SBI・V・S&P500とeMAXIS Slim米国株式はどっちがいい?
今から投資するなら、おすすめはどっち?
S&P500に連動する投資信託の二大巨頭と言えば、SBI・V・S&P500とeMAXIS Slim米国株式。
結論から言うと「どっちを選んでも大差なし」ではありますが、意外な違いもあるので注意が必要。
そこで今回は、今、SBI・V・S&P500とeMAXIS Slim米国株式のどちらかを買うならどっちがいいのか、徹底解説!
投資歴約15年かつ両方を同時運用中のOL投資家が、これまでの実績も公開しつつ、考察します。
▼本記事の内容
・SBI・V・S&P500とeMAXIS Slim米国株式は大差ない
・SBI・V・S&P500は楽天証券からはそもそも投資できない
・将来的な見通しとしてはSBI・V・S&P500の純資産額が伸びる可能性あり
ご紹介内容はあくまで個人の見解と運用実績であり、正確性や安全性を保障するものではありません。また情報提供のみを目的としており、投資、法務、税務その他のアドバイスを意図しているわけでもありません。当サイトに掲載された内容によって生じた損害等の一切の責任を負いかねますのでご了承ください。詳細はこちら
徹底比較!SBI・V・S&P500とeMAXIS Slim米国株式はどっちがいい?
SBI・V・S&P500とeMAXIS Slim米国株式はどっちがいいのかを考える上で、整理したほうがよさそうな項目をさくっとまとめてみました。
運用会社
実質コスト
純資産額
運用方法
トータルリターン
ベンチマーク乖離率
投資効率(組入比率)
番外編:楽天証券から購入できるのはeMAXIS Slimのみ
その結果を一覧表にすると、以下のとおり。
SBI・V・S&P500 | eMAXIS Slim米国株式 | |
---|---|---|
運用会社 | SBIアセットマネジメント | 三菱UFJアセットマネジメント |
運用方法 | ETFを通じて米国株式に投資 | 直接米国株式に投資 |
純資産総額 | ×1兆5084億円 | 〇4兆1452億円 |
信託報酬 | ×0.0938%程度 | 〇0.09372%以内 |
実質コスト | 〇年率0.10% | ×年率0.11% |
トータルリターン(1年) | ×48.59% | 〇49.00% |
年間収益率(2023年) | 〇27.0% | ×23.3% |
ベンチマーク乖離率 | 〇0.1% | ×0.2% |
運用効率 | ×99.4% | 〇99.9% |
引用:運用報告書(全体版) |SBI・V・S&P500
微妙すぎる違いです…笑
以前はeMAXIS Slim米国株式の信託報酬のほうがダントツで低く、SBI・V・S&P500から乗り換える個人投資家が増えた時期もありました。
実は私自身も、その時期にメインの積立銘柄を変更しています。
でも、今はほとんど同じ。
さらに言えば、総経費率でみると最近はSBI・V・S&P500のほうが低いので、今はもう信託報酬や総経費率で選ぶのは難しい程度に似てきています。
本来、投資信託を選ぶ際にいちばん重要だと言ってもいいのが、この信託報酬と総経費率です。
信託報酬は投資信託を保有しているとかかるコストで、特に長期投資の場合は低く抑えられた商品を買うのがポイント。
そしてその大事な信託報酬を含めた総経費率が低い方に投資するのがセオリーです。
ただ、SBI・V・S&P500とeMAXIS Slim米国株式は、どちらも相場よりかなり低く、超低コストな投資信託であることは間違いありません。
どちらを選んでも問題ない、超優等生銘柄だと言えそうです。
人によってコストの目安や基準は違います。高いほうが値上がり率が高いケースも多いので、一概には言えないけど、私は長期保有の投資信託の場合は、信託報酬が0.4%以下の投資信託を選ぶことが多いかなぁ。
であれば、他の項目でひとつひとつ違いを見ていく必要があります。
運用会社
SBI・バンガード・S&P500とeMAXIS Slim 米国株式(S&P500)は、運用会社が違います。
eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)の運用は、三菱UFJアセットマネジメントが行い、またSBI・V・S&P500の運用はSBIアセットマネジメントが行っています。
SBI・V・S&P500 | eMAXIS Slim米国株式 | |
