あたりの購入額は、約33,000円。
約33,000円の倍数でしか買えません。
33,000円、66,000円、99,000円…好きな金額で買うのが当たり前の投資信託ホルダーのわたしは、慣れてないせいか、めちゃくちゃ不便に感じちゃう…。ちょうどいい金額で気楽に変えないから、現金保有率も知らぬ間に高くなっちゃいそう…。
一般的に、リスク資産の資金投入タイミングは、早ければ早いほどよいと言われています。
市場にいる時間が長ければ長いほどよいので、きりがよいところまで資金ができるのを待つまでの時間が機会損失になる可能性も否めません。
だからわたしは、投資信託が好きです。この辺は、好みによるかな?
為替手数料がいらない
楽天VTIは、本家VTI(ETF)に必要な、為替手数料がいりません。
米国市場に上場しているETFを購入する場合、必ず米ドルが必要です。
米ドルに替える時に発生する為替手数料は、一般的に1ドルあたり25銭必要です。
証券会社によって、為替手数料は異なります。
225ドルの本家VTIを買う場合、約56円が必要です。
225ドル×25銭(0.25円)=約56円
楽天VTIは投資信託なので、為替手数料は運用コストの中にあらかじめ含まれています。
追加で費用が掛かることもないので、安心して投資できます。
為替手数料って、結構バカにならないよね…。
分配金がない=自動再投資が可能
楽天VTIは、本家VTI(ETF)で年に4回配布される分配金が振り出されません。
本家VTIは、振り出された分配金に日本の20%と米国の10%の合計30%が課税されてから、入金されます。
この二重課税は、確定申告をすれば取り戻せます。
一方の楽天VTIは、分配金が振り出されることがないため、税金もかからないまま投資信託の中で再投資されます。
複利効果を最大限生かしながら、スピードアップした投資ができるのです。
運用に無駄がないのがめちゃくちゃありがたい!分配金が振り出されちゃうと、再投資も自分でやらねばならず、非効率なんです。
分配金が欲しい人はともかく、なるべく早く資産を作りたい人にとっては、分配金がでないほうが早く目標金額まで育てることができます。
非課税枠で投資できる
2024年から始まる新NISA制度、そしてiDeCoの非課税枠で投資できるのは、楽天VTIのみです。
本家VTI(ETF)は、非課税枠を使った投資はできません。
これ、意外に勘違いしている人が多いです。
新NISA制度を使って投資を始めたいという方は、本家VTIではなく楽天VTIを買いましょう。
さらに追加で特定口座で投資をする余裕ができたら、本家VTI(ETF)の購入を検討しても良いかもしれません。
競合比較➁ SBI・V・全米株式との違い
楽天VTIとSBI・V・全米株式ってそっくり…。どっちを選べばいいの…?
たしかに…この2つは同じ指数を見ているので、違いはとても微妙だよ。笑
楽天VTIとSBI・V・全米株式の違いをまとめると、以下のとおり。
項目 | 楽天VTI | SBI・V・全米株式 |
---|---|---|
商品分類 | 投資信託 | 投資信託 |
連動指数 | CRSP USトータル・マーケット・インデックス | CRSP USトータル・マーケット・インデックス |
銘柄数 | 約4,000銘柄 | 約4,000銘柄 |
投資対象 | 米国株全体 | 米国株全体 |
信託報酬 | 0.162% | 0.0938% |
総経費率 | 0.17% | 0.11% |
純資産総額 | 1,193,285百万円 | 201,852百万円 |
設定日 | 2017/09/29 | 2021/06/29 |
トータルリターン(1年) | 7.52% | 7.54% |
先物取引 | する | しない |
レンディング | する | しない |
引用:運用報告書|楽天VTI
コストの安さで選ぶならSBI・V・全米株式
コストの安さで選ぶなら、楽天VTIよりSBI・V・全米株式のほうがおすすめです。
信託報酬でみても、総経費率でみても、コストはSBI・V・全米株式が圧勝!
ただし、SBI・V・全米株式はまだ比較的新しいファンドなので、純資産総額が小さく安定的な運用に不安がある一面も。
今後の純資産総額の成長速度に注目する必要はありますが、他の投資信託と比べても、驚きの低コストを実現しています。
指数への連動性の高さで選ぶなら楽天VTI
楽天VTIは指数への連動性を高めるために、先物取引やレンディングをしています。
一方、SBI・V・全米株式はどちらも行っていません。
ただ、今後差が開く可能性がないわけではないですが、今のところ長期的にみて運用成績はほぼ同じ程度に落ち着いています。
乗り換えが必要なほどの差にはなっていないので、すでに購入している人はそのままでいいかも?
楽天VTIの評価・評判(口コミ)は?
