
初心者
不動産投資はお金を借りないとできない投資。
やっぱり、不動産投資ローンの金利が今後どうなるかが気になるなぁ。
超低金利の今は、買い時なの?
そんな疑問をお持ちの方、いませんか?
もちろん、未来は、だれにもわかりません。
しかし、不動産投資ローンの金利のしくみやこれまでの推移がわかると、自分なりの今後の金利予測がたてられるかも…?
今回は
・不動産投資ローンとは?
・不動産投資ローンと金利のしくみ
・アメリカの長期金利上昇に対する日本の金利への影響は?【2022年最新版】
についてまとめてみたいと思います。
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不動産投資ローンとは?
不動産投資ローンは、投資用物件・商業用不動産を購入するときにだけ使うことができるローンのことをいいます。
別名「アパートローン」といいます。
不動産投資ローン
=投資用物件・商業用不動産用の投資ローン
=金融機関ごとに審査基準などがある程度決められている
=アパートローンともいう
最大の特徴は、自宅を買う時には使えないこと。
自宅を買う時に使う「住宅ローン」とは異なり、金融機関ごとに不動産投資ローンの金利や条件が細かく決められています。
ポイント① 住宅ローンより審査基準が厳しい
不動産投資ローンは、一般的に住宅ローンより審査基準が厳しくなります。
不動産投資は、投資という「事業」なのでビジネスとして考えられるためです。借主の属性や金融資産はもちろん、仕事先の信用度も大きくローン審査に影響します。
ポイント② 不動産投資ローンの約9割は変動金利
一度購入したらそのまま持ち続けることが多い自宅に比べて、不動産投資物件は、キャピタルゲインを狙っている投資家も多くいます。
すなわち、途中で不動産投資物件を売買する可能性が高いということです。
途中で売買することを考えると、固定金利は収益を下げる要因になりやすく注意が必要です。そういう理由もあって、一般的には不動産ローンは変動金利を選ぶことが多くなると言われています。
固定金利
=一般的に金利が高め
=借入から金利が変わらないので返済計画が立てやすい
=金利の相場が変わっても高い金利のまま返済し続けなくてはならないリスクがある
=繰り上げ返済の時に違約金が発生するリスクがある
変動金利
=一般的に金利が低め
=短期プライムレートの動きによって、5年に1回程度、金利が変動するので、常に返済計画の立て直しが必要
=金利が上昇すると返済額が大きく増えるリスクがある
ポイント③ 金融機関ごとに金利が違う
不動産ローンの金利は、金融機関ごとに大きく異なります。
①メガバンク・都市銀行
三菱東京UFJ銀行、みずほ銀行、三井住友銀行、りそな銀行などのメガバンクは、一般的に金利が低くなりますが、その分ローン審査が厳しくなりがちです。
十分な自己資金を持っていることはもちろん、過去3年程度の年収やすでに担保になる不動産投資物件などがないとなかなか融資を受けることができません。
また、購入する不動産投資物件に関しても、築浅や駅近などの人気物件であることはもちろん、現状の利回りがどの程度であるか、稼働率がどの程度であるかなど、収益物件としての価値も隅々まで見られます。
②地方銀行
「全国地方銀行協会」の会員で、各地方や都道府県内を営業基盤としている銀行のことを地方銀行と呼びます。横浜銀行、東京スター銀行、中京銀行、仙台銀行などです。
地方銀行は、メガバンクに比べると金利は高くなります。
また地方銀行ごとに不動産投資への力の入れ方がかなり違うのも特徴のひとつ。金利も高いところから低いところまでさまざまなので、より多くの調査が必要になります。
③信用金庫・信用組合
地域の中小商工業者・勤労者のための金融機関と言えば、信用金庫や信用組合です。金利は地方銀行と同じくらいかもう少し高いところも多いのが特徴です。
また不動産投資への力の入れ具合がそれぞれ違う点も地方銀行に似ています。
ローン審査の受かりやすさと金利の関係
ローン審査の受かりやすさと金利には、一定の関係があります。
メガバンクや都市銀行はかなり有利な条件(金利)で不動産投資ローンを借りることが可能ですが、なかなかローン審査が厳しめです。
一方、信託銀行はローン審査はゆるめですが、条件(金利)はあまりよくなく、不動産投資のキャッシュフローを圧迫しがちです。