---|---|---|
純資産額 | SBIアセットマネジメント | 三菱UFJアセットマネジメント |
引用:eMAXIS Slim米国株式(2024/4現在)
財閥系にこだわりがある人は、この違いも気になるかも?私はそんなに気にしないかな。笑
純資産額
SBI・V・S&P500とeMAXIS Slim米国株式の純資産額は、以下のとおり。
SBI・V・S&P500 | eMAXIS Slim米国株式 | |
---|---|---|
純資産額 | 1兆5084億円 | 4兆1452億円 |
引用:eMAXIS Slim米国株式(2024/4現在)
ダントツでeMAXIS Slim米国株式のほうが多いように見えますが、実はどちらも他の投資信託と比べたら比べ物にならないくらいの巨大銘柄で、SBI・V・S&P500でも申し分ありません。
他のS&P500に連動する投資信託の純資産額を見てみると、ぜんぜんケタが違います。
iFree S&P500インデックス | 206億円 |
つみたてiシェアーズ米国株式(S&P500 | 2億円 |
純資産額が小さい投資信託は、途中で運用中止となる「繰上償還」のリスクがあります。
繰上償還=あらかじめ決まっていた信託期間が終了する前に、投資信託の運用が終了すること
お金が戻ってくるなら別に繰上償還になってもよくない?
いや~…損するリスクもあるから、できれば一定のレベル以上の純資産額を確保できている投資信託を選んだほうがいいよ。
繰上償還になった場合、もちろん運用中のお金は戻ってきます。
しかし、購入価格によっては損失が発生する可能性もゼロではありません。
さらに言えば、投資中のお金が一時的に運用ストップとなることで、運用効率が落ちてしまいます。
投資家の立場では、十分な純資産額を確保できていて繰上償還になる可能性が低い投資信託を選ぶほうが安全です。
例えば、2023年の9月には、投資信託「ダイワ・バランス3資産」が繰上償還になりました。
繰上償還のお知らせが出てましたね。「ダイワ・バランス3資産」は、「純資産額が30億円程度を下回った場合は繰上償還」という決まりがあったようです。
一般的に「純資産額は最低でも50億円以上のものを選んだほうがよい」と言われますが、それはこの「純資産額が30億円程度を下回ると繰上償還される可能性がある」という暗黙のルールに由来しているようです。
SBI・V・S&P500とeMAXIS Slim米国株式の純資産額は、どちらも大幅にクリアしているので、どちらも繰上償還リスクは低そうです。
最新の目論見書を確認すると、純資産額の増加推移も確認することができます。
【SBI・V・S&P500】
引用:目論見書|SBI・V・S&P500(2024/4現在)
【eMAXIS Slim米国株式】
引用:目論見書|eMAXIS Slim米国株式(2024/4現在)
どちらも順調に伸びているので、申し分ありません。
2024年からは新NISA制度ができて、さらに投資人口が増えているので、繰上償還リスクはなしと考えてよさそうです。
運用方法
SBI・V・S&P500とeMAXIS Slim米国株式は、米国の主要業種を代表する大企業500銘柄で構成される、S&P500指数に連動したパフォーマンスを目指して運用されている点は同じです。
S&P500指数
=米国の代表的な株価指数の1つ
=米国の主要業種を代表する大企業500銘柄で構成(時価総額加重平均型)
=米国市場全体の約80%の時価総額比率を占め、米国市場全体の動きを概ね反映している
でも、SBI・V・S&P500とeMAXIS Slim米国株式は、まったく同じ値動きにはなりません。
その理由は運用方法や運用方針が若干違うからです。
SBI・V・S&P500 | eMAXIS Slim米国株式 | |
---|---|---|
目標 | 指数連動 | 指数連動 |
ベンチマーク | S&P500指数 | S&P500指数 |
運用方式 | ファミリーファンド方式 | ファミリーファンド方式 |
投資対象 | ETFを通じて米国株式に投資 | 直接米国株式に投資 |
投資制限 | ・株式への直接投資はなし ・デリバティブ(先物取引など)の直接利用はなし ・外国為替予約取引は、為替変動リスクを回避する目的以外には利用しない | ・ベンチマーク連動維持のために先物取引をする場合あり ・外貨建資産への実質投資割合に制限を設けない |
