ファンドラップとは?投資信託との違いとデメリット3選

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ファンドラップと投資信託って何が違うの? ファンドラップは、投資の専門家に運用を任せられるって聞いたんだけど、それって投資信託と同じじゃない?

そんな疑問をお持ちの方はいませんか?

元々「ファンドラップ」という言葉は英語です。

それも「ファンドラップ」の「ファンド」って「投資信託」のことなんですよね。

「ファンド(投資信託)」と「ファンドラップ」。めちゃくちゃ似ているようで、全く違うこの2つの言葉。

今回は

・ファンドラップとは?
・ファンドラップと投資信託の違い

についてまとめてみたいと思います。

本記事の執筆者_枝豆

本記事を書いている枝豆は投資歴約15年です。30歳の時に、貯金0から不動産投資と積立投資の勉強を始めて、今では「準富裕層」になりました(*´▽`*) 詳しいプロフィールはこちら>

ファンドラップとは?

まずは「ファンドラップ」という言葉の意味から整理してみましょう。

ファンドラップの意味

ファンドラップとは、直訳すると「包まれた投資信託」を意味します。

ファンド(fund)=投資信託
ラップ(wrap)=包む

言葉のとおり、ファンドラップはいろんな投資信託をラップで包んで、パッケージ化して消費者に届けるようなイメージのサービスです。

枝豆 (40代独身女性投資家)
枝豆 (40代独身女性投資家)

複数のタイプが違う投資信託を組み合わせて運用する証券会社のサービスなので、まさに「投資信託をラップで包む」というイメージと実態がぴったりですね。名付け親がすごい!笑

ファンドラップ(fund wrap)
=銀行や証券会社が募集・販売する投資運用サービスのひとつ
=リスクやタイプが違う複数の投資信託を組み合わせて運用するという特徴がある

こう考えると、そもそもこの2つの言葉を比較すること自体が難しいのは、ひとつは「金融商品」そのものを指し、もうひとつは「金融商品を届けるサービス」を指しているからです。

ファンド(fund)
=金融商品
=投資信託

ファンドラップ(fund wrap)
=金融商品を提供するための金融機関のサービス

枝豆 (40代独身女性投資家)
枝豆 (40代独身女性投資家)

ケンタッキーで「オリジナルチキン(単品)」を頼むのと、チキン2本と骨なしチキンとアップルパイとポテトとコーラが付いた「オリジナルチキンボックス」、どっちがいい?って聞かれても、難しいのと一緒ですね。

ファンドラップの目的

ファンドラップは、個人投資家が自分で投資せず、プロの投資家に運用やレポートの作成などのすべての投資作業を依頼するため、投資をするためにかかる作業コストを削減することができます。

目的:投資にかかる作業コストの削減

枝豆 (40代独身女性投資家)
枝豆 (40代独身女性投資家)

ファンドラップが、「初心者におすすめ」といわれがちなのは、どの投資信託を選ぶか、どの割合で買うかなどの投資運用をまるごとお任せすることができるので、投資に関する知識がいらないからです。

ファンドラップで金融機関が代理で考えてくれること
・どの投資信託を買うか?
・どれくらい買うか?
・いつ買うか?いつ売るか?
などの投資に関するすべてのこと

ファンドラップで金融機関に伝えること
・自分のリスク許容度(保守型、積極型など)

ファンドラップなら、金融機関に伝えることは「自分のリスク許容度」だけという場合も少なくありません。

ファンドラップの騰落率・利回り

ファンドラップの騰落率や利回りは、決して高くありません。

大和アセットマネジメント株式会社が提供する「ダイワファンドラップ 外国株式セレクト」と「iFree S&P500インデックス」の騰落率を比較してみると…

ダイワファンドラップ 外国株式セレクトiFree S&P500インデックス
1カ月+6.41%+7.01%
3カ月+9.67%+14.78%
6カ月+8.10%+15.34%
1年+30.77%+44.40%
3年+88.94%+118.36%
引用:大和アセットマネジメント株式会社 ファンド情報

ファンドラップで運用するよりも、アメリカの株価指数であるS&P500インデックスに投資していたほうが運用結果が良くなりやすいことがわかります。

他にも楽天証券で運用しているファンドラップの2021年3月~2021年5月の四半期パフォーマンスを見ても、3か月の利回りは5%程度で、そこまで高パフォーマンスではありません。

また、2016年に発表されたファンドラップ型サービスの「手数料控除後リターン」ランキングを見ると、ネットリターン8%を出しているSMBCファンドラップがあるものの、マイナスリターンをたたき出しているサービスもあります。

手数料控除後リターンランキング

順位サービス名ネットリターン ①
(②-③)
過去の運用実績 ②投資一任手数料 ③
1SMBCファンドラップ8.068%9.58%1.512%
2三井住友信託ファンドラップ4.688%6.20%1.512%
3野村ファンドラップ4.569%5.93%1.361%
4ダイワファンドラップ2.855%4.367%1.512%
5日興ファンドラップ-2.176%-0.88%1.296%
6みずほファンドラップ-3.440%-1.82%1.620%
引用:ファンドラップ型サービスの「手数料控除後リターン」ランキング(2016)