楽天VTIの評価・評判(口コミ)も整理してみましょう。
楽天VTIと全世界株式(オルカン)で迷う
楽天VTIとS&P500で迷う
楽天VTIと本家VTIで迷う
楽天VTIと全世界株式(オルカン)で迷う
私はオルカンより楽天VTIかeMAXIS Slim 米国株式が良いと思っている。
オルカンは分散効いているけど、それがメリットであるが、デメリットでもある。
リターンが少なくなるかもしれないし、僅かに手数料が高い。
引用:Xより
アメリカ3500社の株を網羅。
小型~大型株まで全てS&P500は大型株中心です。
デメリットはアメリカに偏り過ぎること
20年はアメリカ
30年後は中国
40年後はまたアメリカに戻る。
多少前後ありますが世の中はこんな流れ🌝🌚
引用:Xより
米国市場だけに投資するのが不安な人は、全世界株(オルカン)と迷うみたい…
楽天VTIとS&P500で迷う
楽天VTIとeMaxisSlimS&P500、似て非なるものではありますが、それそれにメリットデメリットがあり、優劣付けられなかったため両方始めることにしました
引用:Xより
米国市場への投資を決めても、今度は大型だけのS&P500と、ベンチャーや中小企業も含めた楽天VTIで迷います。笑
楽天VTIと本家VTIで迷う
信託報酬は
・楽天VTI 0.162%
・本家VTI 0.03%
本家がうらやましいんだけど
・ドルでしか買えない
・自動購入ができない
・分配金を自動で再投資に回せない
というデメリットがある。ややこしいですね。
引用:Xより
やっぱり信託報酬が気になって、本家VTIで迷っている人は多そうです。わたしは、とにかく投資効率を高めたいので投資信託が好き!笑
\わたしの投資方針の詳細は、こちらの記事を読んでみてね(*´▽`*)/
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わたしの投資運用方針と資産目標
楽天VTIはこんな人におすすめ
楽天VTIは、資産を効率的に増やしたい人におすすめの投資信託です。
逆に言えば、配当金や分配金が欲しい人、今現在のキャッシュフローが欲しい人にはあまり向いていません。
楽天VTIはこんな人におすすめです。
米国のベンチャー企業に期待している人
手間をかけずに効率性重視で資産形成したい人
一つずつ見ていきましょう。
米国のベンチャー企業に期待している人
米国市場全体にまるっと投資する楽天VTIは、長期でコツコツ資産を積み上げたい人におすすめです。
アメリカの経済成長率がまだまだとどまることを知らず、伸びていくと感じていて、さらに、現大型株だけでなく新しい精神気鋭のベンチャー企業が出てくると期待しているのであれば、楽天VTIはうってつけの投資先となるでしょう。
逆に、しばらくは現大型株が牽引するだろうなーと思うなら、S&P500やナスダック100も検討の余地ありです。
ただし、ベンチャーが育つまでにはそれなりの時間がかかるというのも一理あります。
そういう意味でも、楽天VTIは長期的に積み立てていくことに意味があるのです。
楽天VTIは、新NISAのつみたて投資枠の非課税枠も使えるので、コツコツと長期的に積み上げていきたい方に最適です。
アメリカは先進国の中ではめずらしく、人口がまだまだ増える国。
これまでもブラックマンデーやリーマンショックなどの暴落を経験していますが、一時的に落ち込んだとしても驚異的な回復力で、現在も堅調に推移しています。
未来のことは誰にもわかりませんが、これまでのアメリカ経済の強さをみていると、ついつい期待したくなってしまう市場です。
手間をかけずに効率性重視で資産形成したい人
楽天VTIは投資信託なので、分配金や配当金が勝手に払い出されて、税金がかかることはありません。
自動で再分配されるため、投資効率がよく、本家VTIよりも資産運用の効率性は高いと言えそうです。
投資の手間をかけずにほったらかし投資で、長期的に増やしたい人にとって、楽天VTIは投資しやすい銘柄です。
投資の勉強もほぼいりませんが、楽天VTIはコアサテライト戦略のコア銘柄として買ったうえで、サテライト銘柄を探すのも楽しいと思います。
わたしは、コアはS&P500がメインですが、楽天VTIもちょっとだけ買ったり、サテライトの個別株を買いながら、日々投資の勉強をしています。
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財形貯蓄制度と積立NISAは併用する?どっちかやめる?2つの制度を徹底比較
公開!わたしの楽天VTIの投資実績
わたしの楽天VTIの投資実績は、こんな感じ。
2020年に少しだけ入金しただけだけど、20万円ほど増えています。
評価額:651,152円
評価損益:+221,147円
評価損益(%):51.42%
これからもほったらかし投資を続ける予定です。
まとめ:楽天VTIのデメリットを徹底解説!利回り・手数料・評判
楽天VTIは、長期的にコツコツ積み立てる「つみたて投資枠」や、老後資金を構築する目的で運用するiDeCo(イデコ)で人気の投資信託です。
そのメリットとデメリットは、以下のとおり。
【メリット】
最強と名高い米国市場全体に投資できる
つみたてNISA枠やiDeCoにも対応
信託報酬が安い
支払い方法によってはポイント還元がある
【デメリット】
米国企業にしか投資ができない
短期で大きなリターンは見込めない
キャッシュとして分配金をもらえない
SBI・V・全米株式より信託報酬が高い
本家VTIより実質コストが高い
基本的には長期の資産形成に向いている投資信託なので、分配金や配当金目当ての方には、あまりおすすめできません。
おすすめしたいのは、こんな人です。
米国のベンチャー企業に期待している人
手間をかけずに効率性重視で資産形成したい人
アメリカ市場に期待するあなたは、ぜひ参考にしてみてね。
それでは今日も、まめまめたのしい一日を。
\お金に強くなるには、無料マネースクールの参加もおすすめ(*´▽`*)/