貯めたい人
資産3000万円に到達するとどんな変化があるの?
精神的な余裕はある?考え方や価値観の違いは?
「自分のちからで資産を作ろう」
そう決意した人が、いちばん最初に変化を感じるのが資産3000万円の壁だといわれています。
私自身が資産3000万円に到達したのは、37歳のとき。
貯金ほぼゼロだった30歳から考えると、約6~7年で3000万円を作った計算になります。
運がよくコツコツ資産を増やせたという気持ちもありますし、逆に意識的にリスクをとることにチャレンジしたわりにあまり資産構築のスピードを上げることができなかったという反省もあります。
でも、資産3000万円に達したころから、微妙な気持ちの変化が芽生えて、次の新しい扉を開くきっかけになったような…そんな感覚がありました。
そこで今回は、資産3000万円を達成して感じた変化を整理してみたいと思います。
▼本記事の内容
資産3000万円に到達するとどんな変化があるの?
精神的な余裕はある?考え方や価値観の違いは?
ご紹介内容はあくまで個人の見解と運用実績であり、正確性や安全性を保障するものではありません。また情報提供のみを目的としており、投資、法務、税務その他のアドバイスを意図しているわけでもありません。当サイトに掲載された内容によって生じた損害等の一切の責任を負いかねますのでご了承ください。詳細はこちら
資産3000万円を達成して感じた変化
資産3000万円を達成して感じた変化は、以下のとおり。
アッパーマス層になる喜びがすごい
自己肯定感が上がる(特に継続力に自信)
実行力アップ!仕事・副業の目標達成率が上がる
自己投資にお金をケチらなくなる(浪費が減り、投資が増える)
資産が増えやすくなる・減りにくくなると体感する
税金やインフレなど他の資産減少リスクが見えてくる
セミリタイア・FIREが夢→現実の目標になる
一つずつ見ていきましょう。
アッパーマス層になる喜びがすごい
資産3000万円を達成して感じた変化の1つめは、思った以上にアッパーマス層になる喜びがすごかったことです。
アッパーマス層とは、世帯の純金融資産の保有額が3000万円以上~5000万円以下の層のこと。
アッパーマス層
=世帯の純金融資産の保有額が3000万円以上~5000万円以下の層
野村総合研究所が、純金融資産保有額の階層別にみた保有資産規模と世帯数をピラミッド型にして、日本人の保有資産のリアルを発表したデータが有名です。
階層 | 純金融資産保有額 |
---|---|
超富裕層 | 5億円以上 |
富裕層 | 1億円以上5億円未満 |
準富裕層 | 5,000万円以上1億円未満 |
アッパーマス層 | 3,000万円以上5,000未満 |
マス層 | 3,000万円未満 |
下から2番目の層です。割合はこんな感じ!
階層 | 世帯数 | 割合 |
---|---|---|
超富裕層 | 9.0万世帯 | 0.16% |
富裕層 | 139.5万世帯 | 2.57% |
準富裕層 | 325.4万世帯 | 6.01% |
アッパーマス層 | 726.3万世帯 | 13.4% |
マス層 | 4213.2万世帯 | 77.8% |
2021年版のデータによると、アッパーマス層は726.3万世帯で、全体の13.4%になります。
マス層家庭に生まれた私は、37歳のこの時まで一度もこの資産ピラミッドの次の階層に上ったことがありませんでした。
だから、本当に登れるものなのか半信半疑のまま、でも、なんとなく危機感を抱えながら、節約や投資、副業をしていたところがありました。
お金の話ってやっぱりとてもしずらかったので、親にも友達にも一言も相談したことはなかったし、親にはいつも「なんでそんなにがんばるの?」と不思議がられていたし。
もちろん自分でいろいろ調べていくうちに同じような目標を持ってコツコツ資産運用している人に会うことはあったけど、逆に自分で目標を立てられる人達は、そんなに詳細な相談をしあったりしないので、「がんばろうね」と表面的に応援するぐらいで、このままいけば資産3000万円に到達できるという確信はぜんぜん持てていませんでした。
さらに言えば当時はまだNISA制度もなかったので、「投資」が本当に資産運用にとって大事なことなのかも確信は持てていませんでした。
「投資」という言葉を出して「変わり者」扱いを受けてしまうこともあったので、とりあえずあんまり言わないほうがいいんだなと思いながら、確信が持てないまま走り続けていました。
今思うと確かに全体の約8割(77.8%)はマス層で、そこに違和感を持つ人もあまりいない環境にいたのに、ココから出たほうがいいという危機感だけで忙しくしてる私は、やっぱり変だったのかもしれません。笑
でも、資産3000万円に達し、アッパーマス層になれたことで、急にさーっともやが晴れて、「あ、やり方あってたんだ」と感動したことを覚えています。
