JT株は買ってはいけない?
高配当株として超有名なJT株の将来性は?
ここ数年のFIREブームで人気になっている高配当株。
JT株は配当性向が高く、高配当株として人気があります。
でも周りを見渡すと喫煙者は減り、たばこ市場が縮小しているのは明らか。
JT株を取り巻く環境は決して良いものではなく、「JT株は買ってはいけない」と言われることも理解できます。
そこで今回は、JT株は買ってはいけないは本当なのかを徹底解説!
株式投資15年のOL投資家が、JT株の気になる将来性を自分なりに考察してみました。
▼本記事の内容
JT株は買ってはいけないと言われる理由
JT株の将来性は?
ご紹介内容はあくまで個人の見解と運用実績であり、正確性や安全性を保障するものではありません。また情報提供のみを目的としており、投資、法務、税務その他のアドバイスを意図しているわけでもありません。当サイトに掲載された内容によって生じた損害等の一切の責任を負いかねますのでご了承ください。詳細はこちら
JT(日本たばこ産業)はどんな会社?
まずはJT(日本たばこ産業)がどんな会社なのか、軽くおさらいしてみましょう。
なんか、思ったよりも哲学的…笑 ホームページがかっこいいんです。
企業名 | 日本たばこ産業株式会社 |
設立 | 1985年4月1日 |
資本金 | 1,000億円 |
従業員 | 連結 53,239人(2023年12月31日現在) |
公式サイトを見ると、JTは「心の豊かさ」をテーマにいろんなコンテンツを掲載しています。「たばこの会社」という、かつてのイメージから脱却しようとしているようにも見えますね。
事業内容
JTの事業内容は、大きく分けると以下の3つで構成されています。
たばこ事業
医薬事業
加工食品事業
たばこ事業からの収益が全体の9割を占め、JTは「グローバルたばこカンパニー」として130以上の国と地域で事業展開をしています。
引用:売上収益|JT
JTのたばこ事業がすごい反面、医薬事業や加工食品事業はまだイマイチ。
事業の多角化が上手くいっているとは言いにくい状況がわかります。
過去10年の配当金・配当性向の推移
JTの特徴は、高い配当性向を維持し続けていること。
配当性向=稼いだ利益を配当に回す割合のこと
これは古くからのルールというわけではありません。
2022年にJTが「株主還元方針」を変更し、新たに「配当性向75%を目安とする」ことを掲げました。
・強固な財務基盤を維持しつつ、中長期の利益成長を実現することにより株主還元の向上を目指す
・資本市場における競争力のある水準として配当性向75%を目安(±5%程度の範囲内で判断)とする
引用:株主還元方針|JT
実際に過去10年の配当金・配当性向の推移を見てみると、以下のとおり。
年 | 1株当たり年間配当金(円) | 連結配当性向(%) |
---|---|---|
2024 | 194(予想) | 75.7(予想) |
2023 | 194 | 71.4 |
2022 | 188 | 75.4 |
2021 | 140 | 73.4 |
2020 | 154 | 88.1 |
2019 | 154 | 78.6 |
2018 | 150 | 69.7 |
2017 | 140 | 63.9 |
2016 | 130 | 55.2 |
2015 | 118 | 53.2 ※ |
2014 | 100 | 50.1 |
2013 | 96 | 40.8 |
引用:1株当たり配当金・配当性向の推移|JT
急に配当性向が安定的に高くなっているのはそのためです。配当性向の高さ、スゴイ…。
経済産業省の資料によると、日本企業の配当性向の平均は約30%で、欧米諸国と比較すると、相対的に低めです。
近年のJTは日本企業の平均値どころか、諸外国企業の平均値よりも高い数値を目安にしており、配当性向の高さがJTの大きな特徴の一つになっています。
過去10年の株価推移
次にここ数年の株価の推移もおさらいしてみましょう。JTの過去の株価推移は以下の通り。
引用:Googleファイナンス
単純な右肩上がりというよりは、大きな下落ポイントを抱えながら上がっています。
2015年ぐらいから株価が下落して、また2019年ぐらいから株価が上昇してますね…。
日本国内のたばこ市場は、喫煙人口の低下によって大きく下落しました。
しかし、JTに至っては、2019年ごろから海外たばこ事業の伸びが好調で、収益を大きく伸ばしています。
JTが2019年に発表した四半期決算説明会の資料によると、海外たばこ事業の総販売数量は前年度比5.6%も成長し、特にロシアや欧州市場のシェアが伸びていることを示唆しています。
引用:海外たばこ事業実績|JT
また、近年の為替の影響で、大きな利益になっていることもわかります。
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JT株は買ってはいけない?考えられるリスク
株価も上がっているし、配当金もちゃんともらえているし…なのに、なぜJT株は買ってはいけないって言われるの?