ランキング結果を見ると、手数料の違いが最終的なネットリターンに大きく影響することがわかります。

枝豆 (40代独身女性投資家)
枝豆 (40代独身女性投資家)

ファンドラップで運用するのもひとつの手ではありますが…手数料がつらいなぁ…(´;ω;`)

ファンドラップがおすすめの人

ファンドラップがおすすめの人は、ずばり「投資の勉強をする時間がない人」です。

ファンドラップは、手数料もそこそこかかりますし、利回りも良くありませんが、投資の勉強をしなくても投資をすることができます。

枝豆 (40代独身女性投資家)
枝豆 (40代独身女性投資家)

個人的には、ファンドラップだからと言って全く投資の勉強をしない、投資ニュースを見ない、世間の出来事に興味がないというのは、ちょっともったいない気がします…。

投資はあくまで自分の責任のもとに行うものなので、ファンドラップだってリスクがあります。しかし、知識がなくて、勉強する気もない人の場合は、自分で投資信託を選ぶよりリスクが低いと言えそうです。

他にもファンドラップにはメリットがあります。ここからはメリットとデメリットを整理してみましょう。

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ファンドラップのメリット

ファンドラップのメリットのうち、大きいのは以下の2つです。

メリット① プロの投資家に任せられる
メリット② 自動で分散投資してくれる

ひとつづつ見ていきましょう。

メリット① プロの投資家に任せられる

ファンドラップ最大のメリットは、細かい投資先を調査したり、勉強したりする必要がなく、ファンドラップだけ申し込めば、プロの投資家に資産運用をすべて任せられることです。

またヒアリングにもほとんど手間はかからず、一般的にはファンドラップサービスを提供する証券会社にリスク許容度(保守型、積極型など)を伝えるだけで、調査・運用してくれます。

メリット② 自動で分散投資してくれる

安定した資産運用の基本は、分散投資です。

しかし、分散投資は奥が深く、投資リスクを下げるつもりでいても組み合わせ次第でリスクは高まったり、意味のない分散をしてしまいがちです。

しかし、ファンドラップならその時の環境と自分の投資スタイルにあった分散投資を自動でしてくれます。

ファンドラップのデメリット

ファンドラップのメリットのうち、大きいのは以下の3つです。

デメリット① 最低投資金額が大きい
デメリット② 手数料が高い
デメリット③ リスク許容度だけで投資先が決まってしまう

ひとつづつ見ていきましょう。

デメリット① 最低投資金額が大きい

ファンドラップは、基本的には投資の勉強する時間を惜しむ富裕層向けのサービスです。

そのため、最低投資金額が大きく、一般的には「300万円以上から」としている金融機関が多いサービスです。

最近は楽天証券の「楽ラップ」や大和証券の「ダイワファンドラップオンライン」などの1万円から参加可能なファンドラップも増えているので、常識も変わってきていますが、富裕層をターゲットにしている証券会社もまだ多いのが現状です。

各証券会社のロボアドバイザーサービスでは、数十万円ほどから資産運用ができるので、ロボアドバイザーサービスと比較するとかなり高額のサービスであることがわかるでしょう。

デメリット② 手数料が高い

ファンドラップは、手数料もかなり高いサービスになっています。

ファンドラップ手数料は、証券会社によって違いますが1%前後で、このほかに通常の投資信託にもかかる運用報酬・信託報酬がかかります。

ファンドラップ手数料は最大で運用資産の1.320%(税込み・年率)となります。このほかに投資信託では運用管理費用(信託報酬)(最大で信託財産の1.35%±0.70%(概算)(税込み・年率))、信託財産留保額(最大で信託財産の0.5%)、その他費用をご負担いただきます。
引用:野村証券

資産運用がうまくいっていても、手数料でマイナスになる可能性もゼロではなく、資産運用のうま味が少ない投資法であるとも言えそうです。

また、手数料の構成・しくみに関しては、金融機関によって大きく違い、とても複雑になっています。

ファンドラップ申し込み前には、問題ないと思った手数料でも、実は預ける金額が増えたら、手数料の割合が増えたなど、条件次第で手数料が変わる可能性もあるので、随時最新情報を手に入れる必要があります。

デメリット③ リスク許容度だけで投資先が決まってしまう

ファンドラップは、投資先を決定する時にリスク許容度を重視します。

逆に言うと、それ以外の情報は特に個人投資家がプロの投資家に伝える必要はなく、後は目標リターンを目指すだけなので、特に情報を伝える必要はありません。

リスク許容度
=投資によってどのくらいお金が減っても大丈夫かの指標
=個々の投資家の生活環境や気持ち、投資への慣れなどによって大きく変わる

リスク許容度とは、「投資によってどのくらいのお金が減っても大丈夫か?」を示す指標です。

10万円減ってしまうだけで、明日のごはんが食べられない人は、リスク許容度が低いですし、すでにFIREしているにも関わらず毎日忙しく働いている人は、今すぐ金銭的に困ることはないのでリスク許容度は高いです。