私の場合は、資産3000万円という数字にはそんなに意味がなくて、精神的な余裕が生まれたとか、これからは何かあってもどうにかなるぞと思えたとか、そんなことは一切なく、ただ、「よし、合ってた!このまま進もう!」と思う気持ちのほうが強かったように記憶しています。
自己肯定感が上がる(特に継続力に自信)
資産3000万円を達成して感じた変化の2つめは、自己肯定感が上がったことです。
自己肯定感とは、ありのままの自分を肯定する感覚のこと。
自己肯定感=ありのままの自分を肯定する感覚
自己肯定感を上げる方法にはいろんなものがあると思うけど、中でも「小さい成功体験を積み重ねる」ことがとても大事。
そして意外かもしれませんが、資産3000万円を達成するためには、小さい成功体験を積み重ね続けることが必要で、資産運用を継続すると、自然にその成功体験を手に入れることができます。
仮説検証すべきこと:
➀何をすれば資産が増やせるのか
➁何をしなれば資産が増やせるのか
何をすれば資産が増やせるのか、もしくは何をしなければ資産が増やせるのかを考えながら仮説をたてて検証をすることの繰り返し。
上手くいけばそのまま続ければいいだけだし、逆に続けないとわからないことも多いので、継続力もつく。さらにほころびを見つけたら、仮説を立てて、また検証。
そんな資産運用に向き合うことで、わたしは資産3000万円を達成し、同時に自分の仮説検証力レベルが上がって、より短時間で正解に近づくことができるようになりました。
実行力アップ!仕事・副業の目標達成率が上がる
資産3000万円を達成して感じた変化の3つめは、仕事・副業の目標達成率が上がったことです。
資産運用のおかげで、仮説検証のPDCAサイクルを爆速で回せるようになった私は、もちろん自分の仮説に自信があるので、仕事や副業でもその力をいかんなく発揮できるようになります。
資産運用で資産3000万円を達成する前の私は、「もしかしたら私の仮説、間違っているかも…」とか、「いやこれは私の勘違いや思い上がりで、一般ユーザーの気持ちがわかっていない気がする…」とか、自分の仮説に自分自身でネガティブな反論をしてしまっていました。
でも、資産3000万円を達成してからは、自分の仮説に自信があるので、基本はポジティブ。
「まぁ、間違ってても良くないケースのデータが取れればいいか!どっちにころんでも大成功じゃん?」ぐらいのテンションで、気軽に挑戦できるようになります。
この考え方の変化は、想像よりもかなり大きなものでした!
具体的な変化としては、お仕事の幅がかなり広がりました。
これまでは個人で依頼されたことだけをしていた副業も、個人でクラウドファンディングに挑戦し、新しい出会いに繋げたり、テレビや経済新聞などの取材を受けたり、企業や団体とのコラボ事業を立ち上げることができたりと、明らかにもらえるお仕事の範囲が広くなり、やってみたいことも増えました。
会社員としてのお仕事でも、同じです。
ほとんどのサラリーマンは、お金を稼ぐために働いています。
イヤな上司の理不尽なリクエストや、本来の事業目的に沿わない命令などがあっても、お金のために飲み込まないといけないケースもあるでしょう。
でも、「いざとなれば手元の資金だけで、約10年は生活できる。」と思えば、気が楽です。
自分の主張を堂々と相手に伝え、特に誰かに頼らなくても、自ら企業売上を伸ばすことに貢献しやすい環境づくりができるようになりました。
このころから自分自身のスキルや市場価値を高めたいという欲が、さらに強くなってきたように思います。
自己投資にお金をケチらなくなる(浪費が減り、投資が増える)
資産3000万円を達成して感じた変化の4つめは、自己投資にお金をケチらなくなったことです。
正直、資産3000万円を達成したからといって、少し家賃の高い家に引っ越したり、食費予算を上げるなどの生活コストを変更することはありませんでした。
なぜなら、資産3000万円を作る過程で、支出には3つの種類があることを自然に学んでいたからです。
浪費5%=生活に必要ない支出(ギャンブル、贅沢な過剰消費、衝動買いなど)
消費70%=生活に必要な支出(家賃、食費、水道光熱費、交通通信費など)
投資25%=将来につながる支出(長期リターン投資、スキルアップなどの自己投資など)
一般的には消費70%、浪費5%、投資25%程度に抑えるとよいとされています。
前述した家賃や食費は、このうち「消費」に該当します。
消費はケチっていい支出、逆に未来を作るための投資はケチってはいけません。
そして浪費。わたしは浪費は極力0%にすることを目標にしています。
浪費の概念はとても曖昧。
「贅沢な過剰消費」と言ったところで、その基準は個々によって違います。
例えば旅行。
旅行は「贅沢な過剰消費」ととらえられてしまうこともありますが、実際に新しい経験をすることによる学びも大きく、人によってはリラックスすることで将来の心の健康が取り戻せる可能性も。