JT株は、順当に右肩上がりに上がっていく…っていうイメージがしにくいんだよね。スゴイ株だけど、同じくらい懸念事項も多いの。考えられるリスクを整理してみましょう。
【JT株は買ってはいけない?考えられる3つのリスク】
高い配当性向に対する減配と株価下落へのリスク
国内たばこ市場縮小&喫煙人口の低下による影響
世界的な喫煙率低下とESG投資家からの敬遠
大きなリスクはこの3つです。ひとつずつ見ていきます。
高い配当性向に対する減配と株価下落へのリスク
JTは高配当を売りに、多くの株主を魅了している株であることは事実です。
投資雑誌の「ダイヤモンド・ザイ2024年3月号」では、「おすすめ高配当株ベスト10」の1位に君臨!
新NISAではじめて株を始めた人にも名前が知られていて、「高配当といえば、JT株」というイメージを持つ方も増えています。
特に個人投資家に人気なイメージがあるなぁ…。NISA制度を利用して高配当株を買う時の選択肢のひとつとして注目されているようです。
配当性向が高い株は、将来性・成長性に懸念あり
でも、配当性向は高ければいいというものではありません。
この高配当がいつまで維持できるのか、疑問に思う投資家も増えています。
JT株のように、配当性向が高く、利益を配当に多く回している企業は、将来の新事業を発展させるための研究開発費に回すお金を株主に渡してしまっている(=発展チャンスを逃しがち)とも考えられます。
配当性向が高い株は、タコ足配当問題に注意
また配当性向が高い企業は、安易に配当性向を下げられないため、利益以上の配当を出す「タコ足配当」になりやすいという問題も。
タコ足配当企業
=タコが自分の足を食べるように自己資本を減らして配当を出す企業のこと
タコ足配当になると、減配せざるを得ず、また減配が予想されると株価も上がりにくくなってしまうため、常に株価の減少リスクを抱える状態に。
配当金をたくさん出そうとしてくれるのはうれしいけど、会社の成長を邪魔する要因になることも。今配当が多い殻って、両手を挙げて喜べるわけじゃあないのよね。JT株の将来性を考えると注意が必要です。
国内たばこ市場縮小&喫煙人口の低下による影響
JTは、その収益の9割をたばこ市場に頼っている企業です。
厚生労働省の報告資料によると、主要事業のひとつである国内たばこ市場は年々縮小し、喫煙人口の低下・販売本数の低下はとどまるところを知りません。
喫煙習慣がある人も減り、たばこの販売数も減り…。国内のたばこ市場の復活は、もう期待できないと考えるのが普通ですよね…
でも、ここでもちゃんとチャレンジするのがJTのいいところ。
国内たばこ市場の縮小について、指をくわえて待っているだけではありません。
JTは、事業の多角化を目指し、医薬事業や加工食品事業を立ち上げています。
ただ…今のところ事業の多角化は失敗に終わることが多く…。大きな増収には至っておらず、まだ今後が期待できる規模には成長していません。がんばれ、JT!笑
世界的な喫煙率低下とESG投資家からの敬遠
WHOの世界たばこ動向報告書によると、世界の喫煙者は2015年から2020年の5年間で、約2000万人減少しています。
2015年:13.2億人
2020年:13.0億人
引用:Tobacco use falling: WHO urges countries to invest in helping more people to quit tobacco|WHO
世界の喫煙者が減っている理由は、WHOが立てた目標によるもの。
2010年から2025年までの15年間で世界60か国のたばこの使用量を30%削減するという目標(たばこ規制枠組み条約:WHO FCTC)を達成するために、世界は動いているのです。
WHOのたばこ規制枠組み条約を踏まえた制度改正
JTの主要市場であるロシアや欧州では、WHOのたばこ規制枠組み条約を踏まえた制度改正や法律の改正が行われています。
国 | たばこ使用量削減策 |
---|---|
ロシア | ・たばこ製品の店頭陳列&販売場所規制(2013年2月) ・たばこ製品の広告・販促スポンサーシップの禁止(2013年2月) ・不法取引対策等を含む包括的たばこ規制法の成立&段階的施行(2013年6月~) |
欧州 | ・たばこ製品指令(EUTPD)改定(2014年5月) ・たばこ製品の包装・表示規制の強化(2014年5月) ・添加物規制、フレーバー規制、電子タバコ製品関連規制の強化(2014年5月) |
目標に向かって世界の喫煙率は、低下し続けています。JTにとっては厳しい環境です。
ESG投資の広がりによるたばこ企業のダメージ
