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「一人暮らしの電気代、いったいどのくらいが普通なんだろう?」
そう思ったことはありませんか?
実はわたし、自分が気がつかないうちに電気代が2倍に跳ね上がってしまって、原因がわからずに悩んでいたことがあるんです。
「いまこそ電気代節約の時だ!」と思ったわたしは、電力会社を変更し、電力使用量を調べ、見事電気代を半分に減らすことができました。
今回は
・一人暮らしの電気代・使用量の平均は?
・一人暮らしの電気代、突然高くなる原因は?
・一人暮らしの電気代を節約するたった1つのコツ
についてまとめてみたいと思います。
一人暮らしの電気代平均は?
総務省が毎年発表している2020年の家計調査家計収支編(単身世帯)では、一人暮らしの電気代の月額平均は、5,791円となっています。
昨年からの増減率としては約5%増えていますが、できればここはしっかり抑えていきたい出費です。
値段:5,791円
構成比:3.8%
前年からの実質増減率:5.3%
参考:家計調査 家計収支編 単身世帯 |政府統計の総合窓口(e-Stat)
これを年間の電気代にするために、12か月分をかけるとなんと年間電気代は約7万円!
5,791円×12か月=69,492円
これは小さい出費とは言えないですよね…。
もちろん家族がいる方は家自体が大きいので、もっと電気代が多くかかると思いますし、それぞれの生活上の事情があって節約しにくいこともありそうですが、一人暮らしなら電気の使い方を見直せば、ある程度の節約はできそうです。
一人暮らしの電気代の内訳は?
電気代の内訳は、以下の4つです。
①基本料金
②使用電気量料金
③燃料費調整額
④再生可能エネルギー発電促進課金
これらをひとつひとつみていきましょう。
電気代内訳① 基本料金
基本料金は、電気を使っても使わなくても、毎月同じ金額が請求される「固定費」です。
電気を安定して各家庭に届けるためには、電気設備とそれらの管理のための人件費や機材費等が必要です。基本料金はそれらの維持のために使われる金額です。
1家庭あたりの基本料金の決め方は、地域の電力会社や契約内容でかなりことなりますが、いちばん多いのはアンペア数(基本的に使用する電気の契約容量)によって決まる「アンペア制」です。
アンペア制
=基本的に使用する電気の契約容量(アンペア)によって基本料金が決まる
=東京電力などが採用
アンペア数は、「10A」「15A」「20A」「30A」「40A」「50A」「60A」などに分かれていて、数字が大きくなるほど高くなります。
10Aは数百円~60Aは2000円前後が普通です。
また、地域によっては、アンペアに関係なく料金が決まる「最低料金制」をとっているところもあります。
最低料金制
=電気使用量に応じて一定のルールを設けた上で基本料金が決まる
=関西電力などが採用
例えば最低料金制をとっている関西電力では、「1契約につき、最初の15kWhまで341.01円」などのルールを設け、このルールに従って基本料金が請求されます。
一部の電力会社では、基本料金をゼロにしてその分を使用電気量の料金に混ぜて請求する場合もあります。でも、基本料金がないっていうことはありえません。どこかの料金と一緒に、必ず固定費として請求されてるお金だよ。
電気代内訳② 使用電気量料金
使用電気量料金は、電気メーターで集計した使用電力量によって計算された金額が請求される「変動費」です。
電力会社の多くは、使用電力量を3つの段階に分ける「三段階料金」システムを採用しています。
電力会社によって区切るkWh数は変わりますが、例えばこのような段階です。
第1段階料金:0kWh~120kWh
第2段階料金:120kWh~300kWh
第3段階料金:300kWh以上
第1段階料金がいちばん単価が安く、第3段階料金がいちばん単価高いのが普通です。
電気は一般的な暮らしを維持するために欠かせないエネルギーです。お金がなくても最低限の生活水準を維持するための電気は使用できるように、使用量が少ないほうが単価が安くなっています。
また、省エネの観点からも、国民が電力の節約を進んでしてくれるようにという意味もあるようです。
いちお貧乏な人でも生きるのに困らないようなしくみになっているんですね。小さいころ貧乏だったので、電気とまったことも実はある…けど、その点は良かったわぁ…(*´▽`*)
電気代内訳③ 燃料費調整額
燃料費調整額は、電気をつくる燃料の価格変動を調整するための費用で、通常は使用電気量料金にあらかじめ含まれています。
電気代内訳④ 再生可能エネルギー発電促進課金
再生可能エネルギー発電促進課金は、「再生可能エネルギーの固定価格買取制度」により、電力会社が再生可能エネルギーを買取る時に必要になった費用の一部を消費者が負担するものです。