大事なのは、自分の中でその支出にどんな意味と目的があるか考えることです。
目的のない過剰な消費は浪費なので0%に抑えて正解。消費は多少ケチって、投資に回すのが私の基本スタンスです。
浪費0%
消費60%
投資40%
実際に資産3000万円を達成したころからいろんな勉強会やオンラインサロンに参加したり、書籍の購入は無制限にお金を使ってよいというルールを課すようになりました。
【ケチらなくなった自己投資例】
書籍:値段は気にしないで、気になったら購入
オンラインサロン(サブスク):値段は気にしないで、学びがあれば参加
予防医療検査(遺伝子検査、アレルギー検査等):将来の医療費を節約できる可能性があれば購入
特に知識系と健康・美容系は、本当にケチらなくなったかも…。
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資産が増えやすくなる・減りにくくなると体感する
資産3000万円を達成して感じた変化の5つめは、資産が増えやすくなる・減りにくくなると体感したことです。
もちろん最初の500万円や1000万円が貯金できた段階でも、「私スゴイ!やればできる!」ぐらいの感覚はありました。
でも、同時に「1000万円なんて、一瞬で消えちゃう可能性もある」っていう気持ちが常に心のどこかを支配します。
高校生の時、大学に行って留学もしたいと思ってとりあえず目標にした400万円。
20代後半で婚約者にとられてしまった200万円。
1000万円なんて、株式投資で暴落を経験したら一気に半分になるし、これまでに使ってきた(とられてきた?)お金と大差ない…そんな想像をしていました。
でも、資産3000万円を超えると、ちょっと感覚が違ってきます。
まず、やるかやらないかは別として、資産規模的に分散投資が可能になります。
株、債券、不動産に資産を分けて持っておくことができるため、資産が一気に全部なくなるケースは少なくなります。
さらにお金がお金を生み始めることを経験できるのも、資産3000万円ぐらいからだと思います。
毎月ではありませんが、サラリーマンの月給よりも投資で得た利益のほうが多くなるタイミングがちょこちょこではじめます。
例えば、資産3000万円をすべて米国株インデックス(S&P500)に投資すると仮定してみましょう。
2024年2月23日現在のS&P500の1年のリターンは、26.83%です。
NISA口座ではなく特定口座だったとしても、年間約640万円の利益になります。
3000万円×26.83%=約805万円
約805万円‐税金(約20%)=約640万円
国税庁のホームページによると、1年を通じて勤務した給与所得者の1人当たりの平均給与は461万円(男性567万円、女性280万円)です。
給与所得者の1人当たりの平均給与:461万円
給与所得者の1人当たりの平均給与(男性):567万円
給与所得者の1人当たりの平均給与(女性):280万円
引用:平均給与|国税庁
単純計算でも約180万円分、自分の労働よりもお金の労働のほうが効率的であることがわかります。
約640万円‐461万円=約180万円
かなしいかな、自分よりお金のほうが働き者であることに気が付きます。フランスの経済学者「トマ・ピケティ」の法則です。
r>g=資本の投資収益率は、賃金の成長率より、常に高い
もちろんここ数か月は、市場環境が良すぎるので、これが続くわけではありません。
市場環境による資産の増減も経験するので、精神的余裕が生まれるほどではありませんが、「あれ、結構資産が増えやすくなってきたような気がする…」と最初に思えるのが、この資産3000万円なのです。
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税金やインフレなど他の資産減少リスクが見えてくる
資産3000万円を達成して感じた変化の5つめは、税金やインフレなど他の資産減少リスクが見えてくることです。
お金持ちはよく「税金が高い」と言います。
これは、お金持ちほど自分で事業を行っていたり、投資をする中で、利益を得ているからです。
お金持ちが口にする「税金」とは「所得税」「法人税」「相続税」などのこと。
資産運用をする上で利益が出てくると所得税の大きさに驚く瞬間があります。
その一番最初の気づきが、私の場合は資産3000万円でした。
資産構築の一番最初の段階では、投資よりも節約のほうが重要です。
節約段階で気になる税金と言えば、消費税くらい。
だから資産が1000万円ぐらいの時は、「税金が高い」という言葉が言うほどリアルではありませんでした。
でも、資産が3000万円を超えてくると話は別。前述した米国株インデックス(S&P500)に投資したケースのシミュレーションでも、非課税投資枠のNISA口座で運用する場合と、通常投資枠の特別口座で運用する場合では手取りが全く異なってくるのです。
【NISA口座で運用する場合(非課税口座)】