また、リスク許容度は気持ちや性格、価値観、投資経験にも大きくかかわっています。投資に慣れれば慣れるほど、リスク許容度は高くなると言われています。

リスク許容度は投資をする上でとても大事な指標のひとつではありますが、それだけで投資先を決めるのも、自由度がなく不安になる方もいるでしょう。

枝豆 (40代独身女性投資家)
枝豆 (40代独身女性投資家)

リスク許容度が同じでも、将来的に期待している業界が違ったり、趣味嗜好が違って応援したい企業が違うことが多いと思うのですが、ファンドラップではそういった趣味嗜好は無視されることは念頭に置いておいたほうがよさそうですね。

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ファンドラップと類似サービス・商品の違い

ファンドラップの基本がわかったところで、類似した商品やサービスとの違いをもう一度整理してみましょう。

よく上げられるのは、「投資信託」と「ロボアドバイザー」です。

ファンドラップと投資信託の違い

ファンドラップと投資信託の違いは、シンプルです。
投資信託は「商品」であり、ファンドラップは「手段」だということ。

投資信託
=金融商品

ファンドラップ(fund wrap)
=金融商品を提供するための手段

ファンドラップは、投資信託を調査して、選んで、運用するという金融機関の作業が加わるので、その作業外注費として報酬を支払う必要があります。

一般的には、フィーベース型と言われる「契約資産額×報酬率」で支払う手数料がかかるので、「契約資産額」が大きいほうが手数料は多くなります。

①選定と売買
投資信託:自分でする
ファンドラップ:金融機関がする

②選択肢の数
投資信託:多い(数千本)
ファンドラップ:少ない(数十パターン)

③運用金額
投資信託:100円以上
ファンドラップ:1万円以上(300万円以上が普通)

④手数料
投資信託:なし
ファンドラップ:あり(1%~)

枝豆 (40代独身女性投資家)
枝豆 (40代独身女性投資家)

どっちがお得かは、勉強する時間がとれるかどうか、その時間をとる興味があるかどうかだけな気がするなぁ…。あんまり投資に興味がない人はファンドラップに丸投げもアリよね。もちろんリスクは覚悟の上でね。

ファンドラップとロボアドバイザーの違い

ファンドラップとロボアドバイザーの違いは、近年とても難しくなってきています。

もともとのファンドラップとロボアドバイザーの違いは、プロの投資家と対面で行うか、ロボットが行うかの違いでした。

ファンドラップ(fund wrap)
=プロの投資家と対面で相談し、サポートを受ける

ロボアドバイザー
=ネット上でロボットに相談し、サポートを受ける

しかし最近では、楽天証券の楽ラップのように、「ファンドラップ」サービスのひとつとして紹介されながらも、ロボアドバイザー式を採用しているサービスが増えています。

このようなロボアドバイザー式の資産運用サービスの場合は、「ファンドラップ」の中でも運用金額が小さく、手数料も少なくなっているので、挑戦しやすいとも言えるでしょう。

プロの投資家と相談しながら、昔ながらのファンドラップで資産運用を進めたい場合は、そのサービスがロボアドバイザー式かどうか、きちんと確認してから利用しましょう。

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主なファンドラップと評判

ここからは主なファンドラップとTwitter上の評判をご紹介しましょう。

ファンドラップ① SMBCファンドラップ(三井住友銀行)

提供:三井住友銀行
最低投資金額:300万円以上
手数料:「固定報酬型」と「成功報酬併用型」から選べる

評判

ファンドラップ② MUFGファンドラップ(三菱UFJ銀行)

提供:三菱UFJ銀行
最低投資金額:500万円以上
手数料:「固定報酬型」と「成功報酬併用型」から選べる

評判

ファンドラップ③ 楽ラップ(楽天証券)

提供:楽天証券
最低投資金額:1万円以上
手数料:「固定報酬型」と「成功報酬併用型」から選べる

評判

まとめ~ファンドラップと投資信託との違い~

ファンドラップと投資信託の違いは、シンプルです。
投資信託は「商品」であり、ファンドラップは「手段」だということ。

投資信託
=金融商品

ファンドラップ(fund wrap)
=金融商品を提供するための手段

主な違いは以下の通りです。

①選定と売買
投資信託:自分でする
ファンドラップ:金融機関がする

②選択肢の数
投資信託:多い(数千本)
ファンドラップ:少ない(数十パターン)

③運用金額
投資信託:100円以上
ファンドラップ:1万円以上(300万円以上が普通)

④手数料
投資信託:なし
ファンドラップ:あり(1%~)

元々は必ずプロの投資家と対面で相談しながら行う富裕層向きのサービスという印象が強かったファンドラップでしたが、最近は楽天証券の楽ラップのように、ロボアドバイザー式のサービスも増えています。

1万円から気軽に始められるものもあるので、資産の一部をテスト的にファンドラップにしている個人投資家も多く、口コミや評判も増えてきました。

今のところ、評判の多くは「悪くないが特に良くもない」という内容です。自分で資産運用を勉強する時間的余裕がある人は、やはり自分で運用したほうが手数料の分、資産が増えやすいのは事実なので、自分に合っているサービスかどうかよく検討してみることが必要です。

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