再生可能エネルギーの固定価格買取制度
=今はまだコストが高い再生可能エネルギーの発展のために、再生可能エネルギーを電力会社が一定価格で一定期間買い取ることを国が約束した制度
再生可能エネルギーとは、太陽光発電や風力発電、水力発電、地熱発電、バイオマス発電などで作られたエネルギーを指しますが、まだエネルギーを作り維持するためのコストが高くて、そのままでは発展しずらいという問題があります。
この問題を解決するために、電力会社が買い取るというルールを設け、その一部を消費者が負担することになっています。
再生可能エネルギーが普及すれば、日本のエネルギー自給率が向上します。価格変動の大きい化石燃料に依存しなくても暮らしていけるようになるので、結果的に電気代は抑えられ、国民みんなにメリットがあると考えられています。
再エネ賦課金の単価は、全国一律の単価になるように設定されているので、節約できる箇所ではありません。
電気代の計算式まとめ
これらの内訳要素をすべて含んだのが電気代の計算式です。
電気代=基本料金+使用電気量料金(※)+再生可能エネルギー発電促進賦課金(※)
※使用電気量料金=使用電気量料金単価×使用量±燃料費調整単価×使用量
※再生可能エネルギー発電促進賦課金=再生可能エネルギー発電促進賦課金単価×使用量
もし「電気代が突然高くなった」と思ったら、国の制度が大きく変わらない限りは、原因は変動費である「使用電気量料金」の変動であることがわかります。
一人暮らしの電気代が高いのはなぜ?
一人暮らしの場合に、「今月から急に電気代が高くなった」と感じたら、「使用電気量料金」の見直しが必要です。(※そのほかは、固定費と調整が難しい変動費しかない)
その見直しの際に注目したい電気代値上がりの理由をいくつかご紹介します。
理由① 夏と冬は電気代が高い
電気代は、夏と冬は高くなります。
一般的に1年でいちばん電気代が高くなるのは、暖房器具を多く使う冬です。
総務省が毎年発表している2020年の家計調査でもその傾向は顕著で、わかりやすく冬の1~3月期の電気代は上がります。
【2020年の平均電気代(全世帯)】
1~3月期:10,669円
4~6月期:8,975円
7~9月期:8,247円
10~12月期:7,917円
参考:家計調査 家計収支編 単身世帯 |政府統計の総合窓口(e-Stat)
一人暮らしの場合に、「今月から急に電気代が高くなった」と感じたら、もしかしたら冬に差しかかっただけかもしれません。
理由② 地方は電気代が高い
電気代は地域によって高くなります。
この理由はいくつかあります。そもそも地域ごとの電力会社の値段設定はバラバラです。
そして、家の広さも違います。広ければ広いほど、電気代は多くかかります。また、季節差とも関連しますが、平均気温が低い地域の電気代のほうが高くなる傾向にあります。
【2019年の各地方の平均電気代(全世帯)】
北海道地方:9,557円
東北地方:10,491円
関東地方:8,733円
北陸地方:11,499円
東海地方:9,540円
近畿地方:8,566円
中国地方:9,308円
四国地方:10,274円
九州地方:8,375円
沖縄地方:8,340円
参考:家計調査 家計収支編 単身世帯 |政府統計の総合窓口(e-Stat)
一人暮らしで寒い地域に引っ越しをしたら、「今月から急に電気代が高くなった」と感じるかもしれません。
理由③ オール電化は電気代が高い
電気代は家のエネルギーシステムによって高くなります。
例えば、オール電化です。
オール電化
=IHヒーターやエコキュートなど、電気を使用する機器を導入し、暮らしに必要なエネルギーを全て電気によってまかなうシステムを備えた住宅のこと
オール電化の場合は、これまでガスを使っていた箇所をすべて電気で賄っているので、もちろん電気代が上がります。月額平均10000万円以上というのはオール電化の場合は、あたりまえです。
一人暮らしでオール電化のおうちに引っ越しをしたら、「今月から急に電気代が高くなった」と感じるかもしれません。
理由④ 一人暮らしの電化製品は電気代が高い
電気代は使用する電化製品によって高くなります。
一人暮らしでも、核家族でも、人が暮らしていく中で必ず必要になる電化製品があります。
例えば、室内の証明器具や冷蔵庫、エアコンなど。これらの基礎的な電化製品は、電気使用量が高くなりがちです。
経済産業省資源エネルギー庁が発表した「家庭における消費電力量のウエイト比較」によると、家電が電気を消費する割合がいちばん大きい家電製品は、冷蔵庫、そして2位が照明器具でした。
【家庭における電力使用量の多い電化製品TOP5】
電気冷蔵庫:14.2%
照明器具:13.4%
テレビ:8.9%
エアコン:7.4%
電気便座:5.4%