また、世界的に広まりつつあるESG投資は、たばこを販売するJTへ投資する人が減るリスクがあります。
ESG投資=環境や社会に配慮する企業に投資を行うという考え方
2023年8月には、日本生命保険がESG対応強化の一環として、たばこ関連銘柄を投資対象から除外することを発表し、話題になりました。
日本生命保険は7日、ESG(環境・社会・企業統治)対応強化の一環で、たばこ関連銘柄を投資対象から除外すると発表した。ESGの観点から適当でないと考えられる銘柄を外す「ネガティブ・スクリーニング」の対象を広げる。
参考:ブルームバーグ
たばこ=社会悪だという考え方は、たばこ業界全体にとって、なかなか厳しい状況です。
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JT株を世界の競合たばこ会社と徹底比較!(株価・配当性向)
たばこ企業は法律も厳しく、参入障壁が高い業界だと言われています。
そのためJT株は、日本国内だけでいえばほぼ独占的で有利な状態。
さらに言えば、大株主が財務大臣(持株比率:37.57%)という特異な企業でもあることから、日本では競合が存在しない状況です。
2024年4月時点の大株主を見てみると…こんな感じ。
氏名又は名称 | 持株数 | 持株比率 |
---|---|---|
財務大臣 | 666,925,200 | 37.57 |
日本マスタートラスト 信託銀行株式会社 (信託口) | 174,583,700 | 9.83 |
株式会社日本カストディ銀行(信託口) | 61,906,618 | 3.49 |
JTは、もともと政府が所有していた大蔵省専売局で、その後1949年に日本専売公社として分離独立をし、さらに1985年に日本たばこ産業株式会社として民営化(特殊法人化)された特殊企業です。
通常、民営化を行う際には、まず財務大臣が全株を保有し、少しずつ民間の株主を迎え入れる形で民営化をすすめます。
結構前に民営化されたと思っていたら、まだ財務大臣が約40%も占めているのか…。そりゃ競合も、簡単には出てこないですよね…笑
でも世界に目を向けると、たばこ業界には多くの世界的な有名企業が存在します。
世界で有名なたばこ企業は、たばこが忌み嫌われがちな現代において、高収益や高配当利回りを維持できているのでしょうか?
ここでは加熱式タバコのアイコス(IQOS)で有名なフィリップモリスやマルボロなどの銘柄で有名なアルトリア・グループなどの世界企業と比較してみたいと思います。
株価推移比較:営業利益率や為替の追い風で好調!
たばこ業界の大企業の株価推移や1年トータルリターンを比較してみると、以下のとおり。
引用:Googleファイナンス
JT(日本たばこ産業)がかなり頑張っているように見えますね…!
1年トータルリターンを見てみると、以下のとおり。
JT | 56.84% |
フィリップモリス | -3.57% |
アルトリアグループ | 2.54% |
なんと!世界の名だたる企業と比べると、めちゃくちゃ上がってる!!笑
フィリップモリスの株価が下落している主な理由は、決算によるもの。1株利益の見通しが予想を下回ったことに由来しています。
一方、JT(日本たばこ産業)の株価は右肩上がりで上昇中。
市場環境は決して良くないにも関わらず、売上を堅実に伸ばし、営業利益率は20%以上という高い利益率を誇っているJT。
さらに為替の追い風を受け、とどまるところを知りません…。
配当利回り比較:高配当銘柄の代表格ではあるが…
次に配当利回りを比較してみましょう。
JT(日本たばこ産業)も高いですが、アメリカ企業であるフィリップモリスとアルトリアグループのほうが、さらに高いことがわかりました。
JT | 4.73% |
フィリップモリス | 5.81% |
アルトリアグループ | 9.42% |
さすが、米国株は高配当株の基準が違う!笑
アルトリアグループと言えば、米国市場でも老舗の高配当株のひとつ。
「米国会社四季報2023年秋冬号」に掲載された米国配当利回りランキングでは、なんと1位に輝いた唯一の8%超え企業でした。
さらに53年連続で増配しているため、高配当株が好きな方は1度はチェックしている超有名企業です。
配当狙いで米国株のアルトリアグループを買うという手もなくはない…かな?笑
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JT株は今後どうなる?将来性と見通しを考察
JT株は将来が不安なたばこ業界でありながら、長期で堅実に利益を出せる実力ある企業です。
今は配当金もしっかり出てるけど、これから先の将来はどうなるの?