3000万円×26.83%=約805万円
【特別口座で運用する場合(課税口座)】
3000万円×26.83%=約805万円
約805万円‐税金(約20%)=約640万円
資産3000万円を達成しても精神的余裕が生まれにくいのは、意外と税金が高くて利益が少ないことに気が付くからかもしれません。
他にも、資産があるがゆえの資産減少リスクが気になり始めます。
例えば、インフレリスク。
インフレリスク
=預金利率などよりも物価上昇率が高い場合において、資産価値が目減りする可能性のこと
資産がない場合には気になりませんが、資産が増えてくると心配になるリスクのひとつです。
インフレに強いのは、株式、不動産、コモディティ(金など)で特に物そのものに投資する資産は強いと言われています。
逆に弱い資産は現金です。
現金で資産を持つリスクが気になり始めるのも、資産3000万円ぐらいからなのかなと思います。資産3000万円ぐらいから不動産やその他の事業・副業の大切さを感じ始める人も多くなるよね…!
セミリタイア・FIREが夢→現実の目標になる
資産3000万円を達成して感じた変化の6つめは、セミリタイア・FIREが夢ではなく、現実の目標になることです。
FIREとは、年間支出の25倍の資金を4%の利回りが期待できる運用先で運用し、その利益で生活するライフスタイルのこと。
FIRE(Financial Independence, Retire Early)
=年間支出の25倍の資金を4%の利回りが期待できる運用先で運用し、その利益で生活するライフスタイルのこと
一般的なFIREの考え方に基づき、4%の利回りで運用できることを前提とすると、年間支出は120万円になります。
年間支出の25倍:3000万円
年間支出:120万円
月間支出:10万円
生活費を毎月10万円に抑えることができるなら、理論上は資産3000万円でFIREすること自体は可能です。
ただし、毎月10万円はそんなに精神的余裕が得られる金額ではありません。
家計調査によると、一人暮らしの1か月の平均消費額は、約24万円です。
ひとり暮らしの人が資産3000万円を持っている場合、働かなくても約10年は暮らすことが可能です。
1か月の平均消費額:244,231円/月
うーん…やっぱり何かしらの別の資産がないと難しい金額ですね。
残念ながら、わたしは資産3000万円を達成してアッパーマス層になったからと言って、いきなりセミリタイアしよう!とは思いませんでした。
もちろん、同じ資産3000万円達成者の中には、セミリタイアやサイドFIRE生活を始める人もいます。
田舎暮らし・地方移住者だったり、すでに持ち家や親の財産等頼れる資産が別にあったり、何らかの条件で公的資金が使えたり、何らかの理由で使用する生活費が少なかったり、目標とするライフスタイルに必要な資金が少ない場合は、それも不可能ではないのだと思います。
でも、わたしは基本的には自分で作ってきた資産以外の資産はなく、ライフスタイルも「一切の我慢をせずに自分らしい暮らしができる状態」を目標としている身。
資産3000万円は、精神的余裕を持ちながらセミリタイア・FIREを達成するにはほど遠い金額です。
でも、同時に資産3000万円は、セミリタイア・FIREに向けた大きな第一歩でもあります。
これまでは「ふーん、そういうライフスタイルがあるんだー。いいなー」ぐらいだった気持ちが、「このまま資産運用を続けたら、●年後にはできそうかも…」という現実的な目標に変わり始めます。
さらに言えば資産3000万円を達成するころには、また別の資産運用の壁も感じ始めます。
税金やインフレ、暴落リスクなどが身近になるので、現実的に資産運用や投資を続けることの難しさも感じ始めます。
周りではビットコインや草コイン投資で一瞬で億り人になった資産家や、プロの投資家の個別株投資で莫大な資産を築いたニュースを見てすごいなぁと思いますが、それがかなりレアなケースであり、時代がずれたときに再現性があるかと言えば、なかなか難しいということも理解できるようになります。
そういう意味では、資産3000万円が貯められた自分は、時代的にとても運がよかったこともあると同時に、これからもリスク分散をしながら、ちゃんとリスクをとっていくことが大事であることに気がつくのです。
結局、本気でセミリタイア・FIREを達成するなら、コツコツ運用をなるべく長く続けることが大事なんだなと体感するのです。
結論:資産3000万円を達成しても精神的余裕は得られない
資産3000万円を達成したら精神的に余裕が生まれるのか、時折話題になります。
結論から言うと、資産3000万円を達成しただけでは精神的余裕が得られたとは言えません。
でも、私の場合、心の状態や生活が大きく変化し始めたのは確かです。
精神的余裕がある優雅な配当金生活はできない
現実的に考えてまだ守りの資産を作る段階ではない