為替ヘッジ | なし | なし |
引用:eMAXIS Slim米国株式(2024/4現在)
SBI・V・S&P500は、S&P500指数に連動するETFを買うことによる投資を行うため、直接株式を購入したり、先物取引、オプション取引を行うことはありません。
引用:目論見書|SBI・V・S&P500(2024/4現在)
そのため、基本的にはETFと同じ推移になることを想定しています。
一方、eMAXIS Slim米国株式は直接株式を買ったり、指数との連動が難しい局面では先物取引やオプション取引もして、指数に連動することを目指します。
引用:目論見書|eMAXIS Slim米国株式(2024/4現在)
eMAXIS Slim米国株式のほうが個々に株式を買っていく分、指数から離れやすくなっています。
その状況を阻止するために連動することを重要視した運用をしている…というイメージなのかなと思います。
eMAXIS Slim米国株式は先物取引を行うこともあるので、下落相場や上昇相場の上下のふり幅が大きい時、SBI・V・S&P500よりも大きく振れやすいと言えそうです。
好みの問題ですが、なるべくふり幅を小さくしたい人や、安定志向の運用がしたい人が好きなのはSBI・V・S&P500なのかもしれません…
トータルリターン
SBI・V・S&P500とeMAXIS Slim米国株式の近年のトータルリターンは、以下のとおり。
SBI・V・S&P500 | eMAXIS Slim米国株式 | |
---|---|---|
1か月 | 4.12% | 4.26% |
6か月 | 24.30% | 24.49% |
1年 | 48.59% | 49.00% |
3年 | 23.35% | 23.55% |
引用:eMAXIS Slim米国株式(2024/4現在)
こうやって見ると、微妙ですがeMAXIS Slim米国株式のほうが好成績を出しているかも…
目論見書のここ5年間の年間収益率は、以下のとおりです。
SBI・V・S&P500 | eMAXIS Slim米国株式 | |
---|---|---|
2019年 | ー | 30.5% |
2020年 | 10.2% | 10.3% |
2021年 | 44.2% | 44.5% |
2022年 | -6.1% | -6.1% |
2023年 | 27.0% | 23.3% |
引用:目論見書|eMAXIS Slim米国株式(2024/4現在)
実はSBI・V・S&P500とeMAXIS Slim米国株式は、設定日が約1年違います。
SBI・V・S&P500:2019年9月26日
eMAXIS Slim米国株式:2018年7月3日
そのため、年間収益率でみた場合SBI・V・S&P500の2019年分はとれません。
eMAXIS Slim米国株式は先行者有意で育ってきたところもあり、これまではとても順調でした。
しかし、年々SBI・V・S&P500とeMAXIS Slim米国株式のリターンの差が少なくなってして、2023年の年間収益率ははじめてSBI・V・S&P500のほうがeMAXIS Slim米国株式よりも大きなところで着地しています。
運用方法の違いが出ていておもしろいですよね!笑 SBI・V・S&P500の純資産額も育ち、これからはよりよい勝負になってくるのかなと思われます。
ベンチマーク乖離率
SBI・V・S&P500とeMAXIS Slim米国株式の各運用報告書もチェックしてみましょう。
両銘柄ともにベンチマークしているS&P500指数との乖離については、以下のとおり。
SBI・V・S&P500 | eMAXIS Slim米国株式 | |
---|---|---|
ベンチマーク乖離率 | +0.1% | +0.2% |
引用:eMAXIS Slim米国株式(2024/4現在)
【SBI・V・S&P500】
引用:運用報告書|SBI・V・S&P500(2024/4現在)
【eMAXIS Slim米国株式】
引用:運用報告書|eMAXIS Slim米国株式(2024/4現在)
SBI・V・S&P500とeMAXIS Slim米国株式ともに、ベンチマーク指数とほぼ同じで、かつ少しだけベンチマークよりも成績がよいところに落ち着いています。
このベンチマーク乖離率の違いが、トータルリターンなどの成績の違いに直結しています。
eMAXIS Slim米国株式のほうが乖離率は大きいけど、プラスだからむしろいいってことだよね?
