年利3パーセントの難易度はどのくらい?
どんな金融商品を買えば達成できるの?
年利3%は、資産運用をこれから始める投資初心者にとって目標にしやすい数字です。
実際に私が株式投資や不動産投資をする時も、いちばん最初に目標にした数字は年利3%でした。
でも、現実的に考えて、どんな金融商品に投資すれば年利3%が達成できるのか、難易度はどのくらいなのか、など疑問に思う人も多いと思います。
そこで今回は、投資歴15年のOL投資家が実際の体験に基づいた年利3%の運用利回りを達成する方法をシェアしたいと思います。
▼本記事の内容
年利3パーセントの難易度は?
達成できる投資金融商品・資産運用方法
ご紹介内容はあくまで個人の見解と運用実績であり、正確性や安全性を保障するものではありません。また情報提供のみを目的としており、投資、法務、税務その他のアドバイスを意図しているわけでもありません。当サイトに掲載された内容によって生じた損害等の一切の責任を負いかねますのでご了承ください。詳細はこちら
年利3パーセントはどのくらいの難易度?
年利3%は、個人投資家でも大きなリスクをとらずに十分に狙える無理のない目標です。
通常リスクとリターンは比例していて、リスクをとればとるほど大きなリターンが得られます。
投資初心者の場合、このリスクとリターンのバランスをとるのが難しく、大きなリスクをとってせっかく作った資産を一気に溶かしてしまうことも少なくありません。
特に「短期投資で儲けよう」みたいな考えがあると、どうしてもリターンが高すぎて危険です…。
そういう意味では、年利3%はとても現実的。
短期投資ではなく、中長期でリスクを抑えながら利益が得られる現実的な目標になりえます。
なんで年利3%が初心者におすすめなのか、具体的な例を挙げて説明します。
中長期投資の目標利回りは3%~4%が一般的
金融庁が発表した資産形成に関する説明資料によると、中長期で世界の株式と債券に分散投資した場合の年平均リターンは、3.06%です。
項目 | 投資方法 | リターン |
---|---|---|
全世界分散型 | 国内株式&債券・先進国株式&債券・新興国株式&債券に1/6ずつ投資 | 3.06% |
国内分散型 | 国内株式&債券に1/2ずつ投資 | 2.06% |
預貯金型 | 定期預金に投資 | 0.04% |
リスクを極力抑えた長期・積立・分散投資を心がけると、無理しなくても平均してだいたい3%のリターンがとれるってことです。
特に投資初心者の場合は、どんなに好景気で市場がよく、高リターンが狙えると思っても、短期で資産を増やすことはおすすめしません。
そんな危険を冒さなくても、長期分散投資をすれば狙えるのが年利3パーセントなのです。
世界株式指数の平均利回りは9%
年利3パーセントが投資信託で分散投資する際の平均値であることはわかりました。
でも最近よく議論になるのが、「債券は本当にポートフォリオに組み込むべきなのか?」という問いです。
それこそ人によって好き嫌いがある債券はいったんはずして、全世界株式のみに絞ってみましょう。
人気の全世界株式型の投資信託「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」の年間収益率は、なんと約9%です。
引用:目論見書|eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)
債券を混ぜて分散させた場合の約3倍!
「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」は、MSCIオール・カントリー・ワールド・インデックスという世界の総合指数に連動させることを目指す投資信託です。
その中身は、世界中にある約3000の大型・中型企業で、先進国から新興国まで幅広く投資できます。
特に自分で銘柄選定をしなくても、ほったらかしのつみたて投資を行うだけで、平均9%は利益が得られるという特徴があります。
もちろん9%というのは平均値。市場が荒れている時は元本割れして資産がマイナスになることもあります。
投資信託のお手軽さにあぐらをかいていたらダメだけど、年利3%はそんなに難しくないことがわかります。
実データ公開!わたしの資産運用の成果は3%以上?!
