
「2022年はアメリカで中間選挙があるから、米国株は上がらない」って聞いたんだけど、なにそれ?関係あるの??
わかります、わたしも最初にこの話を聞いたとき、「へ?」と思ってしまったことを覚えています。
株式市場において、意外とプロの投資家の方も気にされている「アノマリー」。「アノマリー投資」という言葉もあるほどですから、知っておいて損はないハズ。
本当に根拠があるのか、それともただのウワサなのか…新米投資家には難しいことも多いので、今回はよく言われる投資や株のアノマリーについてまとめてみました。
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・アノマリーとは?
・株の月別アノマリーをチェックしよう
それでは、いっしょに見ていきましょう。
アノマリーとは?
まずは、「アノマリー」という言葉について、整理してみましょう。
アノマリーは、英語で「anomaly」と書きます。
アノマリー(anomaly)
=変則、異常、特異、異様なようす
=投資や株式市場においては「合理的な説明ができない現象」のことをさす
アノマリー(anomaly)は、「ちょっと変な規則性」「論理的ではない経験則」などを指す言葉です。
投資や株式市場では、合理的・論理的な説明はできないものの、経験に基づいて考えると規則性があるように思われる特殊な季節性の経験則のことを指します。

「いつもこうなるよね」ってプロの投資家の方たちが思う、「季節性のあるある」がたくさんあるんだって。それが都市伝説のように受け継がれています。たくさん経験した投資家が感じる勘のようなものから始まってはいるものの、複数の人達が同じことを感じているとなれば、無視できませんよね。
通常株価は、売上高や利益といった業績に基づいて、株式市場の合理的な需給関係によって設定されます。
でも、経済的な合理性や株式市場の需給関係では説明しきれない株価の変化があることも少なくありません。これを「アノマリー」と言います。
アノマリーで株式市場の空気が読める?!
株式投資をしていると、株価は、経済的な合理性だけでは決まらないことを実感します。
なぜなら、株価を動かしているのは「投資家=人」だからです。
機械的に「業績が●●なら株を買う・売る」と決めて、ロボットが売り買いをしていたら、おそらく「アノマリー」はそこまで強く市場を揺るがすことはないでしょう。
やっぱりあくまで人が動かしている以上、季節性のあるあるやジンクスみたいなものは存在します。
ということは、株式投資をするならプロの投資家たちの「空気を読む」ことも重要だということです。

業績とか金利はもちろん大事なのだけど、その業績とか金利の動きを踏まえて、投資家たちがどう動くか?までを予想しないといけないので株って難しいんですよね…(´;ω;`)
そういう意味では、毎年月別に起こりやすいアノマリーをチェックしておくと、プロの投資家たちの空気が読みやすくなるのでおすすめです。
アノマリー投資とは?
株式相場のアノマリーは、きちんと研究している人がいます。
有名なのはジェフリー・ハーシュさんです。相場のサイクルや季節性に関して50年にわたって研究を行ってきた方で、アノマリーを意識して投資することを「アノマリー投資」と名付け、本も出版されています。
「アノマリーは論理的じゃない!」と思って無視すると、いろんな季節性の株価の動きのヒントを逃すことになるかもしれません。

わたしも最初は「えー根拠ないんでしょ?」って思っていたけど、実際にアノマリーの通りになる株式相場を見て、意識するようになりました。笑 たぶんアノマリーのとおりにならないなら、それ以上の特別な何かがあるってことなんですよね。
例えば、2021年は大統領選挙の翌年でアノマリー投資で言うと、あまりパフォーマンスはよくないハズの年ですが、絶対にわたしたちが予想できない「コロナショック」によって相場は大きく変わりました。
予想できないアクシデントは、これからもたくさんあるとは思いますが、ベースとなる市場の毛並みを読むつもりで、アノマリーも参考に投資をするとよいかもしれません。
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月別アノマリーをチェック!
それでは早速、1月から順に月別アノマリーを見ていきましょう。
月別アノマリー① 1月効果&バロメーター
「1月はその年のバロメーターになる」とよくいいます。
1月の相場が強いと、その年は株価は上昇しやすく
1月の相場が弱いと、その年は株価が下落しやすい
という意味です。
特に1月の月初(1日-5日)をよく観察しようとする投資家は多いようです。
2022年の1月1日-5日を見てみると、アメリカの参考指数「S&P500」は、3日に4796.56と過去最高値を更新していますが、そのあと大きく下がっていて、若干ボラティリティが高いのが気になります。