いや、今回はたまたまプラスだからいいけど、これってマイナスにも振れやすいってことだから注意が必要ともとれるよ。
ベンチマーク乖離率は、言ってみれば目標からの乖離率です。
目標に誠実なSBI・V・S&P500は、良くも悪くも比較的ベンチマーク乖離率を低く抑えてくれるので、リターンの予測も立てやすく、大きく下振れする可能性も低いです。
一方、eMAXIS Slim米国株式は目標を目指しているのは一緒でも、SBI・V・S&P500よりは乖離が大きめです。
今回はプラスなので特に大きな問題ではありませんが、ぴったりを目指しているにもかかわらずずれてしまっているという事実が問題。
これは、逆に言えばマイナスにも振れやすいということなので、相場が悪い時は大きく下振れする可能性も大きいということになります。
インデックス投資の場合、このベンチマークからの乖離率はとても大切で、銘柄の信頼性にも関わります。
常に運用報告書をチェックして、乖離がないかどうかは見ていきたいところ。SBI・V・S&P500は毎回かい離なしや0.1%ぐらいまでに収まっていることが多いので信頼できる銘柄です。
投資効率(組入比率)
SBI・V・S&P500とeMAXIS Slim米国株式の投資効率を比較すると、若干eMAXIS Slim米国株式のほうが投資効率が良いことがわかりました。
ファンドの運用は、投資家から集めたお金を現金として眠らせておくのではなく、株式等に積極的に投資をしていくことが大切です。
運用報告書の報告によると、SBI・V・S&P500は期末時点で99.4%を投資に回すことができています。
ETF:99.4%
引用:運用報告書|SBI・V・S&P500(2024/4現在)
SBI・V・S&P500は0.6%が現金などのままマザーファンドに残っていることがわかります。
ちょっともったいないですね…。
一方、eMAXIS Slim米国株式は99.9%の資産を投資に回せています。
株式組入比率:94.4%
株式先物比率:3.3%
投資信託比率:2.4%
合計:99.9%
引用:運用報告書|eMAXIS Slim米国株式(2024/4現在)
投資効率だけで見ると、eMAXIS Slim米国株式のほうが良いことがわかります。
ETFだけの運用になるSBI・V・S&P500のほうがぎりぎりまで投資するのが難しいのは理解できます。
SBI・V・S&P500がもしeMAXIS Slim米国株式と同程度までぎりぎりの投資ができたとしたら、もう少しリターンが多くなる可能性がありそうです。
SBI・V・S&P500はポテンシャル高いなぁ…。
番外編:楽天証券から購入できるのはeMAXIS Slimのみ
SBI・V・S&P500とeMAXIS Slim米国株式のどちらもかなりの好成績をあげているにもかかわらず、日本の投資家たちにはeMAXIS Slim米国株式のほうが名が知れています。
もちろん、eMAXIS Slim米国株式のほうが設定日が早いので先行したほうが有名になりやすいというのはあるでしょうが、設定日の違いだけではないように思います。
大きな違いとしては、楽天証券ユーザーはSBI・V・S&P500を購入できないという問題があります。
楽天側が拒否しているのか、SBI側が拒否しているのかわかりませんが、購入できないという事実があります。ちなみにマネックス証券からはどちらも購入可能です。
楽天証券経由でS&P500連動型の商品に積立投資設定をする場合、eMAXIS Slim米国株式になりがちなことも知名度の差を作っている要因です。
SBI・V・S&P500は、知名度こそeMAXIS Slim米国株式に及びませんが、ベンチマーク乖離率が低く、とても信頼性の高い商品です。
投資効率をもう少し上げてほしいところですが、今後も投資を続けたい銘柄のひとつです。
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SBI・V・S&P500とeMAXIS Slim米国株式が人気の理由