実際に私は2010年から投資信託をコツコツ買い続けていますが、その評価額の前年比を見てみると、年利が3%以下になったのは、13年中3回だけ。
日付 | 評価額前年比(%) |
---|---|
2024 | 19.76% |
2023 | 45.48% |
2022 | -4.75% |
2021 | 218.13% |
2020 | 15.19% |
2019 | 20.48% |
2018 | -8.24% |
2017 | 27.31% |
2016 | 17.26% |
2015 | -5.99% |
2014 | 32.15% |
2013 | 50.25% |
2012 | 47.69% |
2011 | 36.79% |
2010 | – |
2010年に投資信託を買い始めた投資初心者だった初年度の私でさえ、3%どころか36%も勝てています。
もしまだ「投資や資産運用は怖くてできない」と思っている人がいたら、なくなっても問題ないぐらいの少額からはじめて慣れていくことをおすすめします。
結論:年率3%の難易度はそれほど高くない
結論としていえるのは、資産運用の目標として年率3%を掲げることは、そんなに難しいことではありません。
もちろん投資に絶対はないですし、相場が荒れれば元本割れすることもあります。
ただ、長期分散投資を前提にして、20~30年積立続けることを前提にすれば、年率3%は決して難しい数字ではありません。
年利3パーセントが達成可能な投資金融商品一覧
年利3パーセントは、そんなに難しい投資目標ではありません。
そのため、一部の高リスク高リターン商品や短期商品を選ばない限りは、大丈夫。
ここでは、年利3パーセントを狙う人におすすめの金融商品とおすすめしない金融商品を挙げてみましょう。
投資信託|分散投資が可能で安全性が高い
投資信託は誰もが少額からでも手を出しやすく、バランスのよい分散投資が可能な金融商品です。
しかも3パーセントの年利を目指すのも無理はなく、安心して投資できます。
プロの投資家にお任せできるので、初心者にもおすすめ。
投資銘柄が決定したあとは比較的長期でほったらかし投資をすることも可能なので、サラリーマンや会社員、別で事業をお持ちの個人事業主の方でも3パーセントの年利が目指せます。
個人的には初心者が年利3パーセントを達成するために、いちばんおすすめなのが、この投資信託です。わたしのポートフォリオもこの割合がいちばん多いしね。
項目 | 投資信託(インデックス投資) |
---|---|
目標 | 相場に合わせた利益を目指す |
最低投資額 | 100円 |
目指せる利回り | 3%~10% |
メリット | 少額投資でも分散できる 投資の知識が少なくてもトライしやすい |
デメリット | 市場の動きに左右される 短期的に利益を得るのは難しい |
こんな人におすすめ | 投資知識にあまり自信がない/勉強時間がない 忙しくて自身で資産運用するのが難しい なるべくリスクを抑えたい |
成功のコツ | 短期解約しないで長期保有をすることが大事 解約してしまうリスクを感じたら ほったらかし投資に切り替える |
株式投資(配当)|保有し続けるだけで得られる不労所得
株式投資の中でも3パーセントの年利を目指す人におすすめなのが、高配当株投資と言われる、配当金を定期的に得るタイプの投資です。
株式投資の利益には、次の3つがあります。
・売却益
・株主優待
・配当金
売却益は株式を売却したときに得る利益で、買った金額と売った金額の差額のこと。長期保有が前提で買うケースもゼロではありませんが、多くの投資家が短期での利益確定を狙います。
株主優待は株式の保有者に企業のサービスや商品を無料で提供するものです。
基本的には金銭での提供ではないので3パーセントの年利を得ることはできません。
3パーセントの年利を得ることを目的にするのであれば、配当金からの利益を狙うのが近道です。
配当金は企業が出した利益の一部を株主に分配するもの。保有しているともらえる利益なので、長期で株を保有することに意味があります。
株式の中には「高配当株」や「増配株」と呼ばれる、配当金を得るのに適した株も少なくありません。