結果…家賃や食費などの予算や節約マインドは変わらない
一つずつ見ていきましょう。
精神的余裕がある優雅な配当金生活はできない
「精神的余裕」の定義は難しいですが、それが「お金のことで悩まなくなる」ということであれば、そうならなかったというのが実際のところです。
というのも、資産3000万円では金銭面で精神的な余裕が得られるほどの配当金を得ることはできません。
2023年12月の東証プライムの平均利回りは、2.21%(※)です。
3000万円×2.21%=約66万円
約66万円/12か月=約5.5万円/月
資産3000万円の場合、毎月5万円程度のお小遣いを得ることはできたとしても、それだけで生活できるほどの配当金が手に入るわけではありません。
毎月5万円程度生活費が足りない人が配当金収入によって、若干の精神的余裕が得られる…みたいなことはあるかもしれませんが、そんなぎりぎりの生活でもない限り、精神的余裕が得られるということはなさそうです。
現実的に考えてまだ守りの資産を作る段階ではない
経済的に精神的余裕を持てるようになるのは、資産形成の時期を経て、資産を守る段階になった時でしょう。
分散投資は投資の基本ではありますが、あまり分散しすぎると資産形成のスピードを落としてしまうため、資産形成中の投資家は、若干リスキーな資産配分にしていることも少なくありません。
資産3000万円の段階で、まだまだ最終目標までの差が大きい場合はまだまだリスクをとっていく必要があると考える人は多いでしょう。
精神的余裕をもって分散投資に力を入れることができる人は少ないように思います。
わたしもまだまだ資産形成の段階なので、米国株式割合をかなり多くしちゃってます。
結果…家賃や食費などの予算や節約マインドは変わらない
資産3000万円からもっと資産を増やしていきたいなら、入金力を増やしていく必要があります。
そのため、まだ先の目標があるのなら、ここで家賃や食費を上げてしまうのはもったいないと言わざるを得ません。
せっかく節約が習慣化できたなら、ここからが本番くらいの認識でいたほうがいいと思う…!
生活レベルは一度上げてしまうと、戻すのが難しく、一瞬で資産は溶けていきます。
大事なお金を溶かさないためには、コツコツ運用を継続し、さらに入金力を増やすことに時間を使いましょう。
ここからは資産3000万円を目指す方に向けて参考になりそうなデータやイメージを整理してお伝えします。
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資産3000万円を達成するまで
資産3000万円を達成するまでにかかった期間とやったことを整理すると、以下のとおり。
資産3000万円を達成するまでの期間
資産3000万円を達成するまでにやったこと
整理してみましょう。
資産3000万円を達成するまでの期間
資産ゼロから3000万円に達成するまでにかかった期間は、約7年です。
振り返ってみると、約37歳の時に達成しています…。
20代は海外生活などをしていて、まったく資産運用に興味がなく、自分的には資産運用を始めたのが遅かった印象があったので、そんなに早くはないかも…と思っていました。
でも、知るぽるとの家計の金融行動に関する世論調査[総世帯](令和4年)によれば、年代別の貯金3000万円の割合は40歳以下が約8%なので、そんなに遅くもないかもしれません。
年齢 | 割合 |
---|---|
20歳代 | 0.7% |
30歳代 | 2.4% |
40歳代 | 5.2% |
50歳代 | 10.5% |
60歳代 | 19.2% |
70歳代 | 17.6% |
20代のうちはわたしも全く資産運用せず、経験にお金を使っていたので、今となってはそれで本当によかったと思っています。
おもしろい経験がたくさんできました!笑
将来的に精神的余裕を持った生活がしたい人は、30~40代からの資産形成スタートでも、十分に間に合います。
むしろ老婆心ながら勝手に若い人にアドバイスすると…若いうちはむしろ経験にお金を使ったほうが良いと思うぞ。笑
資産3000万円を達成するまでにやったこと
実は資産3000万円に達成するまでは、そこまでがつがつと投資をしていたわけではありません。
節約8割、勉強含めた投資2割ぐらいのバランスで、投資については7年のうちのほとんどが勉強期間だったと言えます。
・とにかく節約(浪費ゼロ、固定費削減など)
・本業の効率化
・企業とのコラボによる事業(副業)開始
・不動産投資の勉強&1室目の購入
・株式投資の勉強&IPO投資開始
・投資信託の積立購入開始
勉強期間が長すぎた…という反省もありますが、そのくらいゆっくりやってきたからこそ、今安定運用ができているような気もするので、良しとします。笑
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資産が3000万円超えたら何年暮らせるの?