SBI・V・S&P500とeMAXIS Slim米国株式が人気の理由は、圧倒的なコストの安さと信頼性です。
圧倒的なコストの安さ
積み上げてきた歴史による信頼性
ひとつずつ見ていきましょう。
圧倒的なコストの安さ
SBI・V・S&P500とeMAXIS Slim米国株式は、どちらも他の商品よりも圧倒的にコストが低く抑えられています。
SBI・V・S&P500とeMAXIS Slim米国株式は、購入時手数料は無料(ノーロード)で、信託報酬0.1%とかなりリーズナブルな商品です。
投資初心者は特に手数料をなるべくかけずに運用できる商品を買うのがおすすめです。
初心者ならこの2つのどちらかかオルカンがやっぱりおすすめしやすいですね…。
積み上げてきた歴史による信頼性
新NISAの始まりとともに、日々新しい投資信託が生まれていますが、S&P500連動型の投資信託の古株と言えば、SBI・V・S&P500とeMAXIS Slim米国株式の2択です。
純資産額が大きいため、途中で繰上償還されるリスクも少なく、この安心感は投資初心者には特に大きいものでしょう。
おもしろいテーマの投資信託や応援したい株式は多々あるモノの、やっぱり長期積立銘柄を探している人にとっては、SBI・V・S&P500とeMAXIS Slim米国株式がおすすめです。
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米国株ETFとの違い
SBI・V(バンガード)・S&P500を買うなら、直接米国株ETFを自分で買ったほうが手数料分、お得じゃない?
それはそう!ただ…管理コストが結構かかるので、向いている人と向いていない人がいるかもね。
eMAXIS Slim米国株式(S&P500)・SBI・V(バンガード)・S&P500は、ともに投資信託です。
一方で、S&P500に連動する投資成果を目指す金融商品には、ETF(上場投資信託)と呼ばれるものがあります。
投資信託 | ETF(上場投資信託) | |
---|---|---|
上場有無 | 非上場 | 上場 |
価格変動 | 1日1回 | リアルタイム |
購入単位 | 100円から | 1口(数万円)から |
通貨 | 円 | 円・米ドル |
分配金 | ファンド内で再投資 | 受取ってから自分で再投資 |
口座 | 証券総合口座 | 外国株式口座 |
NISA | 成長投資枠・つみたて枠 | 成長投資枠 |
一つずつ見ていきましょう。
少額から買えない
ETFは上場しているため、株式と同じようにリアルタイムに株価が変動し、1口から購入できます。
1口は数万円からなので、投資信託のように100円から少額投資をすることはできません。
さらに投資家の自由度が大きい分、再投資ができず、投資家が意図しないタイミングで分配金を受け取ることになります。
分配金を受け取ることによるデメリットは知っておくべきです。
分配金を受け取る度に約20%の税金が発生してしまう
→投資信託の場合は分配金を受けとらずに自動再投資可能
再投資して投資効率を上げたければ手動で再投資が必要
→投資信託の場合は投資効率を自動で最大化できる
基本的にほったらかし投資がしやすいのは投資信託ですね。
NISAの積立投資枠対象外
ETFはNISAの積立投資枠の対象外であることも多いので、あらかじめ調べておくことが必要です。
一般の特定口座を使って運用するのであれば問題ありませんが、運用益に税金がかからない非課税口座は使えない可能性が高いことも念頭に置いておきましょう。
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SBI・V・S&P500とeMAXIS Slim米国株式の将来の見通しは?
SBI・V・S&P500とeMAXIS Slim米国株式は、どちらもとても優秀な投資信託で、正直大差ありません。
でも、時期によって有利な銘柄は異なる場合もあります。
手数料が大きく違った時代もありました…!