もちろん配当金として株主に分配される割合が多ければ多いほど、次の事業に使う投資金が少なくなる可能性が高いので、新規事業をどんどん開発していく企業群ではありませんが、老舗の安定成長企業が多い点も特徴のひとつです。
項目 | 株式投資(高配当株投資) |
---|---|
目標 | 歴史と伝統がある成熟企業に 合わせた利益を目指す |
最低投資額 | 100円 |
目指せる利回り | 3%~10% |
メリット | 成熟株のため値動きが安定している 経営参加権や株主優待を得られる |
デメリット | 株価下落リスクが大きい 株式売買できる時間が短い |
こんな人におすすめ | ある程度大きなリスクを許容できる 株式投資の知識(業績分析)に興味がある |
成功のコツ | 企業成長が止まるリスクもはらむため、 企業分析が大切 企業業績が良好な企業を選んで投資する |
ヘッジファンド|富裕層向け+高利回り
ヘッジファンドとは、富裕層向けの投資信託のようなもの。
投資信託と同じで、プロの方に資産運用を任せます。
投資信託と違うのは、最初に投入する資金が大きいこと。
通常1000万円以上の資金がないと投資すること自体ができないので、ハードルが高い一方で、どんな市況であっても利益を出すことを前提とした投資が行われます。
一方で、目論見書や運用書などの情報開示も投資信託ほどわかりやすく定期的に行われることはないので、投資初心者はなかなか手を出しにくいですが、年利3パーセントどころではなく大きく増やせる可能性を秘めています。
富裕層向けではありますが、まとまった資金ができたらぜひ投資してみたい金融商品です。
項目 | ヘッジファンド |
---|---|
目標 | 相場に関係なく、常に利益を目指す |
最低投資額 | 1000万円 |
目指せる利回り | 10%~30% |
メリット | 投資のプロに運用を任せられる 上昇局面だけではなく下落局面でも利益を狙える 平均利回りが高い |
デメリット | 富裕層しか利用できない 報酬として手数料が資産から引かれる |
こんな人におすすめ | 最低1000万円の投資金額を持っている 長期運用をして高利回りを狙いたい 手間をかけず効率よく投資をしたい |
成功のコツ | 短期解約しないで長期保有をすることが大事 運用成績など、積極的な情報収集を常に意識する |
不動産投資|毎月安定した家賃+インフレ対策としても吉
不動産投資は、マンションやアパート、一軒家などの不動産を購入し、賃貸に出すことで利益を得る投資法。
得られる利益には、大きくわけて2つの種類があります。
・キャピタルゲイン(売却益)
・インカムゲイン(家賃収入)
時期をずらしてどちらも得ることができますが、不動産投資をする段階で、どちらを重視するか決めることが重要です。
年利3%を狙うならインカムゲイン(家賃収入)をメインにして、長期的に安定した収益を得るのが理想。
わたしも約15年前から不動産投資をしていますが、インカムゲイン(家賃収入)をメインに考えて物件を選びました。
不動産投資の大きな特徴は、以下の2点。
・他人の資産で運用できること(住宅ローンの知識と信用が必要)
・現物資産であること(インフレ時に有利)
不動産は、住宅ローンを組んで買うのが一般的です。
やり方によっては自分の資産を一切使わず、信用枠を駆使してレバレッジをきかせた投資ができるので、元手ゼロで年利3%以上の利益を狙うなど、効率的な投資が可能です。
さらに、これからのインフレ時代に備えた分散投資先としても人気があります。
インフレになるとお金の価値が下がり、モノの価値が上がるので、不動産ローンを組んでいれば借金は目減りするし、不動産の価値は上がります。
もちろん、初期費用や維持費はそれなりにかかりますが、その点を最初にしっかり計算して無理のない物件を選べば、年率3%の利益を出すことはそんなに難しくありません。
項目 | 不動産投資 |
---|---|
目標 | インフレリスクを回避し資産を守る |
最低投資額 | 100万円程度 |
目指せる利回り | 3%~7% |
メリット | 他人の資産で毎月の安定収入が期待できる 保険の代わりになる 管理会社に委託すれば手間もかからない |