私は資産が3000万円超えても生活レベルは全く変えませんでしたが、事実何かしらの問題を抱えてお仕事ができなくなったなどのトラブルがあっても、3000万円があれば一定の対処が可能です。
保険的な意味であれば、精神的余裕は確かに生まれるよね…。
単身世帯の場合
家計調査によると、一人暮らしの1か月の平均消費額は、約24万円です。
ひとり暮らしの人が資産3000万円を持っている場合、働かなくても約10年は暮らすことが可能です。
1か月の平均消費額:244,231円/月
3000万円÷約24万円=125か月(10年4か月)
10年を長いとみるか、短いとみるかは難しいところです…。
2人以上の世帯の場合
家計調査によると、2人以上の世帯の1か月の平均消費額は、約29万円です。
2人以上の世帯の人が資産3000万円を持っている場合、働かなくても約8年6か月は暮らすことが可能です。
1か月の平均消費額:290,865円/月
40歳未満:269,094円
40~49歳:321,269円
50~59歳:359,963円
60~69歳:299,362円
70歳以上:237,203円
3000万円÷約29万円=103か月(8年6か月)
夫婦なら8年…8年なんてあっという間ですよね…。うーん…。
65歳以上の単身無職世帯の場合
家計調査によると、65歳以上の単身無職世帯の1か月の平均消費額は、約14万円です。
65歳以上の単身無職世帯の人が資産3000万円を持っている場合、働かなくても約17年8か月は暮らすことが可能です。
1か月の平均消費額:143,139円/月
3000万円÷約14万円=214か月(17年8か月)
老後なら約20年は持つと考えると…それなりに老後資金の足しにはなりそう…。
65歳以上の夫婦無職世帯の場合
家計調査によると、65歳以上の夫婦無職世帯の1か月の平均消費額は、約23万円です。
65歳以上の夫婦無職世帯の人が資産3000万円を持っている場合、働かなくても約10年8か月は暮らすことが可能です。
1か月の平均消費額:236,696円/月
3000万円÷約23万円=130か月(10年8か月)
老後でも夫婦なら10年しか持ちません…。老後資金としては心細い金額です。
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まとめ:資産3000万円を達成して感じた変化6選!精神的余裕は?
私自身が資産3000万円を達成して感じた変化は、以下のとおり。
アッパーマス層になる喜びがすごい
自己肯定感が上がる(特に継続力に自信)
実行力アップ!仕事・副業の目標達成率が上がる
自己投資にお金をケチらなくなる(浪費が減り、投資が増える)
資産が増えやすくなる・減りにくくなると体感する
税金やインフレなど他の資産減少リスクが見えてくる
セミリタイア・FIREが夢→現実の目標になる
資産3000万円を達成して思ったのは、本当の投資家への道は資産3000万円から始まるということ。
ここまでは正直コツコツと真面目に継続的に節約ができる人なら、そんなに難易度は高くありません。
でも5000万円、1億と資産額を増やすためには、ただ真面目にコツコツ節約してもなかなか資産が増えにくい段階が来ます。
私の場合は、資産3000万円までの道のりでそのことを体感し、そこから徐々に投資家マインドを育てていったような感覚があります。
まだ資産3000万円に到達していない人は、まずは真面目にコツコツ節約し、入金力を高めるべく転職や副業に挑戦するのがおすすめです。
それでは今日もまめまめたのしい一日を。
\まずは1000万円から貯めたいという人には、この記事がおすすめ(*´▽`*)/