ボラティリティのある1年になる…ってことかな?ちょっと怖いんですけど…笑
1月がその年のバロメーターになると言われる理由のひとつに、1月には大きなイベントが多いことが挙げられます。
議会が新たに収集されたり、国や企業が新たな目標を立てたりするので、資金も流入しやすく、株価もどちらかというと上がりやすくなると言われてます。
この1月の株価の上昇のことを「1月効果」と呼びます。
1月効果
=1月は株価が上昇しやすい
特に米国株は、12月のクリスマスシーズンに2週間程度の休暇があります。その休暇の前までにポジションを調整しておいて、その後1月に新たに投資を再開する投資家が多く、1月は比較的株価が上がりやすいのです。
月別アノマリー② 2月の節分天井、3月の彼岸底
2月の「節分天井」、3月の「彼岸底」も有名なアノマリーのひとつです。
1月の株価の上昇の天井は、大体2月の上旬の節分のあたりで落ち着き、そこから少しずつ下がっていって、2月からの決算で判断材料が出ていき、3月の決算前に株価が底値になりやすいと言われています。
年始から4月にかけて、米国株のダウ平均株価やS&P500は上がりやすくなる傾向がありますが、6月前ぐらいには毎年落ち着きます。
月別アノマリー③ 5月のセル・イン・メイ(5月に売れ)
5月の「セル・イン・メイ」は、数あるアノマリーの中でもかなり有名です。
セル・イン・メイ(Sell in May)
=直訳:5月に売れ
5月ごろの高値から、6月にかけて毎年株安になる傾向があるため、「5月中に売っておけ」という意味があります。
5月を天井に6月から株安になる傾向があるので、5月に売り抜けるのがいいという意味です。
6月前に株価が下がる理由は、ヘッジファンドの決算が集中しているからとか、3月決算企業の納税対策が行われるからだとか、いろんなことが言われていますが、それぞれが少しずつ影響しているのだと思われます。
月別アノマリー④ サマーラリー・夏枯れ相場
相場がとても難しくなるのは、なんといっても夏でしょう。
というのも夏は全く正反対の「サマーラリー」と「夏枯れ相場」、両方のアノマリーが同時に存在しています。
サマーラリー
=7月から9月に株価が上昇すること
夏枯れ相場
=7月から9月に株価が下落すること
米国株は比較的「サマーラリー」になることが多く(とはいっても8月は下落することが多い)、日本株は比較的「夏枯れ相場」になりやすいと言われていますが、それも毎年違うので、なかなか予想が難しくなっています。
日本は特に毎年決まった夏休みがあるので、わかりやすく株価の動きが鈍くなり、市場に参加する投資家が減りやすいようです。
月別アノマリー⑤ 9月の暴落からのハロウィン&年末ラリー
1年で最も恐ろしい季節性アノマリーと言えば、9月です。
歴史をひも解けば、9月はアクシデントが起きやすい月で、2008年はリーマンショックによる金融危機、2004年はハイテク株安、2002年は不良債権問題、2001年は9月11日の米同時多発テロで急落など、挙げてみるときりがありません。
コロナショック以降の2020年、2021年をみても、9月はもみ合いや調整が大きい月で、投資家の不安をあおる月になっています。
この不安感が落ち着くのは、10月末のハロウィンです。9月の弱い相場をひきづって10月のもたもたが続き、11月から年末にかけて相場が良くなってくると言われています。
そして12月は株価が高まる傾向にあり、年末ラリーもしくはサンタクロースラリーと呼ばれています。
月別アノマリー以外のその他のアノマリー
月別アノマリー以外にもいくつか有名な株価のジンクスがあります。
そちらもご紹介してみましょう。
米国株アノマリー 米国の中間選挙の年は株価が上がりにくい
特に米国株市場では、アメリカで中間選挙が行われる年は株価が上がりにくいと言われています。

中間選挙が行われる年は、冬季五輪オリンピックが開催される年です。そのため冬季五輪オリンピックが開催される年は株価が上がらないと言われることもありますね。
大統領は次の選挙でも再選を勝ち取るため、まずやらねばならない施策を人気前半で行い、後半で景気改善策を行うことが多くなります。このことから人気の中間あたりに株価が下落し、その後少しずつ回復する傾向が出やすいと言われています。
日本株アノマリー 寅年は株価が上がりにくい
2022年の今年は寅年ですが、実は寅年は株価が上がりにくいというアノマリーがあります。
1950年代から寅年は年間の騰落率がマイナスになりがちで、唯一大きく成長した1986年は、ちょうどバブル景気の入り口となる年でした。
今年2022年もコロナショックのために、単純にアノマリー通りになるとは思えませんが、一般的に寅年は注意が必要そうです。
米国株・日本株共通 月末ドレッシング買い
株式相場には「ドレッシング買い」という言葉があります。
ドレッシング買い
=機関投資家などが、保有資産の評価を上げる目的で買い注文を入れること
=印象をよくするためドレッシング=ドレス(着飾る)する
投資家がドレッシング買いをすればするほど、株価は上がりやすくなるので、月末は全体的に株価が上がりやすいと言われています。
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まとめ~株の月別アノマリーをチェックしよう~
アノマリーは、株式投資をする上で必ずしも意識しないといけないことではありません。
しかし、実際にその傾向に流れる可能性が高いのは事実であり、また、知っておいて損はないジンクスのようなものです。
特に月別アノマリーは毎年のことなので意識しておいて損はありません。
アノマリー① 1月効果&バロメーター
アノマリー② 2月の節分天井、3月の彼岸底
アノマリー③ 5月のセル・イン・メイ(5月に売れ)
アノマリー④ サマーラリー・夏枯れ相場
アノマリー⑤ 9月の暴落からのハロウィン&年末ラリー
参考にしてみてね。
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