デメリット | 物件の価値下落や空室リスクがある 不動産投資の知識がないと 優良物件を選ぶのが難しい |
こんな人におすすめ | ある程度大きな元手がある ある程度不動産投資やローンの知識がある |
成功のコツ | 物件選びで失敗しないことが 何よりも大事なので 最初にしっかりと勉強することが大事 |
年利3%ならいったん投資信託や株式投資で運用を始め、分散投資先として不動産を検討するのがいちばんおすすめかも。私はそうしています。サラリーマンなら与信枠があるので、ぜひ活用することを検討してみてください。
REIT(リート)|不動産投資を運用のプロに任せられる
不動産投資はある程度、自分で勉強することも必要なので、もう少し手軽に不動産への投資をしたい人にはREIT(リート)もおすすめ。
REITは、投資家から集めた資金を1つのファンドとして不動産投資を行う投資なので、少額から参入することができます。
REIT(リート)=不動産投資信託と呼ばれることもあります。
また、現物資産ではないので、管理の必要性もなく、投資信託や株式と同じように気軽に保有できるというメリットがあります。
その一方で、現物不動産よりは利益が低く、さらに言えば株式投資よりも平均利益は低くなりがち。
年利3%ならクリアできる可能性は高いですが、不動産投資のようにローンを組んで投資することもできないので、メインの投資先にするのはもったいないかもしれません。
資産の分散先として考えるなら、とても有益な投資先のひとつです。
わたしは分散投資の観点から、現物資産を持ちたい希望があるので不動産投資をしているけど、もし不動産を持っていなかったら、REIT(リート)ももちろん買っておきます。
項目 | REIT |
---|---|
目標 | コストをかけずに資産を守る |
最低投資額 | 10万円程度 |
目指せる利回り | 3~5% |
メリット | 小さく不動産投資を始められる 株式や投資信託の分散投資先として有益 |
デメリット | 基本的に途中解約ができない REIT向けのローンがない |
こんな人におすすめ | 大きな元手はないが不動産投資に興味がある 不動産投資したいが物件管理の手間は省きたい |
成功のコツ | 投資した商品の運用状況を定期的に確認する |
ソーシャルレンディング|市場の値動きに左右されない投資
ソーシャルレンディングは、クラウドファンディングと呼ばれる投資手法のひとつで、お金を借りたい企業とお金を貸したい投資家を、マッチングするサービスです。
2021年のコロナが広まった時期に関連プロジェクトが急拡大し、その名が知られるようになりました。
ソーシャルレンディングには、3つのタイプがあります。
・寄付型
・購入型
・貸付型
年率3%の利益を狙うなら、利率が払われる貸付型のソーシャルレンディングを選びましょう。
貸付型では、投資家はソーシャルレンディング事業者を通じて企業に投資を行い、企業が利益から利息を支払います。
少額からはじめられるだけでなく、1年未満の比較的短期投資でも利益が得られるため、投資初心者にも人気があります。
ソーシャルレンディングが投資信託や株式投資と違う点は、運用中に利益が大きく変動しない点。
最初に決められた約束の利率を企業は守るので、安定的に資産を増やすことが可能です。
利益はそんなに多くありませんが、年率3%なら達成できる場合も多いので、探してみても損はありません。
矢野経済研究所の調査資料によると、国内クラウドファンディング市場規模は1,600億円ほどで順調に推移しており、プロジェクトが大型化していく傾向にあると言います。
気軽でコンパクトな小型の投資先として、まだまだ人気になる可能性を秘めています。
ロボアドバイザー|商品選びから運用までほったらかし投資
ロボアドバイザーは、投資をほぼ全自動化したい人におすすめの、AI(人工知能)を使った投資サービスです。
その種類は大きくわけて2つ。
・アドバイス型
・投資一任型
アドバイス型はその名の通り、質問に答えることで投資家の投資方針を分析し、投資に関するアドバイスを行ってくれます。
投資一任型は、アドバイスのみならず、実際に投資も全自動化したい投資家におすすめです。