うーんどうだろう…将来はだれにもわからないけど、不安な点は多いよね。
JT株を取り巻く事業環境のリスクは依然として高く、決して将来は明るい…というわけではありません。
ここではJT株の今後について、少し先の将来性や見通しの判断材料をもう一度、整理してみましょう。
国内紙巻たばこの販売数は年々減少傾向
WHOが警告!海外の喫煙率の低下も引き続き進行
JT株はグローバル化進行中!為替の影響次第?
事業の多角化はあきらめた?今後の方向性は…
NISAで個人投資家の人気はキープできる?高配当維持が鍵
一つずつ見ていきましょう。
国内紙巻たばこの販売数は年々減少傾向
国内紙巻たばこの販売数は年々減少傾向にあり、戦後の水準にまで減っています。
大きく減少することになった原因は、消費税による増税です。
これまでの段階的なたばこ税の増税の歴史を見ると、急にまたたばこ税が緩和される状況は予想しずらく、今後も販売数は減少していくことが予想できます。
引用:販売本数(紙巻きたばこ)および15歳以上一人当たりの消費本数
販売数が減少している理由は一つではありません。さまざまな要因が複合的に絡んでいます。
たばこ税の増税
健康志向の高まり
若者のたばこ離れ など
JTがどんなに頑張って日本国内のたばこの販売数をあげようとしても、昔のような売上を上げるのは…もう難しいかも。
WHOが警告!海外の喫煙率の低下も引き続き進行
日本国内のたばこ販売数の回復が無理なら、海外市場に乗り出したいところです。
しかし、前述したようにWHOが2010年から2025年までの15年間で世界60か国のたばこの使用量を30%削減するという目標(たばこ規制枠組み条約:WHO FCTC)を掲げています。
世界中でたばこ離れがゆるやかに起こっていくことを止めるすべはありません…。
その一方で、JTは新興国のたばこ産業に目をつけ、積極的にM&Aを行い、各国でシェアを広げているのは事実です。
JTの世界に向けた取り組みを整理すると、以下のとおり。
2015 | イランのたばこ会社 Arian Tobacco Industriesを買収 |
2016 | エチオピアの大手たばこ会社 National Tobacco Enterprise Ethiopia S.C.(NTE)の発行済株式の40%を取得 |
2017 | フィリピンたばこ会社 Mighty Corporationの たばこ事業に係る資産を取得 インドネシアのクレテックたばこ会社PT. Karyadibya Mahardhika及び流通販売会社PT. Surya Mustika Nusantaraの株式の 譲リ受けが完了 エチオピアの大手たばこ会社 National Tobacco Enterprise S.Cの発行済株式の約30%を追加取得し、 保有シェアを70%へ引き上げ |
2018 | Akij Group(バングラデシュ) のたばこ事業を買収 JSC Donskoy Tabak(ロシア)を買収 |
2019 | 海外と国内のたばこ事業運営体制を統合 |
これらの買収はまだ種蒔き段階のため、これからどうなるかわかりません。でも事業が拡大していけば、JTがグローバル企業として成長する可能性も秘めています。
JT株はグローバル化進行中!為替の影響次第?