ここからは今から投資する人がどっちを選ぶべきなのか、選択する際に知っておきたいポイントと見通しを整理してみましょう。
楽天ポイントの改悪でeMAXIS Slim米国株式から顧客が離れる?
S&P500連動型投資信託の王者と言えば、eMAXIS Slim米国株式です。
純資産額はeMAXIS Slim米国株式が1位です。
eMAXIS Slim米国株式を買っておけば安心という考え方ももちろんありですし、否定もしません。
しかし、この純資産額の差ほどは違いがないことは認識しておきたいところです。
楽天経済圏の住民はeMAXIS Slim米国株式しか選択肢がない
→SBI・V・S&P500と比較した上で選んでいる人は少ない
クレジットカードの投信買付ブームで選ばれている
→楽天経済圏の住民はクレカ積立設定でeMAXIS Slim米国株式を選ぶとお得
ただし、このところ楽天ポイントの改悪で楽天経済圏に不穏な空気が漂っているのは事実です。
この流れで楽天経済圏が縮小すれば、eMAXIS Slim米国株式よりもSBI・V・S&P500を選ぶ人が増えてもおかしくありません。
また今後ITバブルやリーマンショックなどの大きな暴落が来たときに、楽天証券で始めた投資初心者がそのまま投資し続けられるかも若干心配です。
楽天ポイント欲しさになんとなく積立投資をしている人が多いとしたら、市場転換の時期が来たら、多少不安定な動きが出てくる可能性もありそうです。
安定志向ならSBI・V・S&P500が安心か?
SBI・V・S&P500はeMAXIS Slim米国株式に比べると、投資初心者よりもベテランさんに人気がある印象です。
それは運用報告書のベンチマーク乖離率を見てもわかります。
ぴたっと目標であるベンチマーク指標を追っている姿を見ると、とても安心できる銘柄で、上にも下にも大ブレしないことがこれまでの歴史からもわかります。
組入比率が低くて、若干投資効率が悪いのが気になりますが、今後の運用方針として「現金比率を極力抑え連動率を高めていく所存」を伝えてくれている点も好感が持てます。
引用:運用報告書|SBI・V・S&P500(2024/4現在)
SBI・V・S&P500とeMAXIS Slim米国株式は、どちらも大差ないと思うけど、今から買うなら私はSBI・V・S&P500を選ぶかも…。笑
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【実データ】SBI・V・S&P500とeMAXIS Slim米国株式の運用実績
SBI・V・S&P500とeMAXIS Slim米国株式について、投資歴約15年のわたしはどんな選択をしているのでしょうか?
・実は…投資信託は両方持ってます!
・S&P500連動型ETFを買わない理由
・考察検証:運用実績を徹底比較!
・考察結果:とにかく長期投資することが重要
整理してみます!
実は…投資信託は両方持ってます!
実は、SBI・V・S&P500とeMAXIS Slim米国株式、両方を今も運用中です。
初回購入月は、SBI・バンガード・S&P500が2020年10月、eMAXIS Slim米国株式(S&P500)が 2021年7月です。
最初は、SBI・バンガード・S&P500だけ少額の積立投資をしていましたが、途中でeMAXIS Slim米国株式(S&P500)に積立銘柄を切り替えました。
コスト面で、eMAXIS Slim米国株式(S&P500)が有利だった時があったんだよね…。
その後はSBI・バンガード・S&P500は、完全放置。eMAXIS Slim米国株式(S&P500)は積立を今も継続しています。
S&P500連動型ETFを買わない理由
私は、S&P500連動型ETFは現状購入していません。
興味がないわけではないけど…
買わない理由はいろいろありますが、「投資信託の方がほったらかしができるから好き」という根本的な理由が大きいです。
ETFはリアルタイムで買えるため、どうしてもタイミングを狙いたくなりがちです。
また、分配金の再投資や積立などを完全に自動化するのが難しいので、普段の生活が忙しくなると、どうしても投資効率が悪くなります。
私の場合、サラリーマンの仕事や普段の生活が忙しくなると、どうしても投資のことを考える余裕がなくなってしまって、あとから…あーーーもうちょっとちゃんと見ておけばよかった!!って後悔するんですよね…
その点、投資信託は積立も分配金の再投資も全部自動化できます。
投資が唯一の趣味でいつも投資のことばっかり考えている…みたいな方の場合は、ETFももちろん管理できると思うのですが、私の場合はサラリーマンを卒業してからじゃないと、完全管理は難しそう…
なので、いったんは投資信託のみを積立で買い付けるほうが都合が良いのです。
ただ、ETFも興味はあるので、一気に下落したタイミングとかに立ち会うことができたら、スポット購入してみる可能性はあります。
私のようにほったらかし投資のほうがよいというずぼらな方や、仕事や家事・育児で忙しくなりがちな会社員や主婦の方は、まずは投資信託を積立設定してみるのがおすすめです。
考察検証:わたしの運用実績を徹底比較!