ただし、自分の大事なお金を預けているわけですから、たとえロボアドでも完全に放置で任せっきりにするのはあまりお勧めしません。
投資初心者が勉強しながら利用する勉強ツールとして導入すると、知識の習得も早くなるため、おすすめです。
ロボアドバイザーは、サービスの形がそれぞれ大きく異なるので、サービスの形によって利回り率に大きな差があります。
自分の投資スタイルにあったロボアドバイザーを選択すれば、年率3%はムリな目標ではありません。
ただし、AI(人工知能)に任せる部分は多いので、手数料は高めに設定されていることが多い点は注意が必要です。
項目 | ロボアドバイザー |
---|---|
目標 | コストをかけずに資産を守る |
最低投資額 | 1000円 |
目指せる利回り | 1%~5%程度 |
メリット | 投資全般を任せられる 投資知識が少なくても始めやすい |
デメリット | 手数料が高め 税制面で不利になる可能性がある |
こんな人におすすめ | 投資に割く時間と労力を極力抑えたい 投資を小さく始めたい |
成功のコツ | 投資した商品の運用状況を定期的に確認する |
おすすめしない➀ FXや仮想通貨などのハイリスク投資
そんなに難しくない年率3%ですが、短期的にFXや草コインと呼ばれる仮想通貨などのハイリスク投資で達成を目指すのはおすすめできません。
FXや仮想通貨は「投機」。「投資」とは全く違うものです。
投機=相場の短期変動を利用して利益を得ようとすること
投資=将来が有望な市場に長期的に資金を投じて資産を増やすこと
投機で年率3%を目指そうとすると、上手くいくこともあれば、失敗することもあり、ギャンブル性が高くなります。
長期で安定的に資産を増やすという目的には合いません。
ムリにリスクをとった投機をしなくても、長期的な投資で年率3%は十分に狙えます。
おすすめしない➁ 自分で理解できない金融商品の購入
年率3%は初心者投資家が最初に目指す目標のひとつ。
勉強不足でよくわかっていない状態でも金融商品を買うことはできてしまうので、ビギナーズラックで目標達成し、勉強の機会を失ってしまうことがあります。
年率3%は難しくありません。
今は市場環境も悪くないし、投資の基本だけなんとなくわかっていれば、達成できてしまうのが逆に危険。
理解できなくても投資することがクセになると、巷に多くあふれる詐欺まがいの金融商品の欠点に気がつけず、大きな損失を被ることになりかねません…。
わたしも最初から不動産投資や株式投資が上手くいってしまったこともあって、FX詐欺に引っかかってしまったことがあります…。なぜ利益がでるのかを理解できていない商品は買うべきではないよね…。
経験上、複雑な金融商品であればあるほど、注意が必要。
本来投資とは「将来が有望な市場に長期的に資金を投じる」というシンプルなものです。
そもそも自分が「将来が有望かどうかわからないもの」に資金を投じてはいけません。
数年前に問題になった、かぼちゃの馬車事件はご存じでしょうか?
・業者が、女性専用シェアハウス「かぼちゃの馬車」を1棟当たり1億円前後で建設
・債務者は、業者の「家賃保証(サブリース契約)」を信じて1億円のローンを組んで不動産を購入
・思ったように入居者がつかず、業者は破綻(家賃保証契約破棄)
・不動産オーナー(債務者)の1億円の借金のみ残る
債務者は業者の家賃保証を信じてしまうことが発端となった事件ですが、そもそも家賃保証(サブリース契約)は、将来にわたってずっと決めた家賃が払われるものではありません。
途中で家賃が下げられることも、契約が破棄されることもありえます。
だとすれば、家賃保証されるかされないかは大きな問題ではなく、女性専用シェアハウス「かぼちゃの馬車」自体が本当に将来有望かどうか(=入居者が将来にわたってずっとつく価値がある物件かどうか)のほうが何倍も重要な論点です。
相場の渦中にいる投資家が、自分の投資方針を貫くことは、とても難しいのは事実です。
「将来が有望かどうかわからない」と思ったら、決して投資をしてはいけません。
\資産づくりが気になる人はこちらの記事もおすすめ(*´▽`*)/
【合わせて読みたい】貯金400万超えたらやるべきことを解説!人生を変える次の一手とは?