JTの売上収益の約9割はたばこ事業であり、そのうちの7割は海外(アジア地域以外)での収益です。
今後もどんどん海外からの収益割合が増えていくことが予想できるため、為替変動の影響も大きくなることが予想できます。
より不安定で将来が読みにくくなる可能性は否めません…。
事業の多角化はあきらめた?今後の方向性は…
JTは1985年に民営化されてから、たばこ事業だけではなく多くの事業展開を試みてきました。
でも…ほぼ全部失敗してるんよね…笑
・スッポンの養殖
・メロン・トマト・マッシュルームの栽培
・バーガーキングやレストラン経営
・不動産経営
・スポーツクラブ運営 など
その結果、近年は経営のお荷物になりがちな加工食品事業へのチャレンジをひかえめにし、クロスボーダーM&Aによる海外展開へと路線を変更している印象を受けます。
今後の戦略がどうなるかは今後の展開次第ですが、大きく舵を切り始めている印象があり、戦略の再調整次第では企業を大きく成長させる可能性があります。
NISAで個人投資家の人気はキープできる?高配当維持が鍵
国内のたばこ市場の縮小や海外先進国の健康志向化によって、どんどん肩身が狭くなるたばこ市場。
今後新興国での市場発展や、ESG投資の流行に負けない新しいブランドイメージの構築によって、生き残りを狙う必要があります。
日本では2024年から新NISAがはじまり、高配当株を狙う個人投資家から注目を浴びたJT株ですが、今の人気はただ高配当銘柄として目立っているからという表面的なもの。
高配当が維持できず、減配・無配となれば、一気に個人投資家が離れてしまう可能性があります。
個人投資家が離れて、株価も突然下落し始める…なんていう恐ろしいことも絶対ないとは言い切れません。高配当株を狙うなら、米国株のほうがいいなぁ…と思う人がいても不思議じゃないしなー。
JT株の人気の裏には厳しい事業環境があります。
今後の事業展開や事業改革、たばこ市場の動向などにも注目していきましょう。
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買ってはいけないJT株に関するよくある質問
買ってはいけないJT株に関するよくある質問をまとめました!
買ってはいけない高配当株の特徴は?
高配当株が買ってはいけないと言われがちなのは、高配当株は永遠に高配当株なのではなく、減配や無配の可能性もあるからです。
また、配当金を多く振り出している=その分次の事業への投資額が少なくなっているという考え方もできるため、将来成長する企業にはなりにくいとも考えられます。
JTが増配?!増配された理由はなんですか?
JTは2022年に、大きな増配を行っています。
引用:統合報告書|JT
これは、2022年に株主還元方針が変更されたことによるものです。
強い財務基盤を維持すべく、中長期の利益成長の実現のため、高い事業成長をしているクローバル企業群の基準に合わせる形で配当性向の目標値を修正しました。
まだ方針変更したばかりなので、これからどうなるかわかりませんが、事業成長しながら株主に還元していく方針は、新NISAを利用する個人投資家にも注目され、話題になりました。
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まとめ:JT株は買ってはいけない?高配当株のリスクと気になる将来性
JT株が買ってはいけないと言われる理由は、以下の厳しい事業環境があるからです。
高い配当性向に対する減配と株価下落へのリスク
国内たばこ市場縮小&喫煙人口の低下による影響
世界的な喫煙率低下とESG投資家からの敬遠
JT株のメイン事業は、あくまでたばこ。
メインであるたばこ産業が、日本市場でも世界市場でも煙たがられてしまう状況は続いており、今後も法律や税金制度などに邪魔をされることは予想に難くありません。
事業の発展が難しい環境に置かれているのは事実で、これをリスクととる人は「JT株は買ってはいけない」と考えても不思議はありません。
しかし、JTはかなりチャレンジングな企業です。
民主化以降かなり多くの多角化へのチャレンジ(種蒔き)をし、失敗し続けてきました。
そして、その中で自分たちに合った新しい成功法則として、「M&A」を見つけつつあるようにも見えます。(そして民主化したとはいえ、まだ多少は国に守ってもらっている感じもあります)
将来的にJT株がどんな企業に発展していくかは誰にもわかりません。
でも、今のところは国という後ろ盾があります。
きちんと営業利益を継続的にあげていること、配当金も現状は継続的に出せていることを見ると、今すぐにこの体制が大きく崩れることはなさそうです。
筆頭株主が政府である以上、いきなり明日潰れるなどの大事件が起こるとも思えません。
しかしその一方で、将来性がめちゃくちゃあるかと言えばそうではありません。
依然として厳しい市場環境は変わりませんし、今もなお新しい事業発展のための種蒔きを続けている段階です。
そんなJT株の将来がおもしろそう!と思える人にとっては「買い」ですが、ただ配当金をもらいたいからという理由で買うのはあまりおすすめしません。
配当金が多い企業は他にもあるし、特に高配当銘柄であれば米国株なども選択肢に入ってくると思うからです。(私が本気で高配当銘柄を狙うなら米国株も視野に入れます)
私個人のJT株へのシンプルな印象は、おもしろい企業だなぁというもの。
私はまだ、高配当銘柄よりも成長銘柄を買っていきたい段階にいるので、今のところJT株を購入する予定はありませんが、今後目的次第では購入する可能性もあるので、引き続き観察していく予定です。
それでは今日もまめまめたのしい一日を。
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