信用力がないと都市銀行のローン審査に受かるのは難しいので、金利が安いからこっち!みたいにいろんな選択肢が持てる人はまれかもしれません。わたしも最初の不動産投資用ローンを組んだ時は、30歳OLだったので、選択肢はあんまりありませんでした…残念。
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不動産投資ローンと金利のしくみ

初心者
不動産投資ローンのことはなんとなくわかったけど、そもそも金利ってどうやってきまるの?
不動産投資ローンの金利は、ざっくりいうと「短期プライムレート」と「長期プライムレート」で決まります。
固定金利
=長期プライムレート+金融機関の利益分+リスク分を上乗せ
変動金利
=短期プライムレート+金融機関の利益分+リスク分を上乗せ
プライムレートとは?
そもそも「プライムレート」とは、なにを指す言葉なのでしょうか?

初心者
Amazonで「プライム会員」とかあるよね?「プライム」って…「特別」とかそういう意味?…ちっ…ちがうか…

すごい、そうそう!そういうことなんです。ちょっと「特別」って意味!
プライムレートとは、日本語にすると、ちょっと特別な人向けに「最優遇で貸し出す場合の金利のレート」のことです。一部の安定優良企業を対象にしたときの金利を示しています。
プライムレート
=最優遇貸出金利
=金融機関が安心して融資できる業績の良い安定優良企業だけを対象に、特別に優遇して貸し出すときの金利のレート
業績のよい安定優良企業というのは、業績だけを見ているわけではなく、財務状況全体を見て、判断されます。
「短期プライムレート」と「長期プライムレート」に関して、詳しく説明します。
短期プライムレートとは?
プライムレートのうち、「短期」とついているものは、1年以内のお金の貸し借りに関連する金利を指します。
別名「短プラ」と呼ばれます。
短期プライムレート
=金融機関が安定優良企業だけを対象に、特別に優遇して貸し出すときの1年以内金利のレート
現在、金融機関の住宅ローンの多くは、短期プライムレートに連動しています。
長期プライムレートとは?
プライムレートのうち、「長期」とついているものは、1年以上のお金の貸し借りに関連する金利を指します。
別名「長プラ」と呼ばれます。
長期プライムレート
=金融機関が安定優良企業だけを対象に、特別に優遇して貸し出すときの1年以上の金利のレート
長期プライムレートは、国債の金利と連動していることが知られています。
短期プライムレート | 長期プライムレート | |
融資期間 | 1年未満 | 1年以上 |
金利 | 一般的には低め | 一般的には高め |
金利の変動 | ゆるやか | はげしめ |
金利の決定 | 金融機関が決定する | 国債金利と連動する |
長期プライムレートが短期プライムレートより金利が高い理由
一般的には、長期プライムレートは短期プライムレートより金利が高くなります。
この理由は、長期プライムレートは融資期間が長いので、金融機関からするとお金が帰ってくるリスクが高くなるからです。この状態を「順イールド」といいます。
順イールド:短期金利<長期金利
しかし、景気が後退することが心配されていると、短期プライムレートが長期プライムレートより金利が高くなる時があります。この状態を「逆イールド」といいます。
逆イールド:短期金利>長期金利
逆イールドは、景気後退のシグナルになることが多いといわれています。例えばアメリカ市場では、リーマンショックの約1年半前に逆イールドが発生しています。そして、今の日本も…
長期プライムレート連動の変動金利商品はない?
一般的には不動産投資ローンには、「変動金利」と「固定金利」があり、それぞれ短期プライムレートと長期プライムレートに連動しているというのは、すでにお話しました。
しかし、金融機関によっていろんなローン商品があります。
長期プライムレートが下がり、短期プライムレートと長期プライムレートの差がなくなってきたこともありますが、信託銀行などでは、長期プライムレート連動の変動金利のローン商品も多く扱っています。
特に不動産投資ローンの金利は、同じ信用力・同じ所得でも金融機関によって大きく差が開くので、金融機関を選ぶときの調査や見極めは、その後の不動産投資の収益に大きく影響します。

だから不動産投資ローンを組むときの金融機関の選定ってめちゃくちゃ大事なんだよね…。わたしも何度も説明してもらったのを覚えています!なにしろ複雑!w でも理解するのをあきらめちゃだめな大事なところです。
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なぜ不動産投資ローンは低金利が続いているのか?
不動産投資ローンは、ここ数年低金利が続いています。