年利3パーセント投資を目指す場合の注意点
年利3パーセント投資は、多くの投資家にとって難しい目標ではありません。
最初の目標としてはおすすめですが、ずっと年利3パーセントを目標にし続けるリスクがあることも知っておく必要があります。
インフレ率が上昇すると年利3パーセントでは足りない
日本銀行は、2013年に「物価安定の目標」を消費者物価の前年比上昇率2%と定め、これをできるだけ早期に実現するという約束をしました。
これは、これから先の日本は緩やかなインフレが進む可能性を示唆しています。
今後、日本経済の競争力と成長力の強化に向けた幅広い主体の取り組みの進展に伴い、持続可能な物価の安定と整合的な物価上昇率が高まっていくと認識している。この認識に立って、日本銀行は、「物価安定の目標」を中心的な物価指標である消費者物価の前年比上昇率で2%とすることとした。
これから予定されているインフレ率を考慮すると、年利3パーセントの投資リターンでは足りない可能性があります。
(資産増加率:3%)-(インフレ率:2%)=(実質資産増加率:1%)
例えばインフレ率を2%とした場合、実質資産増加率はたった1%です。
自分の資産を年利3パーセントで増やしていきたい場合、インフレ率の2%を加味した年利5%で増やしていかないと実質的な資産の増加が狙えないことになってしまうのです。
資産を増やしてきたのに思ったより豊かな生活ができない…そんな状態になりかねません。
年利3パーセントで元本を2倍にするまで期間は?(72の法則)
年利3パーセントで資産を増やしていく場合、何年後にどのくらいの資産になるか、簡単に計算する方法として「72の法則」があります。
72の法則とは、72を利回りで割ると元本が2倍になるまでの期間を概算できるというもの。
72の法則=72を利回りで割ると元本が2倍になるまでの期間を概算できる
例えば、年利3パーセントの投資で元本が2倍になるまでの期間を出したければ、以下の計算式で出すことができます。
72÷3=24年間
年利3パーセントで増やすと、元本が2倍になるまでに24年間かかることがわかります。
例えば老後資金として資産を増やすことを目標に、1000万円を保有している45歳の人の場合、今の資産を年利3パーセントで増やし続けると、69歳の時に資産を倍の2000万円にすることができます。
現在の年齢:45歳
現在の資産額:1000万円
資産増加目標:3%
資産が倍になるまでにかかる年数:24年
目標達成時の年齢と資産:69歳時に2000万円の資産を作ることができる
もし少し資産が足りないと思ったら、資産増加目標の年率を3%から少し上げる必要があることが確認できます。
自分で72の法則を使ってシミュレーションしてみると、年利3パーセントが自分にとって正しい目標なのか整理しることができるのでおすすめです。
年利3パーセントで元本を3倍にするまで期間は?(115の法則)
年利3パーセントで資産を増やしていく場合、何年後にどのくらいの資産になるか、簡単に計算する方法としてもうひとつおすすめなのが「115の法則」です。
115の法則では、元本が3倍になるまでの期間を概算できます。
115の法則=115を利回りで割ると元本が3倍になるまでの期間を概算できる
例えば、年利3パーセントの投資で元本が3倍になるまでの期間を出したければ、以下の計算式で出すことができます。
115÷3=38年間
年利3パーセントで増やすと、元本が3倍になるまでに38年間かかることがわかります。
現在の年齢:45歳
現在の資産額:1000万円
資産増加目標:3%
資産が倍になるまでにかかる年数:38年
目標達成時の年齢と資産:83歳時に3000万円の資産を作ることができる
もし時間が足りないと思ったら、資産増加目標の年率を3%から少し上げる必要があることが確認できます。
複利効果を活用しよう!年利3パーセントの複利と単利の違い
複利効果とは、利益も一緒に投資することで、元本と利益の両方が利益を生み出す効果のことです。
複利効果=元本と利益の両方が利益を生み出す効果のこと
たった年利3パーセントと思っても、長期的に投資をすると、驚くぐらい資産が増えるのは、この複利効果のたまものです。
例えば、1000万円を年利3パーセントで30年間運用する場合、複利と単利でどれぐらいの差がでるかシミュレーションしてみましょう。
その違いは、なんと約527万円!