それではこれまでのSBI・V・S&P500とeMAXIS Slim米国株式の入金額と、実績を公開します。
SBI・バンガード・S&P500の評価損益&評価損益率
まず、これまでの資産推移のグラフをみてみましょう。
そしてこれが、これまでの入金時期と入金額のすべてです。
総額で、548万円を入金していることがわかりました。
入金時期 | 入金種類 | 入金額 |
---|---|---|
2020年10月 | 積立 | 1万円 |
2020年11月 | 積立 | 1万円 |
2020年12月 | 積立 | 1万円 |
2021年1月 | 積立 | 5万円 |
2021年2月 | スポット | 500万円 |
2021年3月 | 積立 | 5万円 |
2021年4月 | 積立 | 5万円 |
2021年5月 | 積立 | 5万円 |
2021年6月 | 積立 | 5万円 |
2021年7月 | スポット | 20万円 |
2021年2月に急に上昇相場に気が付いて、500万円を投入!われながら、あわててます。笑
そして、これが今現在の評価損益と評価損益率です。
SBI・バンガード・S&P500
2023年11月現在の評価損益: +3,426,305
2023年11月現在の評価損益率: +61.95%
やったー!増えてるねぇ~~
eMAXIS Slim米国株式(S&P500)の評価損益&評価損益率
一方、こちらがeMAXIS Slim米国株式の資産推移のグラフです。
途中でSBI・バンガード・S&P500の積立設定を解除し、eMAXIS Slim米国株式に変更しています。その時期は、2021年9月です。
総額で、1,380万円になりました。
日時 | 入金種類 | 入金額 |
---|---|---|
2021年7月 | スポット | 800万円 |
2021年9月 | 積立 | 20万円 |
2021年10月 | 積立 | 10万円 |
2021年11月 | 積立 | 10万円 |
2021年12月 | スポット | 10万円 |
2022年1月 | 積立 | 10万円 |
2022年2月 | 積立 | 10万円 |
2022年3月 | 積立 | 10万円 |
2022年4月 | 積立 | 10万円 |
2022年5月 | 積立 | 10万円 |
2022年6月 | 積立 | 10万円 |
2022年7月 | 積立 | 10万円 |
2022年8月 | 積立 | 10万円 |
2022年9月 | 積立 | 10万円 |
2022年10月 | 積立 | 10万円 |
2022年11月 | 積立 | 10万円 |
2022年12月 | 積立 | 10万円 |
2023年1月 | 積立 | 10万円 |
2023年2月 | 積立 | 10万円 |
2023年3月 | 積立 | 10万円 |
2023年4月 | 積立 | 10万円 |
2023年5月 | 積立 | 10万円 |
2023年6月 | 積立 | 10万円 |
2023年7月 | 積立 | 10万円 |
2023年8月 | 積立 | 10万円 |
2023年9月 | 積立 | 10万円 |
2023年10月 | 積立 | 10万円 |
2023年10月 | スポット | 130万円 |
2021年7月に急に800万円を入金してるのは、住宅ローンを先に返そうと思ってとっていた現金を先に投資に回す決意をしたため。コロナ以後の相場の急成長にびっくりして、一気に投資に振り切ったんです。少しは間に合ったけど、もうちょっと早く気が付けばなぁ…w
そして、以下が評価損益と評価損益率です。
eMAXIS Slim米国株式(S&P500)
2023年11月現在の評価損益: +3,987,058
2023年11月現在の評価損益率: +32.41%
着実に増えてるけど、ちょっとタイミングを逃した感あるなぁ…。
考察結果:とにかく市場に参加し続けることが重要