※参考:資源エネルギー庁「家庭における消費電力量のウエイト比較」
https://www.enecho.meti.go.jp/category/saving_and_new/saving/general/replacement/electric_power/
一人暮らしは家が小さくなるので、電気代も安くなると思いがちです。しかし、電気代がかかる家電は 核家族世帯と同じなので、電気代自体はそこまで変わらないということもありえます。
一人暮らしの場合、電化製品を買い替えたり、増やしたり、使用頻度が増えたりすると「今月から急に電気代が高くなった」と感じるかもしれません。
公開!実際に一人暮らしで行った電気代節約法(実データ付き)
2021年の4~5月にかけて、それまで多くても5000円以下だった電気代がなんと10,000円近くになっていることに気がつきました。
倍!?なんで?!冬ならまだしも…とはいえ、わたし冬でも10,000円になった経験がなくて。なんか変だなと思ったんです。
季節要素はないし、引っ越してもいない…なにか変なトラブルにでも巻き込まれているのでは?と不安になったわたし。
いちばん最初に思いついたのは、電力会社を変えてみることでした。でも、正直基本料金や使用電気量料金の差はそんなに大きくなさそうです。何年も使っている有名な電力会社なので、何か急に制度が変わったとも考えにくい…。
そんな中、いろいろ調べてみると、電気代自体はそんなに変化がなくても、自分で毎日の電力の使用実績がグラフでわかるという会社を発見。
思い切って、自分の電気代・電気使用量調査のために、電力会社を乗り換えてみることにしました。
【公開】一人暮らしの電気代グラフデータ ~枝豆の場合~
新しい電力会社のホームページで、自分の毎月の電気使用量を早速チェックしてみました。
すると、なんと通常時の2倍になっているではないですか。
えーーーーーなにこれなにこれ?えええええ。
その時の1日あたりの使用電力のグラフと数値は、こちらです。
通常、わたしの一人暮らしの使用電力は、とても寒い日や暑い日をのぞけば、だいたい1日3kWh代です。しかし4月から5月にかけて、わたしの一人暮らしの使用電力は、2倍の1日6kWh代に増えていました。そして電気使用量がわかる電力会社に変更したことによってわかったのが、こちら。
明らかに電気使用量が増えているのは夜間!
そうなんです。昼間はほぼ変わっていません。
一人暮らしの電気代を2倍に押し上げた原因 ~枝豆の場合~
ありがたいのはこのデータ、細かい時間別の使用量も出せるので、夜間の電気使用量が多い時間帯に使っている電化製品を、ひとつひとつ確認してみました。
そしたらなんと、電気代を2倍にしていたのは、厳密に言うと電化製品ではなかったんです。
問題は…
浴室乾燥機!!
寝ている間の浴室!!!!ぜんぜん気にしてなかった…ズボラが故のミスww
実はお風呂に入った後に、浴室乾燥を30分だけかけるのだけど、その設定がなぜか間違っていて、寝ている間ずっと乾燥させている設定になっていました。朝には止まっているので気がつかなかったのです。
一人暮らしの電気代を節約するたった1つのコツ ~枝豆の場合~
わたしが思う一人暮らしの電気代を節約するたった1つのコツ、それは…
電気使用量を見える化すること
です。
あくまでわたしの場合ですが、電気使用量を時間ごとに細かくチェックしてはじめて、電気代が大きくかかっている原因を突き止めることができました。
どこにどれだけ電気代がかかっているかわかると、自然とそれを使う時は注意するようになります。(今では浴室乾燥機を気軽に使わなくなりました。笑)
逆にあんまり変化がないんだなぁと思ったのは、ドライヤーなどの小物。結構電気代を使っていると聞いたことがあったので、すごく節約していたつもりだったけど、ほぼ意味なし。
それよりも浴室乾燥機を数分減らすほうが大事なことがわかりました。
現状を見える化して、原因を分析し、目標到達率をあげることは、不動産投資や株式投資だけじゃなく、電気代の節約にも大事なんだなぁと感じた経験でした。
まとめ ~一人暮らしの電気代・使用量の平均~
一人暮らしの電気代の月額平均は、5,791円です。
それよりも大幅に高い金額がかかっている時は、電気代を節約することができるかもしれません。
もちろん、季節要因、地域要因は大きいですが、そこは変えられないので、いったんそのままに、変更可能な部分の見直しをしましょう。
例えば、電気冷蔵庫、照明器具、テレビ、エアコン、電気便座は使用電力量の大きい家電製品です。
また突然電気代が上がった時は、各種電化製品の基本設定が変わってしまった可能性もあります。定期的な電化製品の設定の見直しは大切です。
原因がわからない時は、現状を見える化するために電力会社を変更してみるのもよいかもしれません。
参考にしてみてね。