私が持っている不動産の不動産投資ローンの金利は変動金利なので2%後半だったのが、なんと1%後半までどんどん下がっています。なんだかお得な気分。
この理由は、日本銀行が金融緩和政策を続けているからです。
景気が回復したり、株価が上がったりと、不動産投資ローンの金利が上がる要因となり得る市場変化もありますが、まだまだこの傾向は続くのでは…というのが一般的な見解です。

低金利をキープすれば、国民の購買力があがります。購買力が上がれば税金の収入が増えるのでその狙いもありそうですね。
ここで実際の10年国債の金利推移と長期プライムレート、短期プライムレートの推移を確認してみましょう。
10年国債の金利推移 【2022年最新版】
こちらは楽天証券のホームページに掲載されている、日本国債10年の年利利回りの10年間の推移です。
2012年ごろからどんどん下がって、2016年ごろに底をうち、そこからはずっと横ばいです。

長期・短期プライムレートの推移 【2022年最新版】
こちらは日本銀行のホームページに掲載されている長期・短期プライムレートの推移です。
こちらも長期プライムレートに関してはかなり下がっています。さきほどご説明した「逆イールド」状態です。

アメリカの長期金利の推移は? 【2022年最新版】
次にアメリカの長期金利の推移の傾向も見てみましょう。
三井住友銀行のホームページで、マーケット情報チャート「米国債10年利回り」をチェックすると、アメリカの長期金利の指標となる10年物米国債利回りの推移(5年間)は、2020年9月ごろから上昇傾向に転換しています。

今後はまだどうなるかわかりませんが、すでにアフターコロナの景気回復の期待感が高まっていると考える投資家もいます。
長期金利の指標となる10年物米国債利回りの推移を見てみましょう。

国債は不動産投資ローンと連動するので、アメリカでは不動産投資ローンの上昇傾向もみられます。
アメリカ→日本への金利上昇の影響は? 【2022年最新版】
アメリカはやはり世界トップの金融大国です。日本もその影響を受けないわけはありません。
先ほどは10年の長期データでしたが、三井住友銀行のホームページで、10年物米国債利回りと同じ5年間のデータがあったので、こちらもご紹介しましょう。
マーケット情報チャート「日本国債10年利回り」をチェックすると、コロナショックで落ち込んだ利回りは、アメリカ国債の上昇傾向が見られる2020年後半からやはり上昇しています。(上の10年物米国債利回りと推移を比較してみてください。)

この状況変化によって、2021年3月には都市銀行の固定金利の引き上げが決定しました。
しかし、未だに日本の金融緩和政策は維持するという方針は変わりません。
今すぐ急激な金利の上昇が決まることは考えにくいと言われています。
2022年、国債金利の上昇によって、不動産投資ローンの金利も急に上がる…ということは、今のところは可能性が低そうです。

とはいえ、アメリカの国債金利の推移はチェックしていくことが必要そうですね。
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まとめ ~不動産投資ローンの金利、今後の予測~
今回は、コロナショックなどによって大きく揺れた2020年~2021年のアメリカや日本の金融市場の推移をデータで振り返りながら、今後の不動産投資ローンの値上がり可能性を模索してみました。
そもそも不動産投資ローンは、普通の自宅用の住居を購入する際に組む住宅ローンとは異なり、不動産投資というビジネスをする上で融資を得ることを目的にした金融ローンです。
通常の住宅ローンより審査基準が厳しく、また変動金利に連動することが多いので、金利の推移をよく観察することが重要になります。
不動産投資ローンの金利は、通常、固定金利の場合は長期プライムレート、変動金利の場合は短期プライムレートに合わせて上がったり、下がったりを繰り返します。
固定金利
=長期プライムレート+金融機関の利益分+リスク分を上乗せ
変動金利
=短期プライムレート+金融機関の利益分+リスク分を上乗せ
しかし、金融機関によっては、長期プライムレート連動型の変動金利型の商品もあるので、不動産投資ローンを組む際は、実際にどの金融機関のどのシステムのローンを選ぶか、十分に検討することが必要です。
そして、今後の不動産投資ローンの金利推移ですが、2022年に入ってすぐに不動産投資ローンの金利が上がることは考えにくいと言われています。
ただし、コロナショック以後、アメリカの10年国債利回りは回復がはじまる傾向にあります。そして、日本の10年国債利回りもアメリカを追う形で上昇傾向にあります。
当たり前ですが、世界の金融情勢は繋がっています。
参考にしてみてね。
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