投資期間が1年しか変わらない&投入合計額が大きく違うわりには、評価損益率にかなりの違いが出てしまった、わたしのSBI・バンガード・S&P500とeMAXIS Slim米国株式(S&P500)。
SBI・バンガード・S&P500
2023年11月現在の評価損益: +3,426,305
2023年11月現在の評価損益率: +61.95%
eMAXIS Slim米国株式(S&P500)
2023年11月現在の評価損益: +3,987,058
2023年11月現在の評価損益率: +32.41%
この違いを分けるのは、コロナ後の上昇相場にちゃんと参加できたかどうかです。
SBI・バンガード・S&P500は、2020年の10月から購入できているので、多少出遅れたとはいえ、コロナ後の上昇相場にいちお参加できています。
一方、eMAXIS Slim米国株式(S&P500)は、ほとんどコロナ後の上昇相場は終わり、2023年の再度上昇相場が来るタイミングまでは、ヨコヨコしてしまっています。
eMAXIS Slim米国株式(S&P500)は途中から慌てて800万円も投資してるけど、こうやってみてみると、もうほとんど上昇相場が終わったタイミングで買ってるんですよね。
ちゃんと再上昇前に買ってはいるので、高値掴みというほどではないけど…、市場にいなかったために、かなりチャンスを逃しています。
これを見て思うのは、やっぱり投資は細かいことよりも、市場に参加し続けることが大事だということ。
ちゃんと参加し続けることができていれば、またいつかくる上昇相場に最初から参加することができるのです。
これからも早め早めで入金していこ。
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まとめ:SBI・V・S&P500とeMAXIS Slim米国株式はどっちがいい?
結論から言うと、SBI・V・S&P500とeMAXIS Slim米国株式は、「どっちを選んでも大差なし」と自信を持って言えるほどどちらも優秀な投資信託です。
その違いをまとめると、以下のとおり。
SBI・V・S&P500 | eMAXIS Slim米国株式 | |
---|---|---|
運用会社 | SBIアセットマネジメント | 三菱UFJアセットマネジメント |
運用方法 | ETFを通じて米国株式に投資 | 直接米国株式に投資 |
純資産総額 | ×1兆5084億円 | 〇4兆1452億円 |
信託報酬 | ×0.0938%程度 | 〇0.09372%以内 |
実質コスト | 〇年率0.10% | ×年率0.11% |
トータルリターン(1年) | ×48.59% | 〇49.00% |
年間収益率(2023年) | 〇27.0% | ×23.3% |
ベンチマーク乖離率 | 〇0.1% | ×0.2% |
運用効率 | ×99.4% | 〇99.9% |
引用:運用報告書(全体版) |SBI・V・S&P500
ここからは投資家ひとりひとりの好みで決めることになりますが、大ブレしない誠実な優等生銘柄が好みならSBI・V・S&P500、場合によっては大ブレ覚悟で利益をとりに行くチャレンジャー銘柄が好みならeMAXIS Slim米国株式がおすすめです。
楽天経済圏の周りの変化もあって、どちらかというと市場はSBI・V・S&P500に追い風が吹いているように見えますが、これも今現在の動きであって、将来的にどうなるかは誰にもわかりません。
ぜひ、自分なりの視点を持って、一度考えてみることをおすすめします。
私個人としては、過去に積み立てていたSBI・V・S&P500、今積み立てているeMAXIS Slim米国株式、ともにいったんそのまま運用する予定ですが、今後も運用報告書をみて方針を変更していく可能性があります。
それでは今日も、まめまめしい一日を。
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