年 | 単利(円) | 複利(円) | 差(円) |
---|---|---|---|
1 | 10,300,000 | 10,300,000 | 0 |
10 | 13,000,000 | 13,439,164 | 439,164 |
20 | 16,000,000 | 18,061,112 | 2,061,112 |
30 | 19,000,000 | 24,272,625 | 5,272,625 |
長期運用が資産形成にとても重要な理由がわかりますよね。
年利3パーセントはとても小さく感じるかもしれませんが、通常株式をメインにした投資信託の年利は10パーセントほどが平均なので、とても大きな違いになります。
例えば、1000万円を年利10パーセントで30年間運用する場合、複利と単利でどれぐらいの差がでるかシミュレーションしてみましょう。
なんと!!1億円以上も差が開いてしまいましたw
年 | 単利(円) | 複利(円) | 差(円) |
---|---|---|---|
1 | 11,000,000 | 11,000,000 | 0 |
10 | 20,000,000 | 25,937,425 | 5,937,425 |
20 | 30,000,000 | 67,274,999 | 37,274,999 |
30 | 40,000,000 | 174,494,023 | 134,494,023 |
年利3パーセントの難易度は決して高くありません。
でも、難易度が高くないからと言って、資産運用効果が低いわけではありません。
複利効果を最大限生かしながら、長期で運用していくことを目指せば、大きな資産を作ることができます。
\iDeCoが気になる人はこちらの記事もおすすめ(*´▽`*)/
年利3パーセント投資でよくある質問
最後に年利3パーセント投資でよくある質問をまとめました。
年利3パーセントとはどういう意味ですか?
年利3パーセントとは、1年間に3%増やすことを意味しています。
例えば、100万円を年利3パーセントの金融資産に投資すると、以下のように増やすことができます。
年 | 単利(円) | 複利(円) | 差(円) |
---|---|---|---|
1 | 1,030,000 | 1,030,000 | 0 |
2 | 1,060,000 | 1,060,900 | 900 |
3 | 1,090,000 | 1,092,727 | 2,727 |
4 | 1,120,000 | 1,125,509 | 5,509 |
5 | 1,150,000 | 1,159,274 | 9,274 |
6 | 1,180,000 | 1,194,052 | 14,052 |
7 | 1,210,000 | 1,229,874 | 19,874 |
8 | 1,240,000 | 1,266,770 | 26,770 |
9 | 1,270,000 | 1,304,773 | 34,773 |
10 | 1,300,000 | 1,343,916 | 43,916 |
投資する場合、年利何パーセントが理想ですか?
投資目標は、ひとりひとり異なります。
さらに言えば、リターンが高ければ高いほどリスクも高くなるため、リスクをどれだけとることができるかによっても理想とする年利は異なります。
年利3%の難易度は決して高くない=リスクを大きくはとってないため、人によってはもう少し積極的にリスクをとって資産を増やしたいと思うでしょう。
ファンが多い全世界株式投資信託の利回りは通常約9%だと言われていることからもわかるように、3%~9%程度で自分のリスク許容度を見ながら、投資目標を調整する人が多いようです。
利回り5パーセントで何年で倍になりますか?
72の法則を使って、計算してみると以下の通りです。
72÷5=14.4年間
年利5パーセントで増やすと、元本が2倍になるまでに14.4年間かかることがわかります。
例えば老後資金として資産を増やすことを目標に、1000万円を保有している45歳の人の場合、今の資産を年利5パーセントで増やし続けると、59歳の時に資産を倍の2000万円にすることができます。
現在の年齢:45歳
現在の資産額:1000万円
資産増加目標:5%
資産が倍になるまでにかかる年数:14年
目標達成時の年齢と資産:59歳時に2000万円の資産を作ることができる
年利3パーセントの場合よりも10年も短縮できました!
\貯金の作り方が気になる人はこちらの記事もおすすめ(*´▽`*)/
まとめ:年利3パーセントの難易度は?達成できる投資金融商品は?
年利3%は、資産運用をこれから始める投資初心者にとって目標にしやすい数字です。
実際に私が株式投資や不動産投資をする時も、いちばん最初に目標にした数字は年利3%だったように、いちばん最初に目指す数字としては悪くないと思います。
ただ、リスクをあまりとっておらず、少し時間がもったいないのは事実です。
早く投資や資産運用に慣れて、自分のリスク許容度に合った割合で資産を拡大できるように調整していきましょう。
年利3パーセントで資産を増やす時に使える金融商品は、以下のとおり。
それでは今日もまめまめたのしい一日を。
\貯金の作り方が気になる人はこちらの記事もおすすめ(*´▽`*)/